みどりの一期一会

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石原都知事の発言(1.27)/上野千鶴子さん講師排除事件

2006-02-03 07:42:00 | ジェンダー/上野千鶴子
「上野千鶴子さん講師排除事件」の続報です。

1月27日(金)の東京都への抗議書提出のあと、
午後3時から、石原都知事の定例記者会見がありました。
 石原知事は、冒頭に
「構造計算書偽装問題」について意見を述べ、
あとは、記者との質疑応答。
そのなかで、上野千鶴子さんの講師拒否と抗議文提出、
「ジェンダーフリー」についての発言がありました。
東京都のwebサイトより、抜粋/引用して紹介します。

1/27石原都知事・定例記者会見録

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石原知事定例記者会見録
平成18(2006)年1月27日(金)
15:00~15:28

知事冒頭発言
構造計算書偽装問題にかかる分譲マンション居住者への支援について
             ・・・・・・・・・(省略)・・・・・・・・・
質疑応答
             ・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・
【記者】今日、国分寺市が都の委託で計画していた人権学習の講座で、東大の上野千鶴子教授を講師に招こうとしたところ、教育庁がジェンダー・フリーに対する都の見解に合わないと委託を拒否していたことが報道でわかりまして、それに対して、本日、ジェンダーの研究者たちが知事あてに、この上野千鶴子教授を講師として受け入れることの拒否について、これが言論、思想、学問の自由の侵害だと抗議する文書を知事あてに提出したんですが、これについてのお考えをお願いします。

【知事】ちょっとそのいきさつは違うね、あなたの認識と。詳しくは教育庁に聞いてください。ちょっと違いますな。都はそこまで具体的にですね、そういう規制を加えた覚えはない。ただ、何というんですかね、認識を示して、警告というかね。まあ詳しくはね、私が言うと誤解を生じるから教育庁に聞いてください。

【記者】もう1つ追加でお聞きしたいんですが、ジェンダー・フリーという考え方についての知事のお考えをお聞かせください。

【知事】さあ、この言葉そのものがいい加減あいまいな言葉だしね。これにかまけてやっている性教育なるものの教育方針というのは全く違うし、グロテスクだし、私は反対ですね。あんなものは認められないね。恐らく日本人全体に審判させたら、99%がそっぽ向くと思うよ。

【記者】しかし、研究者たちは、そのジェンダー・フリーと性教育というのは、その考えは、本来はそういう考えではないと主張していますが、それについてはどうですか。

【知事】それはだから、ディテール(詳細)のこと、あなた方が検証しなさいよ。私がそんなのいちいち聞き覚えしているわけじゃないんだから。だからね、ジェンダー・フリー、男と女の性というものの格差を埋めていくというのは結構ですよ。

 しかしですね、彼らが具体的に提唱している幾つかの事案に関しては、とても常識でいって許容できないものがたくさんあるから。そういう例外的な事例がね、あまり露骨にメディアに持ち上げられて出てくると、ジェンダー・フリーのある正当性を持ったムーブメント(動き、流れ)でもね、私は非常に誤解を受けると思いますよ。

 詳しくは、だから教育庁に聞いてください。
           ・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・
【記者】現在、東京都教育委員会では、「ジェンダー・フリー」という言葉を誤解を招くおそれがあるとして使わない方針を決めていらっしゃると伺いました。今後、知事はこの「ジェンダー」という言葉の使い方について、誤解がないように議論を重ねて理解を深めていくという努力をなさっていくおつもりはありますか。

【知事】何もね、日本なんだから英語使うことねえんだよ、わけのわからない英語をね。だからね、日本語にうまく訳せばいいじゃないですか。そうすればもっとわかりやすいよ。「ジェンダー」とか「フリー」とか言ったってね、英語のわからない人はさっぱり、おじいさん、おばあさんはわからんよ、そんなものは。日本語でやってくれ、日本語で。
はい。
          (テキスト版文責 知事本局政策担当 細井)
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発言を読むと、知事は、
「この問題から逃げている」
という印象を受けます。
やはり1808人の署名が、
かなりのプレッシャーだったのでしょうか?

「いちいち聞き覚えていない」「私が言うと誤解を生じるから」
って、まさか口頭で報告受けてるわけじゃないでしょ。

「ちょっと違いますな。都はそこまで具体的にですね、
そういう規制を加えた覚えはない」というのなら、
きちんと説明すべきです。

わたしだったら、
「知事なんだから、文書で報告受けてるでしょ。
それを見せてください」くらい反論しますけどね。

「ディテール(詳細)のこと、あなた方が検証しなさいよ。
私がそんなのいちいち聞き覚えしているわけじゃないんだから。」
って、なんか、記者会見だというのに言葉遣いも下品で、
記者さんたちも相当バカにされているようです。

強権政治で、気に入らないマスコミや職員に圧力をかけていた、
という梶原拓・前岐阜県知事を思い出しました。

ここは東京の記者さんたちも発奮して、
石原都知事の言葉を検証してほしいものです。

まあ、記者がやらないなら、
自分たちでやる、というのも、
ひとつの手ではありますが・・・・・・。

岐阜県の場合は、わたしたち市民団体が
県の情報公開制度を利用して、
おかしいと思う事業を一つずつ検証して、
前知事のやり方を批判/立証してきました。
結果として、今かなりの事業に見直しがかかっています。

そういえば、
石原都知事と梶原前知事は
「右寄りであたらしもの好き」と似ているのに、
互いにけん制しあって「犬猿の仲」でした(笑)。

こういうタイプの知事がトップだと、
不幸なのは市民、というのも、共通ですね。

「趣旨に反する」のはどちら?/
上野千鶴子さんの講師排除事件を検証する(1/31)


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