熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

デンマーク

2008-03-09 18:53:47 | Weblog
少し長いタイトルですが、「なぜ、デンマーク人は幸福な国を作ることに成功したのか。どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか」という本を読みました。

筆者が考える、理想の国家、デンマークのシステム、デンマーク人の国民性について書かれた本です。

最近、スカンジナビアモデルについて紹介された記事を目にする機会が増えてきましたが、デンマークはその中でも特に優れた国家運営システムを確立している国だそうです。
この本によると、デンマークは、医療費・教育費は国が負担する、18歳からは国が扶養義務を持つ、食料自給率は300%を超えている、エネルギー自給率は156%を達成している等の高福祉国家です。
当然、税負担は大きくなりますが、国民の税負担に対する不満はないそうです。
それは、税金の使い道について国民的合意が得られているからです。

日本で高福祉、高税負担のモデルを導入しようと提案しても、大半の人は賛成しないでしょう。
それは、日本国民が政府を信頼していないからです。
国土交通省の道路特定財源の無駄遣い、厚生労働省・社会保険庁の年金財源の無駄使い、天下り役人の高額退職金、官製談合、等々、国民が政府を信頼できる基礎ができていません。
このようなときに、増税提案をしても受け入れられるはずはありません。
この単純な理屈が分かっているのかいないのか、与党の増税やむなしの議論にはあきれるばかりです。

しかも、無駄使いをなくす具体的な提案がなく、増税の後に無駄使いをなくすことを委員会で検討するということでは、全く受け入れられる余地がありません。
政治家は国民の代表であるということを忘れています。

デンマークと日本を比較した、この本を読んでいると、日本の悪さが目立ち、本当に怒りを覚えます。

憲法に定められた国民主権を実現するために、私利私欲のためでなく、国民のために働く政治家、政党を選挙で選ぶことが大切です。

次の衆議院選挙が日本の未来のために重要な選挙になります。
私もじっくり考えて投票することにします。



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知財戦略コンサルテイングシンポジウム

2008-03-08 22:33:47 | Weblog
「知財戦略コンサルテイングシンポジウム2008」に参加してきました。

昨年、9月から始まった「知財戦略コンサルタント育成研修」の成果発表が中心のシンポジウムです。
私は、座学研修のみ受講し、実地研修には参加していませんので、今回の成果発表を楽しみにしていました。

ところが、事例発表は1事例のみで、パネルデイスカッションで2事例の概略が紹介されただけでした。
5事例全て発表して頂ければ良かったと思います。

事例発表は、知財コンサルテイングの代表的な事例として参考になりました。
他の2事例については、ピンポイントのコンサルテイング、弁理士業務にかなり近い内容で、知財戦略コンサルテイングの事例としては疑問符がつく感じがしました。

発表を聞いた感想ですが、未だ知財戦略コンサルテイングが何かを代表事例で説明することはできていないように思われました。

モデレータ・コメンテータの方が、2事例の一つについて、「コンサルテイングを受けた企業は、知財活動・企業業績ともに優れており、コンサルテイングの課題を見出すのが難しい。したがって、企業が現在行っている知財活動が、専門家の目でみて正しいことが確認されたことも成果です」と感想を述べていました。

しかし、日常実施している活動が妥当かどうかを調べるために、コンサルタント料を支払う経営者がいるとは思えません。
課題の設定も、現状把握から課題を見出す、だけでなく、現状とあるべき姿との差異を課題として設定するという方法もあるので、現状がそれほど問題がないので、コンサルタントがやり難いというのは、コンサルタントとしてどうかなと思います。
企業は、何か問題があるからコンサルタントに依頼してくるのでしょうから、コンサルタントには、企業の真の問題点を見出すことが求められていると思います。

私も知財コンサルタントを目指していますので、今回の発表はいろいろな点で参考になりました。

それにしても中小企業の知財コンサルテイングは難しい!!



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紅梅、そして再び白梅

2008-03-07 23:53:42 | Weblog
最寄り駅へ向かう道に紅梅と白梅が咲いていました。



7分咲きの紅梅です。




そして満開の白梅です。

駅に向かうこの道は、その両側に白梅と紅梅が咲き誇っていて、15分の道のりを楽しい気分で過ごすことができます。

後1ヶ月もすると、梅にかわって桜の散歩道となります。
梅と桜が楽しめる散歩道は、そう多くはないでしょう。

美しい花を楽しむことができる環境に感謝しながら駅まで歩いていくと、不思議なことに満員電車も気になりません。
気の持ちよう一つで苦も楽になるということですね。



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著作権法

2008-03-06 22:37:37 | Weblog
東京大学の中山信弘教授が2月29日、「著作権リフォーム」をテーマにしたデジタルコンテンツ協会のシンポジウムで講演した内容が掲載されている記事を読みました。

