まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ブラパのハワイの歩き方

2015-09-08 | 北米映画 15~21
 アイルランド⇔日本 機内映画鑑賞記②
 「Aloha」
 大富豪カーソンの下で働いている元エリート軍人ブライアンは、人工衛星を打ち上げる米軍との共同プロジェクト推進のため、かつてキャリアの絶頂にいたハワイに戻ってくる。助手兼お目付け役として、女性空軍パイロットのアリソンがブライアンと行動を共にすることに。そして、かつての恋人で今は人妻のトレーシーと再会したブライアンは…
 愛しのブラパことブラッドリー・クーパーの新作を観ることができました~

 「アメリカン・スナイパー」に続いての(撮影は、このアロハのほうが先だったとか)軍人役ですが、軍服姿はちょっとだけで、戦闘シーンなどもありません。あくまでラブコメです。アメリカン・スナイパーでもの鬼気迫る熱演も素晴らしかったけど、やっぱブラパにはコメディが似合いますね~。コミカルな内容や台詞、演技がしっくりきます。

 元カノと今カノとの間で揺れる想い~♪by ZARD なブラパ、という設定なのですが、そんなに揺れてませんでした(笑)。もっと大人のビタースウィートなコメディだったらよかったのですが。ヒロインとケンカしながらもだんだん惹かれ合って恋に落ち、すったもんだを経てハッピーエンド、というラブコメの王道(陳腐とも言う)で、目新しさとか驚きとかはいっさいありません。他愛もないコメディで終わってしまってたのが、かなり残念。でもま、ブラパがカッコよかったから許す

 男前、仕事もできる、軽妙でユーモアと明るさにあふれてるけど、人間的な欠陥も多い主人公、というブラパの十八番な役。水を得た魚のようにスイスイと軽やかに演じてる、ていうか、ほとんど地?アメリカン・スナイパーのためのウォーミングアップ的な仕事だったのかしらん。ちょっと女癖が悪く、仕事第一というブライアンの、ていうか男のマイナスポイントも、ブラパだとチャームポイントになってしまう。とにかくオチャメ。女どもが彼を放っておけず、モッテモテなのも当然です。

 オールアメリカンな爽やかさ明るさ、優しい笑顔も素敵なブラパ。バキバキ筋肉質ではなく、たくましいガチムチ体格もイケてるアメリカ男って感じで好き。ブラパのノータイスーツ姿が、これまた似合っててカッコいいんですよね~。今回もコミカル演技が冴えてて、プっと笑わせてくれます。特に、車の中でコヨーテの鳴きマネするシーンが、可愛くて笑えた。私、プッツンして怒鳴るブラパが好きなんですよ。なぜか笑えて。アメリカンスナイパーでも、ぷっつんシーンだけは笑えたのが不思議、だけどこれぞブラパ!って感じでした。、でも…ブライアンのキャラじたいは、あんまし好感が抱けなかったです。優しくて楽しくてイケメンだけど、かなり自己中心的で他人への思いやりに欠けてるし。結婚してる元カノの家に、亭主の留守中に平気で出入りしてるのも何だか無神経で。ブラパじゃなかったら、かなり不快な男になってたかも。あと、ブライアンの仕事というか、職業というか肩書きがイマイチ???

 ヒロイン二人も、好感共感が難しい女どもだった。トレーシーは、何か悪い意味で女だな~と見ててカチンときたり、イヤな気持ちにさせる言動が多いんですよ。ブライアンへの媚びを含んだ思わせぶりな態度とか、まだまだイケてる自分アピール的な仕草や表情、笑顔がわざとらしすぎて。わがままなブライアンに愛想を尽かして別れ、無口で誠実な今の夫(超いいひと)と結婚したのに、夫が寡黙すぎて何考えてんのか解かんない!と今さら不満不平、元カレのブライアンに何か期待してるような様子が、浅ましく思えました。日本の可愛い子ぶりっこ女優が演じそうな役でした。演じてるレイチェル・マクアダムスは、ちょっと苦手系女優。それも、トレイシーを好きになれなかった要因かも。
 実質のヒロインは、アリソン役のエマ・ストーン。彼女もね~。ファニーフェイスで可愛いんだけど、役が元気いっぱいの不思議ちゃんという、私が最も苦手な女だったので、ちょっと…でっかいギョロ目が、何か怖かった。軍人に全然見えんし。どう見てもギャルだし。ハワイアンという設定も、無理がありすぎ。どっからどう見ても、混じり気なしな100%白人だもん。人種詐称キャラです。せっかくの今が旬のブラパとエマ、もうちょっと上質で小粋なコメディで共演してほしかったかも。
 「あの頃、ペニー・レインと」や「ザ・エージェント」で高い評価を得たキャメロン・クロウ監督作品。彼の映画って、あんまし面白いと思ったことないんですよね~。私の口には合わないのかな。何か青春ひきずってますよ的な青臭さが苦手。この映画、アメリカでは酷評を受けコケたんだとか。行きたい!と思わせるようなハワイの美しさ、魅力を活かしてなかったのも、敗因のひとつではないでしょうか。カーソン役のビル・マーレイ、ブラパの元上官役のアレック・ボールドウィン、ベテラン二人の使い方も何かもったいない感じがしました。

