まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

奥さまは醜聞がお好き

2018-08-08 | イギリス、アイルランド映画
 残暑お見舞い申し上げます猛暑が続いてますが、皆さまつつがなくお過ごしでしょうか。
 わしは夏風邪を引いてしまいました~仕事を2日も休んでしまい、職場に大迷惑をかけてしまいましたこれが若い頃なら、ああヤバイマズイと気に病んでたことでしょうが、ああ年をとると本当に図太くなるものなのですね。仕事?ああもうどーなってもええわ!クビにしけりゃすればいい!なんて、開き直って平然と寝倒れてた自分が怖かったです。甚大な被害をもたらした豪雨も、こんな投げやりな気持ちの要因かもしれません。元通りに復旧すれば、私もちゃんと生きねばと思えるようになるでしょうか?
 冬の風邪より夏の風邪のほうが、苦しくて治りにくいみたいですね。こんなに暑いのに、くしゃみと鼻水が止まらずマスク着用、喉が痛くて冷たいものも飲めないなんて、いったい何の拷問。皆さまも、なにとぞご自愛遊ばして、試練のような猛暑を乗り切りましょう!秋の気配が待ち遠しい!
 
「ある公爵夫人の生涯」
 18世紀後半のイギリス。貴族の娘ジョージアナは、英国きっての名門で大富豪のデヴォンシャー公爵に嫁ぐ。社交界の人気者として華やぎながらも、親子ほど年が離れ後継ぎが欲しいだけの公爵との愛のない結婚生活に虚しさを感じていたジョージアナの前に、初恋の男性であるチャールズが現れて…
 大好きなドミニク・クーパー出演作ということで観ました~。2008年、つまり10年前の映画なので、ドミ公は当時30歳。まだ青年っぽく、ピチピチの男前盛り!いつ見ても美味しそうな男!ジューシーという言葉がピッタリな役者です。毒にも薬にもならん、薄っぺらい無味無臭な日本のイケメンCM俳優を見慣れてると、ドミ公のデミグラスソースのような濃厚さ、味わったら無傷ではすまなさそうな危険な甘さが、いっそうデリシャスに感じられます。

 チャールズ役のドミ公、濃ゆくてワイルドなところが非英国的ですが、イケメン、美男でセレブでも庶民臭、品のなさをごまかせないアメリカ人俳優と違い、優雅な身のこなし、美しいブリティッシュイングリッシュなど、やはりイギリスの香り高き俳優。スラっとスレンダーな長身に、18世紀上流社会の衣装が似合うこと!時代劇だけでなく、ラブシーンも得意なドミ公。優しくてエロいキスと愛撫、ヒロインじゃなくてもうっとりします。脱ぎ男なドミ公、今回も引き締まった細マッチョ裸体を披露してます。恋人、というより愛人、情夫、ジゴロって感じがするところもまた、ドミ公の魅力で独自の個性です。

 カツラもイケてましたが、カツラをとった時の短髪が、何だか東映やくざ映画の下っ端やくざ風で、サラシ巻いて右手にチャカ、左手にドス、な姿も似合いそうで可愛かったです。ファンは必見な、スウィートで情熱的な恋人ドミ公ですが、ヒロインの夫役とか彼氏役ばかりでは物足りなさも。ドミ公一枚看板な主演作が観たいです。

 とまあ、ドミ公しか眼中になかったので、他に語ることが思い浮かばない💦あえて感想を述べるとしたら、ヒロインであるジョージアナには1ミリも好感や共感が抱けず、その身勝手で自由すぎる言動や生き方に反発や不快感を覚えました。非道い夫の仕打ちや貴族社会の因習に耐える悲しみのヒロイン、みたいに思ってほしかったのでしょうけど、全然そんな風には見えなかった。生半可に計算高くて狡猾な悪女よりも怖い、自分に酔ってる自分大好き女。悲劇のヒロインぶってるところが片腹痛かったわ。忍従とか貞淑とかいった、日本人が好きな女性の美徳とは無縁で、ギャーギャーとヒステリックにやりたい放題でしたし。彼女の産んだ子供たちが可哀想でした。みじめな最期を迎えるどころか、結局は大したダメージもなくめでたしめでたしみたいな、お気楽すぎる美味しい生涯には呆れてしまいました。でも、おしんみたいな辛気臭い女よりも、ジョージアナみたいなしたたかな女のほうが、見ていて面白くはあります。そして、モラルなさすぎで贅沢ざんまいな貴族生活には、ちょっと憧れますちなみにジョージアナは実在の人物で、あのダイアナ元妃のご先祖さまに当たるそうです。スキャンダラスな血筋なのですね~。

 ジョージアナ役のキーラ・ナイトレイは、かなり苦手な女優。美人ですが、女性的な優しさや柔らかさ、潤いがなく、圭角があってギスギスしてます。たまに顔が男に見えるし。めちゃくちゃ勝気そうで、意地悪そうなところも怖い。でも、クニャクニャしたブリっこ女優じゃない、キリっと毅然としたところが彼女の良さかも。デヴォンシャー公爵役のレイフ・ファインズは、フェミニストの敵みたいなトンデモ亭主役でしたが、優しそうで哀れな感じのおかげで悪い男には見えず、我が強すぎる若妻に苦労してるおじさんって感じでした。

 ジョージアナの母役はシャーロット・ランプリング。絵に描いたような打算的なママながら、シブくて怜悧な雰囲気がランプリングおばさまならでは。ジョージアナの親友ながらデヴォンシャー公爵の愛人になるリズ役は、「キャプテン・アメリカ」シリーズでおなじみのヘイリー・アトウェル。彼女も男顔ですね~。とんだ食わせ者なのか、それとも哀しい女なのか、どっちでもあるリズのキャラは興味深かったです。
 アカデミー賞の衣装賞を受賞しただけあって、きらびやかに派手ではないけど、清らかに華やかなコスチュームが美しく目に楽しいです。ロケに使用された実際の古城や館、庭園なども、ゆかしくも壮麗でした。デヴォンシャー公爵の本邸や別荘など、広大さといい整然さといい、管理や手入れが大変そうだった。

 ↑ マンマミーアの続編が近日日本公開となるドミ公の新作“The Escape”は、主婦が生活に疲れて現実逃避する話みたい。つまんなさそう。ドミ公はヒロインの夫役、といういつものパターン。しょーもないハリウッドアクション映画の脇役とか、だんだんB級俳優のにおいがし始めてることを危惧。そろそろオスカー狙えるような役を!実力や魅力は、エディ・レッドメインやバッチさんにも遜色なしなので、チャンスさえあればなんだけどね
コメント (7)
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