熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

漢詩

2010-06-19 19:57:12 | Weblog
中国語の明細書、判決文を原文で読めるようになることを目標に、中国語の勉強をしています。

興味が発散するのが私の短所でもあり、ある意味長所でもあるのですが、早速、興味が広がってきました。

先ず、中国語の読み書きだけでなく、中国語会話の勉強も始めましたが、最近は、漢詩に興味が広がってきました。
図書館で、「ビジュアル漢詩 こころの旅」というシリーズ本を見つけ、早速借りて読みました。

漢詩とは、もともとは中国の漢の時代に作られた詩のことですが、日本で漢詩という場合、一般的に中国の詩、ならびにその形式を模した作品を指すのが普通です。

この漢詩の本は、「ビジュアル漢詩」というだけに、古き良き中国の風景写真が漢詩とともに掲載されていて、楽しく漢詩が学べます。

この本に収録されている漢詩の中からお気に入りの漢詩を一つ。


孟郊の作品、「登科後」です。

昔日齷齪不足誇
今朝放蕩思無涯
春風得意馬蹄疾
一日看尽長安花

この意味は、「昔のあくせくしていた時のことは、どうも自慢にならないが、今朝は合格の発表、心のびのびと嬉しさは極まりない。春風をうけて得意満面、馬のひづめも軽く、一日で都じゅうの花の名所を見つくしてしまう。」です。

登科とは、科挙(官史登用試験)に及第することをいい、仕官を志す者にとって、この科挙を突破することが第一の関門でした。
作者の孟郊は、しばしば試験に落第し、50歳近くでようやく合格しました。
そのときの嬉しさを詠ったのがこの詩です。

50歳近くになろうとするいい年をしたおじさんが手放しで喜んでいるのはおかしいと思われるかもしれませんが、長年の苦労が報われ、年のことなど思わず忘れるほどの嬉しさだったのでしょう。

私も58歳で弁理士試験に合格しましたが、そのときの嬉しさは、孟郊の詩に表現されているものと同じですね。

弁理士試験受験時代は、先が見えないような気持ちになることもあると思いますが、合格した時の「孟郊」の喜びを思い浮かべて、もうひと踏ん張りしましょう。



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