 ↑カッコよくて、おちゃっぴーなブラパが好き

 ブラパの新作“Burnt”(Adam Jonesから改題)が、もうすぐ全米公開。人生に問題を抱えてるシェフを演じてるブラパ。早く会いたい♪

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パクリは地獄のはじまり

2015-09-07 | フランス、ベルギー映画
 アイルランド⇔日本 機内映画鑑賞記①
 「パーフェクトマン 完全犯罪」
 ゴミ清掃員の青年マチューは作家になることを夢見ていたが、芽が出ずにくすぶった日々を送っていた。そんな中、仕事先である孤独死した老人の部屋で、マチューはアルジェリアでの戦いの手記を発見する。それを自分が書いたかのように仕立て出版社に送ったマチューは、瞬く間に人気作家としてもてはやされるようになるが…
 以前から観たくて観たくて悶絶していたピエール・ニネの新作を観ることができました!思いがけなさすぎる驚喜!C’est un immense bonheur!
 ニネっち、もうほんと…絶句ですわ。カッコよすぎる、可愛すぎる。もうね、わしと同じ生物とは思えないほどに。まさにタイトル“Un homme idéal”(英語タイトルは“A Perfect Man”)通りの完璧さ!

 はじめは冴えないゴミ清掃員として登場するのですが…こんなゴミ清掃員いねーよ!まさに掃き溜めに鶴なイケメンぶり。周囲の男たちとは、顔も雰囲気も違いすぎます。ほとんど宇宙人。明らかに一般人じゃない。顔、ちっちぇー!スタイルよすぎ!肌、美白すぎ!女優以上です。でも、松じゅんとか成宮みたいなメイクばっちり感はゼロ。すごくナチュラルなんです。特にうなじの美しさときたら。さすがまだ20代、すべてが若さで目映い。登場シーンのすべてをキャプっちゃいたいほど、カッコカワイくないシーン皆無です。光輝いてる!とは、まさにこの映画のニネっちのこと。

 ゴミ清掃員姿でさえ、おしゃれにキメてる三浦カズとか中田ヒデ姐の100億倍おしゃれに見えるニネっち。彼のファッションセンス、ていうか。いますよね、ごく限られた人だけど、何着ても高級感、上質感を醸す人って。ニネッちが着れば、ユニクロだってサンローランに見えてしまう。人気作家になった彼のセレブなファッションの、これまたカッコいいこと!マスコミの取材で撮影されるシーンのスーツ姿は、「イヴ・サンローラン」の時とはまた違ったエレガントさ。20代半ばでこの洗練と優雅さは、いったいどーいうこと?!恋人の実家でバカンス中のカジュアルなセーターやシャツ、犯罪を犯す時の黒いパーカー、ああもう!どんな格好してもオサレ!ニネっちって、ひょっとしていいとこの坊ちゃんなのかな?とにかく彼に比べたら、ハリウッドのセレブスターなんて下品で悪趣味な成金にしか見えないです。

 たぐいまれな美貌と魅力、優雅さを備えたニネっちを見るたびに、オードリー・ヘプバーンを思い出す私。美しくて気品があるけど、お高くとまったスター気取りとか近寄りがたさはなく、美形だけど可愛いファニーフェイス、キラキラした大きな美しい瞳、そして絶対いいひとに違いない優しそうな雰囲気とか、何かオードリーとカブるんですよね~。ニネっちのアヒル口が、すごく好き!

