まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

だめ・・・コワレちゃう

2009-07-07 | イギリス、アイルランド映画
 twinkle twinkle little star~how I wonder what you are~♪
 今夜は七夕ですね!皆様は五色の短冊にwhat do you wish on?私は例年通り、宝くじ大当たり!いい男と恋愛!ではなく、愛する人の健康と幸せ、世界平和を祈願しました...Am I a hypocrite?皆様の願いが叶うこともI wish!
 でも、どんより曇り空。今年もmilky wayは、織姫と彦星の逢瀬を阻むことになりそうですね。私は天の川より、暑さで三途の川を渡ってしまいそうです♪

 「反撥」
 名匠ロマン・ポランスキー監督の初英語作品であるサイコスリラー。
 エステサロンに勤めるキャロルは、姉と二人暮らし。内向的で潔癖症な彼女は、言い寄ってくる青年や姉の不倫相手への恐怖感や嫌悪感で情緒不安定気味。姉が恋人と旅行に出かけてしまい、独り部屋に残されたキャロルの心は、恐ろしい妄執に蝕まれて...
 グロテスクでショッキングな映画です。ポランスキー監督といえばの、神経症ちっくな不安と暗い不条理、が充満してます。薄気味悪くて鬱々しいけど、見入ってしまう面白さが。巧みな演出や独特のシーンなどに、ポランスキー監督の才気を感じ取ることができます。
 シンバルや太鼓のBGM(それを弾きながら街路を歩く3人組の姿が、何か不吉)とか、教会の鐘の音とか。いきなり鏡に映る(けど、はっきり見せない)男の影とか。鍵をかけたドアの向こうの足音&人影とか。いきなりバリバリッと音を立てて起こる壁の亀裂とか。目に耳に入ってくるものが、じわじわ&いきなりビビらせてくれます。モンスターとか殺人鬼とは、また違った恐怖。腐ったウザギの肉やジャガイモ、水があふれたバスタブ、剃刀etc.何かヤバそうなことが~と、来たるべき戦慄の展開を予想させる小道具の使い方も印象的。壁の中から無数の手が出てきたり、キャロルがムサ苦しい男に犯されたり(ここだけ無声状態なのが怖い)な妄想シーンなんか、芸術的ともえいる異様さです。
 この映画最大の見所は何と言っても、若きカトリーヌ・ドヌーヴの大怪演に尽きるでしょう。
 
 当時22歳ぐらい?フランス人形のようなカトリーヌちゃんが、驚愕のブッコワレ!その狂いっぷりに唖然となります。開ききった瞳孔といいゾンビのような歩き方といい、ヤバすぎ~!内気なネクラちゃんが、狂気の引きこもり娘に進化?し、大暴走。独りでおかしな妄想してればいいものを、部屋に入ってきた男たちを次々と血祭りにあげちゃうんだもん男の頭にトンカチ?を振り下ろしてる時の顔!男を剃刀でメッタ切りにしてる時の顔!こ、怖い~!まだ半狂いの時、職場で客のネイルしてるシーンが、いちばん怖かったかも。絶対ヤバいことするだろうなあ、と恐れてた通りギャー!!ひ~!あんなエステティシャン、絶対イヤー!顔をボリボリ掻く時の様子とか、口紅を塗ってベッドに入ってニヤニヤしてる顔とか、ほんと病んでる~って感じです。病的すぎて、ほとんどお笑い?な域にも達してるかも。姉の不倫相手を汚物のように見なして忌避してるくせに、彼の脱ぎ捨ててた下着を恐る恐る拾ってクンクン嗅いでオエ~!とゲロ吐いたりとか。妄想のレイプ魔が出てくるタイミングとか。これって笑いを狙ってる?みたいだった。
 ブッコワレ娘キャロルを、演技が巧いだけの女優が演じてたら、ここまでデンジャラスじゃなかったはず。最近の人気女優みたいにちょっとキレイな女、なんかではない、完全無欠の超美女カトリーヌ・ドヌーヴだからこそ、恐怖が倍増したのかも。ほんと、よーやるよ!と呆れるほどの怪演です。若い頃の彼女の美貌も圧巻。英語の台詞を喋るボソボソか弱い彼女の声が可愛かった。
 あと、モノクロがすごく効果的だった。カラーだと、あの不気味さは出なかったと思います。
 
コメント
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