先日WOWOWで放映された、ジャン・ルノワール監督の'46年作品『小間使いの日記』を見ました。
小間使いのセレスティーヌ(ポーレット・ゴダード)は新たな奉公先のランレール家に来ますが、そこでは厳しい夫人(ジュディス・アンダースン)が反革命の名の元、奉行人に対して重労働を課し、暗い目をした執事のジョセフは彼女の元で何やら企んでいるようでした。同僚のルイーズがひどい扱いを受けるのを見たセレスティーヌは小間使いの扱いに対して闘争することを決心し、最初に会った金持ちをモノにして彼女らをこき使う連中を見下してやろう、愛など捨て去ろうと決心します。そこへランレール家の息子ジョルジュが帰ってきますが、自分の手の中に入れておきたい夫人はセレスティーヌを飾り立てて、彼女の力でジョルジュを家に引き止めようとします。やがてセレスティーヌとジョルジュは恋に落ちますが、病気がちのジョルジュが自分を彼女の負担にしたくないと思い、また母の差し金で彼女が自分に近づいてきたことに怒り出したため、セレスティーヌは邸を出る決心をし、ジョセフからもうすぐ自分が手にいれる店を一緒にやろうと誘わわれます。やがて来た革命記念日の祭りの日、セレスティーヌはルイーズらと町に繰り出し、隣人で彼女に言い寄っている老人の大尉におごらせて盛大に屋台で遊びます。持ち金を使い切った大尉は家に金を取りに帰ると、大尉の留守を狙って大尉の財産を盗もうとしていたジョセフの待伏せに会い、彼に殺され、埋められます。邸宅に戻ったセレスティーヌの元へ大尉が行方不明になっているとの知らせが入り、彼女はジョセフを疑うと、店を持つのを急がせたお前も共犯だと彼は言い放ちます。ジョセフは主人たちの前でセレスティーヌと結婚し店を持つと発表しますが、ジョルジュはそんなことはありえないと言い、セレスティーヌにジョセフを抱いてキスしてみろと挑発し、彼女は逃げ出してしまいます。それを追ったジョルジュは彼女と仲直りしてお互いの愛を確かめ会いますが、そこに現れたジョセフはジョルジュは叩きのめし、強引にセレスティーヌを連れていきます。ジョルジュとセレスティーヌの仲を裂くことを条件に夫人から奪った、夫人の宝物である銀食器の財産をジョセフはセレスティーヌに見せ、自分たちは大金持ちになったのだと言いますが、彼女は目をそらします。そして彼女と財産を馬車に乗せて駅に向かうジョセフは、祭りの群集に馬車を遮られ、そこに追い付いたジョルジュとまた格闘になると、ジョセフは大尉を殺したアイスピックを振り回し、何人かの人を傷つけ、その結果、群集に揉まれて死んでしまいます。ジョルジュとセレスティーヌはパリへ向かう列車の中で財産などなくとも永遠に愛しあうことをお互いに誓うのでした。
ルノワール監督の'39年作品『ゲームの規則』を彷佛とさせる、愛と欲望と嫉妬と狂気の物語です。ポーレット・ゴダードはチャップリン作品『モダンタイムス』へのオマージュとして器用しているのは明白で、その勝ち気な性格もさることながら、閉まってしまったドアの前で、両手に大きなデザートを持って体を一周させる動きは、『モダンタイムス』の終盤でチャップリンが見せたものと同じものでした。モージュ大尉を演じているバージェス・メレディスが、共同製作と脚色を担当していることも明記しておきたいと思います。『ゲームの規則』が好きな方には文句無しにオススメです。またより詳しいあらすじを私のサイト『Nature Life』(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)の「Favorite Movies」の「Jean Renoir」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。
小間使いのセレスティーヌ(ポーレット・ゴダード)は新たな奉公先のランレール家に来ますが、そこでは厳しい夫人(ジュディス・アンダースン)が反革命の名の元、奉行人に対して重労働を課し、暗い目をした執事のジョセフは彼女の元で何やら企んでいるようでした。同僚のルイーズがひどい扱いを受けるのを見たセレスティーヌは小間使いの扱いに対して闘争することを決心し、最初に会った金持ちをモノにして彼女らをこき使う連中を見下してやろう、愛など捨て去ろうと決心します。そこへランレール家の息子ジョルジュが帰ってきますが、自分の手の中に入れておきたい夫人はセレスティーヌを飾り立てて、彼女の力でジョルジュを家に引き止めようとします。やがてセレスティーヌとジョルジュは恋に落ちますが、病気がちのジョルジュが自分を彼女の負担にしたくないと思い、また母の差し金で彼女が自分に近づいてきたことに怒り出したため、セレスティーヌは邸を出る決心をし、ジョセフからもうすぐ自分が手にいれる店を一緒にやろうと誘わわれます。やがて来た革命記念日の祭りの日、セレスティーヌはルイーズらと町に繰り出し、隣人で彼女に言い寄っている老人の大尉におごらせて盛大に屋台で遊びます。持ち金を使い切った大尉は家に金を取りに帰ると、大尉の留守を狙って大尉の財産を盗もうとしていたジョセフの待伏せに会い、彼に殺され、埋められます。邸宅に戻ったセレスティーヌの元へ大尉が行方不明になっているとの知らせが入り、彼女はジョセフを疑うと、店を持つのを急がせたお前も共犯だと彼は言い放ちます。ジョセフは主人たちの前でセレスティーヌと結婚し店を持つと発表しますが、ジョルジュはそんなことはありえないと言い、セレスティーヌにジョセフを抱いてキスしてみろと挑発し、彼女は逃げ出してしまいます。それを追ったジョルジュは彼女と仲直りしてお互いの愛を確かめ会いますが、そこに現れたジョセフはジョルジュは叩きのめし、強引にセレスティーヌを連れていきます。ジョルジュとセレスティーヌの仲を裂くことを条件に夫人から奪った、夫人の宝物である銀食器の財産をジョセフはセレスティーヌに見せ、自分たちは大金持ちになったのだと言いますが、彼女は目をそらします。そして彼女と財産を馬車に乗せて駅に向かうジョセフは、祭りの群集に馬車を遮られ、そこに追い付いたジョルジュとまた格闘になると、ジョセフは大尉を殺したアイスピックを振り回し、何人かの人を傷つけ、その結果、群集に揉まれて死んでしまいます。ジョルジュとセレスティーヌはパリへ向かう列車の中で財産などなくとも永遠に愛しあうことをお互いに誓うのでした。
ルノワール監督の'39年作品『ゲームの規則』を彷佛とさせる、愛と欲望と嫉妬と狂気の物語です。ポーレット・ゴダードはチャップリン作品『モダンタイムス』へのオマージュとして器用しているのは明白で、その勝ち気な性格もさることながら、閉まってしまったドアの前で、両手に大きなデザートを持って体を一周させる動きは、『モダンタイムス』の終盤でチャップリンが見せたものと同じものでした。モージュ大尉を演じているバージェス・メレディスが、共同製作と脚色を担当していることも明記しておきたいと思います。『ゲームの規則』が好きな方には文句無しにオススメです。またより詳しいあらすじを私のサイト『Nature Life』(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)の「Favorite Movies」の「Jean Renoir」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。