「眠らない街 新宿鮫」
ある事件によりエリートの道から脱落し、“新宿鮫”と異名をとる無頼の刑事となった鮫島は、連続警官殺人事件の犯人が使用したと思われる改造銃が、かつて自分が逮捕した木津の製造したものであると確信し、出所したばかりの木津を追跡するが…
アメリカに拠点を移して以来、日本の映画やドラマにはまったく出演しなくなっている真田広之が、大ヒットしたドラマ「高校教師」と同年の1993年、まさに男ざかり、役者として脂ののりきっていた33歳の時に主演したハードボイルド映画です。直木賞作家の大沢在昌の小説を映画化したもの。
いや~真田さん、めっちゃカッコいいですね~子どもの頃、すごく好きだったのですよ。サニー千葉の弟子時代の若い彼も可愛くてイケてましたが、30代の彼はまさにいい男の見本、理想でしたね~。今はもう、当時の彼みたいな男優いないですよね~。魅力と実力ある30代の男優不足が深刻なので、かえすがえす現状が嘆かれます。そして、あらためて80年代の真田さんがいかに男前だったかを思い知りました。
この映画の真田さん、まさに男の色気ムンムン!若造でもない、おっさんでもない、大人の男汁がダダ漏れしてました。ハード&ワイルドな役と演技と、端正で甘い二枚目なマスクと雰囲気との相乗効果が素敵。過去のある男、一匹狼な役ながら、変に翳りを強調したカッコつけナルシストっぽさは全然なく、すごく真面目で優しそうなところも好感度が高かったです。すごく小柄なんだけど、ムッチムチのエロい肉体美は圧巻。ここんとこが、同じカッコいいチビおじさんでも、キムタクとは大いに違う点。ナルシーで貧相で何かちょっとセコそうでスカしてて意地悪そうなキムタクじゃなく、真田さんがドラマ「BG」でボディガードを演じてたら、さぞかし魅力的な大人のドラマになってただろうな~。とにかくこの映画、真田広之がこれでもか!とばかりに脱いでます。
いい感じに脂ののったガチムチ上半身裸を、2丁目の発展場サウナや拷問シーン、ラブシーンで惜しげもなく披露してます。女性以上に、真田さんってゲイ人気が高そう。サウナでゲイたちに生唾を飲ませ、彼らの欲望の熱視線を浴びるシーンなどは、そんな自分の性的フェロモンを知り尽くしてるかのような表情、たたずまいの真田さんでした。鮫島刑事のハッテンバ潜入捜査は、アル・パチーノ主演の「クルージング」を彷彿とさせました。「怒り」でも描かれていましたが、男たちが性欲のためだけに蠢き絡み合うハッテンバの、あの暗い湿り気と濁りのある隠微さ、妖しさは、どんなファンタジー映画の異界よりも不気味で不思議な魔魅に満ちています。
ただこの映画も御多分にもれず、ゲイは気色の悪い変態、キワモノな扱い。ガチホモの木津に鮫島がハニートラップみたいな逮捕したり、異常なまでの木津への密着張り込みや、変態拷問シーンなど、ミイラ取りがミイラに的な、コロんじゃいそうな的な、面白い展開と関係になる要素があったので、腐女子以外にはこれが限界、キモいインパクトだけ狙った設定と演出がかなり惜しかったです。
話を真田さんに戻すと。脱ぎっぷりのみならず、木津役の奥田瑛二(彼も若い!人気絶頂の頃?)との、糸を引くディープキスシーンとか、これもキムタクには絶対ムリだろうな~な果敢さに感嘆。奥田氏の変態攻めに苦悶する真田さんの、顔や声がエロかったです。色っぽさだけでなく、さすがはサニー千葉の元愛弟子、若い頃にアクロバットなアクションを叩きこまれただけあって、格闘や疾走シーンの若々しさ、キレのよさ、迫力もまた、キムタクとかにはない真田さんの魅力です。あと、ボソボソ何言ってんのか分かんない時があるキムタクと違って、舞台でも映えそうな美声も素敵。
