熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

パナマ文書公開

2016-05-10 17:52:52 | Weblog
「パナマ文書」の一部がついに公開されました。

文書の分析にあたる国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は日本時間10日午前3時、タックスヘイブンに設立された約21万社以上の法人と、それに関連する約36万の企業や個人の名前、住所のリストをホームページ上で公開したものです。

今朝の報道番組は、このパナマ文書の公開に関する話題で持ちきりでしたね。

日本在住者や日本企業の名前は重複を除くと32都道府県の日本人約230人、外国人約80人、企業などが約20に上るそうです。

ソフトバンクのグループ会社や伊藤忠商事、丸紅などの名前を含んでおり、実態が不透明なタックスヘイブンを日本企業が幅広く利用していることが明らかになりました。

ソフトバンクは取材に「中国企業の要請で出資したが、撤退した」と答え、伊藤忠と丸紅は「適切に納税している」と説明していますが、子の説明では不十分ですね。

租税回避地は法人設立手続きが容易とされ、多くの企業が節税以外の目的でも利用している場合もあります。

日本では利用者が適切に所得などを申告すれば、脱税に当たらないのも現実ですが、一般庶民の目線で見れば、莫大なカネがあるから租税回避地を利用できるわけで、マイナンバー導入によって所得と資産が政府に監視され、課税を強化されつつある庶民にすれば不公平さを感じるのも当然です。

実名が公表された企業は「行き過ぎた節税」を疑われるのは必至で、イメージ悪化は避けられませんね。

加藤勝信1億総活躍担当相は10日の記者会見で、パナマ文書の分析で回避地法人の株主の連絡先に義姉が代表取締役を務める会社が記載されていたことに関して「直接関与しておらず、実態も承知していない」と述べ、自身の関わりは否定しましたが、この説明で納得する人はいないでしょう。

国会で追及されることは明らかです。

一億総活躍担当相ではなく、一億総税回避担当相と呼ばれるかもしれません。

それにしてもイギリスのキャメロン首相は、伊勢志摩サミットに参加できるのでしょうか。








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