父の三回忌の法要のため、京都に母と行くついでに、23日の土曜日、奈良の興福寺と飛鳥路散策に行ってきました。
興福寺は「奈良の美少年」として有名な阿修羅像があるところで、母が実物を見たいということで行ったのですが、日本の木造建築として2番目に高い五重塔(50.1m)の黒々とした巨大さにまず圧倒され、東金堂では静かな表情の菩薩像と、猛々しく様々な表情と体の動きで楽しませてくれる多くの将軍像にこれまた魅了されるとともに圧倒され、最後には北円堂にある運慶作の無著菩薩像の写実的で何とも言えない静かな佇まいにはたまた魅せられ、その像の多さと質の高さに驚かされました。有名な阿修羅像は確かに素晴らしく、この繊細な像を完璧な姿のまま今まで保存してきた人々の、この像に対する思い入れが伝わってもきたのですが、この像の価値は興福寺全体から見ればほんの一部でしかないということを初めて知りました。近鉄奈良駅から徒歩5分であるにもかかわらず、多くの人が素通りして東大寺や春日大社に流れて行くのは何とももったいない話です。まだ訪れていない方は是非行ってみてください。
そして午後は近鉄で飛鳥駅まで行って、飛鳥路をひたすら歩きました。(奈良から飛鳥まで近鉄で移動する間に平城京跡のど真ん中を通過するので、これも見物でした。)駅から東へ向かって、なだらかな丘の続く田園風景を歩いて行くと、こんもりと樹の茂った古墳や様々な石の遺物(石柩跡や石像)が点々と散在し、田舎をハイキングをしながら古墳時代の史跡めぐりができるというルートとなっていて、多くの人はレンタサイクルで回っていましたが、のんびりと半日かけて歩くのも心身ともに癒されていいと思いました。飛鳥路の一番奥に位置する人気スポット・石舞台古墳のそのまた奥には、石柩が穴に入った状態で飛鳥の中で唯一見ることができる都塚古墳があるのですが、こちらは誰も訪れる人もなく、巨大な石柩見物を一人で堪能することができました。そこから少し北上したところに岡寺の入り口があり、右折して苦労しながら急な坂道を登ると雰囲気のある岡寺に到着します。崖っぷちに建てられた三重塔のふもとからは眺望が開け、息を荒げて坂道を登ってきた苦労が報われる感じです。岡寺から降りてまた北上すると、次第に人通りも絶え、やがて飛鳥坐神社に到着します。鎮守の森に囲まれた静かな神社ですが、俗に「ちんこ石」「おまんこ石」と呼ばれている「結びの神石」が祭られていて、ひょっとこのお面とおたふくのお面をかぶった二人がセックスの所作をする奇祭でも有名な神社です。おみやげでも名前もずばりそのまんまの「ちんちん棒」や女性器のデザインが底に刻まれた杯が売られていたりして、素朴なセックス信仰が生きている神社でしたが、こちらも飛鳥寺が人でごった返しているのに対して、深閑としていました。そして飛鳥路の北東の果てにある飛鳥資料館に4時に着くと、もう閉館していて入れず、仕方なくそこで待ってもらっていた母と無事再会し、地元の親切な方の車に乗せていただいて、近鉄橿原神宮前駅に帰ってきました。
天気にも恵まれ、念願の飛鳥路ウォーキングを果たせ、充実した一日を過ごさせてもらいました。興福寺、飛鳥路ともに私は半日ずつの強行軍でしたが、一日ずつかけてゆっくり見る方が楽しめると思います。歴史の興味のない方にもオススメです。
興福寺は「奈良の美少年」として有名な阿修羅像があるところで、母が実物を見たいということで行ったのですが、日本の木造建築として2番目に高い五重塔(50.1m)の黒々とした巨大さにまず圧倒され、東金堂では静かな表情の菩薩像と、猛々しく様々な表情と体の動きで楽しませてくれる多くの将軍像にこれまた魅了されるとともに圧倒され、最後には北円堂にある運慶作の無著菩薩像の写実的で何とも言えない静かな佇まいにはたまた魅せられ、その像の多さと質の高さに驚かされました。有名な阿修羅像は確かに素晴らしく、この繊細な像を完璧な姿のまま今まで保存してきた人々の、この像に対する思い入れが伝わってもきたのですが、この像の価値は興福寺全体から見ればほんの一部でしかないということを初めて知りました。近鉄奈良駅から徒歩5分であるにもかかわらず、多くの人が素通りして東大寺や春日大社に流れて行くのは何とももったいない話です。まだ訪れていない方は是非行ってみてください。
そして午後は近鉄で飛鳥駅まで行って、飛鳥路をひたすら歩きました。(奈良から飛鳥まで近鉄で移動する間に平城京跡のど真ん中を通過するので、これも見物でした。)駅から東へ向かって、なだらかな丘の続く田園風景を歩いて行くと、こんもりと樹の茂った古墳や様々な石の遺物(石柩跡や石像)が点々と散在し、田舎をハイキングをしながら古墳時代の史跡めぐりができるというルートとなっていて、多くの人はレンタサイクルで回っていましたが、のんびりと半日かけて歩くのも心身ともに癒されていいと思いました。飛鳥路の一番奥に位置する人気スポット・石舞台古墳のそのまた奥には、石柩が穴に入った状態で飛鳥の中で唯一見ることができる都塚古墳があるのですが、こちらは誰も訪れる人もなく、巨大な石柩見物を一人で堪能することができました。そこから少し北上したところに岡寺の入り口があり、右折して苦労しながら急な坂道を登ると雰囲気のある岡寺に到着します。崖っぷちに建てられた三重塔のふもとからは眺望が開け、息を荒げて坂道を登ってきた苦労が報われる感じです。岡寺から降りてまた北上すると、次第に人通りも絶え、やがて飛鳥坐神社に到着します。鎮守の森に囲まれた静かな神社ですが、俗に「ちんこ石」「おまんこ石」と呼ばれている「結びの神石」が祭られていて、ひょっとこのお面とおたふくのお面をかぶった二人がセックスの所作をする奇祭でも有名な神社です。おみやげでも名前もずばりそのまんまの「ちんちん棒」や女性器のデザインが底に刻まれた杯が売られていたりして、素朴なセックス信仰が生きている神社でしたが、こちらも飛鳥寺が人でごった返しているのに対して、深閑としていました。そして飛鳥路の北東の果てにある飛鳥資料館に4時に着くと、もう閉館していて入れず、仕方なくそこで待ってもらっていた母と無事再会し、地元の親切な方の車に乗せていただいて、近鉄橿原神宮前駅に帰ってきました。
天気にも恵まれ、念願の飛鳥路ウォーキングを果たせ、充実した一日を過ごさせてもらいました。興福寺、飛鳥路ともに私は半日ずつの強行軍でしたが、一日ずつかけてゆっくり見る方が楽しめると思います。歴史の興味のない方にもオススメです。