とにかく。相棒とかが好きなジジババ向けの刑事ものではありませんので、ご注意ください。真田さんファンなら必見ですが、本格的なハードボイルドアクションを期待すると、ガクっとなります。鮫島とロック歌手の晶とのロマンスが、かなり脱力系。当時最盛期だったトレンディドラマっぽい軽~いラブコメテイストが強引に、中途半端に加えられてるのが、この映画が傑作になるのを妨げています。晶役の田中美奈子が、当たり前だけど若い!けどすごい大根で軽すぎ。歌もまったくロックじゃなく失笑。
脇役はメインよりも、小さい役のほうに名優たちが。鮫島の上司役の室田日出男、ガンショップの店長役の大杉連、今は亡き名優二人がさすがの存在感。塩見三省が、ショボい悪徳刑事役だったのも新鮮でした。容疑者その1役は、何と駆け出し時代の浅野忠信!わ、若い!けどキモい!今の浅野さんのほうが断然いいです。容疑者その2役の松尾貴史が笑える珍演。ぜったい犯人じゃないよ~な小物感が秀逸。サウナで鮫島に因縁つけてくるおっさん役で、チョイ役ながら六平直政がケツ丸だしの熱演でインパクトあり。鮫島の捜査に協力するゲイの男の子が、若い頃のカープ緒方監督似で驚笑。
90年代前半のファッションとか、懐かしいな~と感慨深かったです。もちろん当時は、スマホもネットもありませんでした。歌舞伎町や2丁目など、猥雑な新宿の光景も印象的でした。ロケ、大変だったんだろうな~。
真田さん、日本でもまた仕事を再開してください!熟年になった彼も見たいものです。海外での活動も、いい作品に出てるとは言い難い。まあ、今の日本でも同じことになってしまうのでしょうけど…
ある事件によりエリートの道から脱落し、“新宿鮫”と異名をとる無頼の刑事となった鮫島は、連続警官殺人事件の犯人が使用したと思われる改造銃が、かつて自分が逮捕した木津の製造したものであると確信し、出所したばかりの木津を追跡するが…
アメリカに拠点を移して以来、日本の映画やドラマにはまったく出演しなくなっている真田広之が、大ヒットしたドラマ「高校教師」と同年の1993年、まさに男ざかり、役者として脂ののりきっていた33歳の時に主演したハードボイルド映画です。直木賞作家の大沢在昌の小説を映画化したもの。
いや~真田さん、めっちゃカッコいいですね~子どもの頃、すごく好きだったのですよ。サニー千葉の弟子時代の若い彼も可愛くてイケてましたが、30代の彼はまさにいい男の見本、理想でしたね~。今はもう、当時の彼みたいな男優いないですよね~。魅力と実力ある30代の男優不足が深刻なので、かえすがえす現状が嘆かれます。そして、あらためて80年代の真田さんがいかに男前だったかを思い知りました。
この映画の真田さん、まさに男の色気ムンムン!若造でもない、おっさんでもない、大人の男汁がダダ漏れしてました。ハード&ワイルドな役と演技と、端正で甘い二枚目なマスクと雰囲気との相乗効果が素敵。過去のある男、一匹狼な役ながら、変に翳りを強調したカッコつけナルシストっぽさは全然なく、すごく真面目で優しそうなところも好感度が高かったです。すごく小柄なんだけど、ムッチムチのエロい肉体美は圧巻。ここんとこが、同じカッコいいチビおじさんでも、キムタクとは大いに違う点。ナルシーで貧相で何かちょっとセコそうでスカしてて意地悪そうなキムタクじゃなく、真田さんがドラマ「BG」でボディガードを演じてたら、さぞかし魅力的な大人のドラマになってただろうな~。とにかくこの映画、真田広之がこれでもか!とばかりに脱いでます。
