まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

アイルランドの夏② 雨の逍遥 -ダブリン

2015-09-18 | 旅行、トレッキング
 ダブリン空港に到着したのは、お昼の12時すぎ。入国審査に、時間がかかった!職員がのんびりマイペースすぎて、順番がなかなか回ってこないんですよ。結局1時間以上も並んで、ようやくアイルランド入国。
 ダブリン空港はとてもこじんまりしていて、日本のローカル空港っぽい。市内に出るバスに乗るため、外に出ます。びゅう~っすごい風!しかも雨!で、めっちゃ寒い。ほんとに8月?!日本の11月に近い気候です。まあ、暑さで汗ダラダラよりはマシ。寒さに震えながら、バス停留場でバスを待つ。市内へ出るバスはいろいろあるみたいでしたが、私はエアリンクのNO.742を利用しました。乗る時に運転手さんに運賃(€6)を払うと、レシートをくれます。おつりはくれない(!)らしいので、要注意。前もって小銭は用意しておきませう。
 バスは雨の中、ダブリン中心地へと向かいます。窓外の寒々しい景色に、私の心も欝々と沈んでいきます。ううう…着いたばかりだというのに、心が踊らない40分ほどで、バスはダブリン中心地に。宿が近いオコンネル・ストリートで降りたかったのですが、日本のように丁寧なアナウンスなどありません。いつどこで降りたらいいんだろうと焦ってるうちに、バスが停まって乗客がぞろぞろ降ります。にぎやかな街中だし、まだ明るいし、ここで降りても何とかなるだろう。ええい、ままよ!と私も降車。
 冷たい雨が降りしきる中、傘をさして(もってきてよかった!)キョロキョロしながら歩きます。石畳の舗道がヨーロッパって感じですが、旅行用カバンを引いて歩きにくい!濡れて滑りやすい!ので、ダブリンを歩いてるという感慨にふける余裕はゼロ。

 キョロキョロ歩いてると、あ!遠くに見える、高~い塔。間違いなく、あれは光の尖塔!塔に向かって直進すると、ダブリンのメインストリートであるオコンネル・ストリートに出ることができました。たくさんの人が、車がバスが、せわしなく絶え間なく行き来しています。
 ダブリンもプラハ同様、主な見どころは歩いて見て回れます。プラハよりも標識が多くて見やすかったので、方向オンチな私もココハドコ?ワタシハマツシマナナコ?になりませんでした。なので、迷子になりやすい方もDon't worry!
 ダブリン初日の宿は、タウンハウスというゲストハウスです。かつて小泉八雲が住んでいた家を、ホテルに改築したんだとか。オコンネル・ストリートから歩いて5分ぐらいの立地の良さです。

 ホテル到着。受付のお兄さん(イケメン!ちょっとケネディ大統領似)は、感じは悪くはないけどとてもビジネスライクで、淡々とチェックイン手続き。部屋はまあまあ広くて、清潔だったので安心。もうベッドに潜り込んでしまいたい衝動を抑え、疲れた老体にムチ打ってダブリンの街へと繰り出します。
 冷たい雨風は、おさまったり激しくなったりの繰り返し。アイルランド滞在中は、ずっとそんな感じでした。オコンネル・ストリートのバスや車の運転はかなり乱暴で、ものすごい水しぶきを浴びてしまった私は、みじめな濡れネズミ…あと、いちおう横断歩道はあるのですが、あってなきのごとし。みんな信号無視しまくり!危ないよ~
 騒々しいオコンネル・ストリートを抜け、オコンネル橋を渡ってずんずん進むと、ダブリンのシンボル的な存在であるトリニティ・カレッジの前に来ました。日本でいうと東大、アイルランドでは最古で最高の大学。後日ここの学生寮に宿泊する予定だったので、見て回るのは後回し。どんどん進むと、赤い石畳が印象的なグラフトン・ストリートに。

 日本でいうと、原宿通り?ダブリンのオシャレストリートなんだとか。あいにくの雨のせいか、ストリートミュージシャンや大道芸人も少なく、ちょっと寂しい雰囲気。
 雨の中、とことこ歩き続けます。聖パトリック大聖堂の前まで来ました。暗い曇り空へとそびえる古めかしい教会…映画「オーメン」を思い出してしまい、ゾゾっ。落ちてきた十字架で串刺しにならぬよう、逃げるようにその場を去ります。しばらく歩くと、今度はクライスト・チャーチ大聖堂に到着。

 ダブリン最古の教会なんだとか。入場料€6を払い、中へ入ります。荘厳で清涼な静寂が、ヨーロッパの教会って感じ。地下の展示物の中には、ネコとネズミのミイラとかありました。お!と驚喜だったのは、TVドラマ「THE TUDORS 背徳の王冠」で使われた衣装の展示。この教会でも、ドラマの撮影があったんだとか。ウルジー枢機卿の赤い法衣とか、懐かしくドラマを思い出しました。
 帰ろうとすると、神父さんの説法?みたいな集まりと出くわす。女性神父さま(美人!)が、参加してみませんか?と優しく声をかけてくれました。素直に従い、席につきます。机の上には台本?みたいなものがあり、それを神父さまが読んで参加者が復唱する、というもの。私の隣席のサラリーマン風の若い男性は敬虔な信者さんだったのか、台本などいっさい見ずに目を閉じ真剣な様子で復唱していました。キリスト教徒ではない私ですが、心に清らかに沁みるひとときでした。会が終了すると、隣席の男性が私に笑顔を向け、握手を求めてきました。美人神父さまも、参加してくれてありがとう、と私の手を優しく握ってくれました。清々しい気持ちで、私は教会をあとにしました。
 てくてく歩いてると、ダブリンで最もにぎやかなエリア、テンプルバーにたどり着く。
 
 まだ宵の口だというのに、もうゴキゲンな酔っ払いさんでお祭り騒ぎ。ああ頭痛が…そう、私は人込みが苦手なのですダブリンといえばパブ、なのですが、客が押し合いへし合い、大声出さないと会話もできないパブとか、私なんかには無理…とアイルランドに来る前から確信していた私。疲れてもいたので、とにかく夕食をすませようと、ギャラハーズ・ボクスティハウスという店へ。

 日本では、おひとりさまで食事やお酒なんて、絶対できない私(最近やっと、独りでドトールかタリーズに入れるようになったけど)。おそるおそる入店すると、店員さんに淡々と席に案内される。€19.9のコースメニューを注文。チキンのボクスティとシーフードクラムチャウダーのセットです。
 ボクスティとは、ジャガイモをパンケーキにしたアイリッシュ料理。ジャガイモパンケーキにチキンとかサーモンとかが挟まれています。

 クラムチャウダーは、量も多くて美味しかったです。メインのボクスティは…味のないパンケーキジャガイモ好きなので、不味くはなかったけど。チキンがちょっとパサパサしてたのが残念。でもお腹いっぱい!
 緯度が高いせいか、夜の8時過ぎになってもまだ外は明るい。パブはどこも酔客でいっぱい。路上に転がってるのは酔っ払いではなく、乞食さんたち。プラハも多かったけど、ダブリンもハンパなくいました。もちろん、ビタ一文あげませんでした♪あげたくなるような哀れな感じがないんですよね~…ぐうたらな怠け者にしか見えなくて…
 あまりにも寒いので、アイルランドのシンボルカラーである緑色のパーカを買って着ました。このパーカ、アイルラド滞在中ずっと着てました。ホテルに戻ると、シャワーを浴びてすぐベッドに。長い一日を反芻することもなく眠りに落ちたのでした…
 to be continued…
コメント (10)
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