 とにもかくにも、ニネっちのボーギャルソンぶりを甘いワインのように味わえる、ファンには美味しい映画です。サービスとしか思えないほど、よく脱いでたし。ほっそりしてるけど、胸板は厚くて堅そうで二の腕も太くて、いいカラダしてます。結構鍛えてそうです。そんな眼福無駄脱ぎシーンも含めて、良くも悪くもニネっちファンのために作られた映画です。

 ほぼピエール・ニネのプロモーション映画、ニネっちファンのための映画…同時に、ニネっちファンのためだけの映画、とも言えます。どこを切ってもニネっち金太郎アメな映画で、ファンには満足満足ですが、内容的には結構ありふれているというか、日本の2時間ドラマっぽいので、非ニネっちファンからすると平凡で陳腐な映画かもしれません。イケメンが盗作して人気作家になる、といえばブラッドリー・クーパーの「ザ・ワーズ」もそうでしたね。あの映画のブラパもおいおい~でしたが、ニネっち扮するこの映画の主人公のマチューは、さらにアホなんですよ!ニネっちじゃなかったら、イライラのあまり観てられなくなってたかも。

 そもそも、盗作することからして考えなさすぎ。パクリで一発当てても、才能ないんだから後が続かんでしょ。もともと才能ないし貧乏人だったので、ブルジョアの恋人との分不相応な生活や関係をキープするために必死、あたふた無茶しまくる姿は滑稽でもあった。虚栄に固執するあまり魂を悪魔に売る、というダークサイド堕ちな背徳感や悪徳感があまり伝わってこず、ごまかし作業がどんどん過激にエスカレート、ただもう嘘を糊塗しようとすればするほど裏目に出て、やることなすこと自分の首を絞めるだけの破滅まっしぐらなバカっぷりが、何かだんだんコメディっぽく見えてきたり。マチューは悪人ではなく、単にちょっと魔がさしてしまった善人。同じ美男でも、もしアラン・ドロンとかがマチューを演じたら、狡猾で冷酷な魔性男になったただろうし。ニネっちがあまりにも可愛くて優しそうだから、アホだけど何か可哀想で助けてあげたくなったり。そういうところが、映画が暗く悲劇的な印象にならなかった要因かも。

 いま問題になってる東京オリンピックのロゴもですが。やっぱパクリはいけません。すぐバレるパクリなんて、頭悪すぎます。やるなら上手にやらないとねズルして美味しい思いをすると、後で苦いツケを払うことになる…ということも、肝に銘じておかねばなりません。

↓↑イケてるニネっち画像、集めてみました~

 ピエール・ニネ、こんなにも超絶カッコカワイイのに、まだ知る人ぞ知る存在なのが惜しい反面、なんか嬉しい(笑)。新作ももちろんですが、旧作の彼もありえないほど可愛いので、DVDスルーでもいいから観たいな~
コメント (4)
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Meán Fómhair

2015-09-04 | 無事是貴人
 お久しぶりです!皆さま、ご機嫌いかがですか?
 やっとアイルランドから広島に、恥ずかしながら帰ってまいりました~(横井庄一さん調)
 つ、疲れた~…今はまだ旅の余韻よりも、片道ほぼ24時間によるすさまじい疲労感と時差ボケで、心身ともにフラフラ状態です
 前回のプラハも疲れましたが、今回のアイルランドもハンパなくしんどい旅でした。ヨーロッパ、やっぱ遠いですね~。体力気力のない私のような年寄りが、独りで気楽に行けるところじゃないです。とにもかくにも、金も気も使った、ついでに不安と孤独にもどっぷり浸かった旅でした。今回も後悔や失敗だらけで、鬱な気分と自己嫌悪まみれ…でも、日本ではできない貴重な経験や考察、日本では見ることのできない風景や光景を思い出すと、行ってよかったかな、とも。楽しかったというより、何かを成し遂げた達成感のほうが強いです。海外独り旅は、ユルんだ自分に課す試練なのかもしれません。
 落ち着いたら、つたない旅行記を書き散らそうと思います。ぼちぼちと、でももったいぶらずに、なるべくサクサクと皆様に読んでいただけるよう書き進めたいです。よろしかったら、お目汚しください
 ソレハソウト。デジカメが、な、ない!日本に帰り着いた夜、関空から大阪駅への電車の中でチェックしたのを覚えてるのですが…どうしようどうしよう。デジカメそのものよりも、撮った写真を失うのが…旅の後半は、日本から持参したインスタントカメラで撮ったので、すべて失ったわけではないけど、それにしても…悲しすぎます。プラハでもデジカメではいろいろ失敗したし…ほんと、私バカよね~おバカさんよね~…心当たりのある場所には問い合わせ済み、いま返事待ちです。あまり期待してませんが、携帯は今まで何度も落としたけど100%戻ってきたので、もしかしたら…と祈ってます。落としたのが命じゃなくてデジカメで良かったじゃん!と、周囲は慰めてくれますが…
 旅行記アップまで、恐縮ですが往復の飛行機の中で観た映画の感想で、お茶を濁させてくださいまだ日本で公開されてない、しかも大好きなイケメンスターの新作が観られて、ほんと幸せでした!ぶっちゃけ、アイルランドに行ったことより嬉しかったかも
コメント (8)
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