今朝、プロ野球日本ハム元監督の大沢啓二さん(大沢親分!)が亡くなったと知りました。豪放磊落ながらも人情家で、監督としての最多退場記録を持っていた方でもありましたが、毎週日曜にTBS系列で放映されている「サンデーモーニング」で張本勲氏と一週間のスポーツのいろんなプレイに対して「あっぱれ!」とか「喝!」とか言い合うコーナーを毎週楽しみに見ていたので、突然の訃報は何とも残念です。心よりご冥福を申し上げます。
さて、内田樹さんと名越康文さんの'05年に刊行された対談集『14歳の子を持つ親たちへ』を読みました。精神科医として小中学生の子やその親のカウンセリングに携わる名越さんが、普段感じていることに関して、内田さんとともに語っている本です。
この本の中で繰り返し述べられているのは、最近の子供の身体感覚の欠如であり、住み分けの範囲が極端に狭くなっているということですが、中でもなるほどと思ったのは、「子どもが何を考えているのかわからなくて当たり前」「どう対処していいかわからなくて当たり前」であり、「子どもはこうあるべきだ」とか「子どもはこうあるはずだ」という信憑が子どもに接するときのオプションを限定し、いま子どもたちに起こりつつある前代未聞の変化を理解するフレキシビリティを損なっているという指摘、殺人のために超えられる一線などというものは実は実在していないという主張、親を殺す子は人間的感情が発達していないという指摘、口ごもってしまうシャイな子は感受性豊かな子が多いという事実、家族での対話の基本は生理的な快の提供と不快の除去にあるという指摘などなどでした。特に、言葉で暴力的に攻め立てる親と黙り込む子供という図式は私自身、日常的によく見かけるものなので、そうした親の増加が子供を窮地に追いやっているという主張は大変うなずけるものでした。
内田さんのこれまでの本で書かれていたことの繰り返しの部分も多々ありますが、子供を取り巻く環境という点でまとまった議論を聞けるいい本だと思います。お子さんを持っていない方にもオススメです。
さて、内田樹さんと名越康文さんの'05年に刊行された対談集『14歳の子を持つ親たちへ』を読みました。精神科医として小中学生の子やその親のカウンセリングに携わる名越さんが、普段感じていることに関して、内田さんとともに語っている本です。
この本の中で繰り返し述べられているのは、最近の子供の身体感覚の欠如であり、住み分けの範囲が極端に狭くなっているということですが、中でもなるほどと思ったのは、「子どもが何を考えているのかわからなくて当たり前」「どう対処していいかわからなくて当たり前」であり、「子どもはこうあるべきだ」とか「子どもはこうあるはずだ」という信憑が子どもに接するときのオプションを限定し、いま子どもたちに起こりつつある前代未聞の変化を理解するフレキシビリティを損なっているという指摘、殺人のために超えられる一線などというものは実は実在していないという主張、親を殺す子は人間的感情が発達していないという指摘、口ごもってしまうシャイな子は感受性豊かな子が多いという事実、家族での対話の基本は生理的な快の提供と不快の除去にあるという指摘などなどでした。特に、言葉で暴力的に攻め立てる親と黙り込む子供という図式は私自身、日常的によく見かけるものなので、そうした親の増加が子供を窮地に追いやっているという主張は大変うなずけるものでした。
内田さんのこれまでの本で書かれていたことの繰り返しの部分も多々ありますが、子供を取り巻く環境という点でまとまった議論を聞けるいい本だと思います。お子さんを持っていない方にもオススメです。