いい感じに脂ののったガチムチ上半身裸を、2丁目の発展場サウナや拷問シーン、ラブシーンで惜しげもなく披露してます。女性以上に、真田さんってゲイ人気が高そう。サウナでゲイたちに生唾を飲ませ、彼らの欲望の熱視線を浴びるシーンなどは、そんな自分の性的フェロモンを知り尽くしてるかのような表情、たたずまいの真田さんでした。鮫島刑事のハッテンバ潜入捜査は、アル・パチーノ主演の「クルージング」を彷彿とさせました。「怒り」でも描かれていましたが、男たちが性欲のためだけに蠢き絡み合うハッテンバの、あの暗い湿り気と濁りのある隠微さ、妖しさは、どんなファンタジー映画の異界よりも不気味で不思議な魔魅に満ちています。
ただこの映画も御多分にもれず、ゲイは気色の悪い変態、キワモノな扱い。ガチホモの木津に鮫島がハニートラップみたいな逮捕したり、異常なまでの木津への密着張り込みや、変態拷問シーンなど、ミイラ取りがミイラに的な、コロんじゃいそうな的な、面白い展開と関係になる要素があったので、腐女子以外にはこれが限界、キモいインパクトだけ狙った設定と演出がかなり惜しかったです。
話を真田さんに戻すと。脱ぎっぷりのみならず、木津役の奥田瑛二(彼も若い!人気絶頂の頃?)との、糸を引くディープキスシーンとか、これもキムタクには絶対ムリだろうな~な果敢さに感嘆。奥田氏の変態攻めに苦悶する真田さんの、顔や声がエロかったです。色っぽさだけでなく、さすがはサニー千葉の元愛弟子、若い頃にアクロバットなアクションを叩きこまれただけあって、格闘や疾走シーンの若々しさ、キレのよさ、迫力もまた、キムタクとかにはない真田さんの魅力です。あと、ボソボソ何言ってんのか分かんない時があるキムタクと違って、舞台でも映えそうな美声も素敵。
とにかく。相棒とかが好きなジジババ向けの刑事ものではありませんので、ご注意ください。真田さんファンなら必見ですが、本格的なハードボイルドアクションを期待すると、ガクっとなります。鮫島とロック歌手の晶とのロマンスが、かなり脱力系。当時最盛期だったトレンディドラマっぽい軽~いラブコメテイストが強引に、中途半端に加えられてるのが、この映画が傑作になるのを妨げています。晶役の田中美奈子が、当たり前だけど若い!けどすごい大根で軽すぎ。歌もまったくロックじゃなく失笑。
脇役はメインよりも、小さい役のほうに名優たちが。鮫島の上司役の室田日出男、ガンショップの店長役の大杉連、今は亡き名優二人がさすがの存在感。塩見三省が、ショボい悪徳刑事役だったのも新鮮でした。容疑者その1役は、何と駆け出し時代の浅野忠信!わ、若い!けどキモい!今の浅野さんのほうが断然いいです。容疑者その2役の松尾貴史が笑える珍演。ぜったい犯人じゃないよ~な小物感が秀逸。サウナで鮫島に因縁つけてくるおっさん役で、チョイ役ながら六平直政がケツ丸だしの熱演でインパクトあり。鮫島の捜査に協力するゲイの男の子が、若い頃のカープ緒方監督似で驚笑。
90年代前半のファッションとか、懐かしいな~と感慨深かったです。もちろん当時は、スマホもネットもありませんでした。歌舞伎町や2丁目など、猥雑な新宿の光景も印象的でした。ロケ、大変だったんだろうな~。
真田さん、日本でもまた仕事を再開してください!熟年になった彼も見たいものです。海外での活動も、いい作品に出てるとは言い難い。まあ、今の日本でも同じことになってしまうのでしょうけど…