中山教授は、「19世紀の状況を前提にして構築された著作権制度が、インターネットの発展でとてつもなく大きな問題に直面している。混迷の度合いは、同じ知財法である特許法の比ではない」、「IT化の進展で一般大衆も著作者となり、ネット上に著作物を発表できるようになった。一億総クリエイター時代。著作権法はより普遍性を持った法律に変性してきた。従来の『権利者』の声だけを考えていい時代ではない」と著作権法に警鐘を鳴らしています。

私も同意見です。
大学院での日米著作権法比較研究で、日米の著作権法は、ともに問題の多い法律ですが、日本の著作権法の問題点が特に大きいというのが、参加者全員の意見でした。
中山教授が指摘しているように、権利者の声(正確には権利者団体というべきですが)が大き過ぎることが原因と思われます。
米国の著作権法では、フェアユースの規定があり、権利者・利用者の衡平が図られていますが、日本の著作権法の私的利用は、要件が限定されており、利用者側に配慮した規定とは思われません。

以前、このブログでもご紹介しましたが、「クリエイティブ・コモンズ」の考え方が一つの解決策かもしれません。

クリエイティブ・コモンズは「著作物のほとんどは商業ベースに乗らない」という前提で、無償でいいから利用してほしいという創作者の要求と、利用者の使いたいという欲求をつなげる試みです。
また、オープンソースソフトウェアという解決策もあります。
オープンソースソフトウェアは、ソフト開発の効率化やコスト削減に貢献してきたという実績があります。

著作権法は、権利者の利益に偏重することなく、ネットビジネスの発展を阻害することのないようなバランスの取れた法律に変貌して欲しいと考えております。

今の法律では、新しいネットビジネスは、著作権を侵害する可能性が高く、著作権法がその阻害要因になっていると思われます。
このままでは、ネットビジネスを萎縮させるか、違法行為が氾濫するか、どちらかになるのではと、危惧しています。

法改正を検討される方々の深い見識に期待しましょう。



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白梅

2008-03-05 23:47:10 | Weblog
自宅近くを散歩していると、梅の花が咲き誇っていました。




見事な白梅です。
今まさに梅の花が満開の時期なので、当分の間、散歩中に目の保養ができます。

ふと思い出したのですが、弁理士論文試験の商標過去問に、商標「白梅」と「しらうめ」との類否を検討させられる問題がありましたね。
確か、称呼・観念が類似し、商品が同一または類似するので、両商標は類似するという結論だったように記憶しています。

現実の裁判例は、このような単純な類否判断ではなく、もっと多くの要素を考慮しなければいけないような複雑な場合が多いようです。

白梅を鑑賞しながら、少しの間、弁理士受験時代を思い出していました。



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民事訴訟法

2008-03-04 21:54:30 | Weblog
司法試験基礎講座も後半に差し掛かり、両訴訟法を残すのみとなりました。

今日から、民事訴訟法の講義が始まりました。
民事訴訟法は、学部・大学院でも勉強していましたので、試験科目の中では最も自信がある科目です。

初回の講義は、法体系と訴訟当事者の確定の入門程度でしたので、それほど難しくなく、十分に理解できました。

それでも、かなり忘れている部分もあったので、しっかり勉強しなければいけません。

今日の講義内容で、裁判管轄についての説明がありましたが、勘違いしていたことを思い出しました。
8年程前のこと、自動車通勤の途上で車と車の接触事故を起こし、保険会社に事故処理を依頼しましたが、この保険会社の担当者が仕事をしない人で、事故の相手方もお金を払いたくないのか逃げ回るばかりで、一向に解決しませんでした。
業を煮やして、私が保険会社から必要書類を預かり、小額訴訟を提起することにしました。
裁判を一度体験してみたいという希望もありましたので、参考書を読みながら訴状を作成しました。

そのときに、何処の簡易裁判所に訴訟を提起するのかが分かりませんでしたので、土地管轄である、被告の住所地の簡易裁判所に訴状を送付しました。
ところが、不法行為(交通事故の損害賠償)の裁判管轄は、①被告の住所地、②不法行為地(事故のあった場所)、③財産上の義務履行地(原告の住所地)の何れでも良かったのですね。

私の住所地の簡易裁判所に訴訟を提起しても良かったのですか。
もっとも、この裁判は、訴状が被告に送達されるや否や、被告である事故の相手方が訴状に記載されている賠償金を私の銀行口座に振り込みましたので、訴訟取り下げを行い、裁判が終了しました。

訴訟手続きは複雑で難しいものだと実感した初回の講義でした。



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知財価値評価

2008-03-03 22:00:50 | Weblog
日本弁理士会 知的財産価値評価推進センターが主催する「平成19年度成果中間発表会」に参加してきました。

第一部の「弁理士による知財価値評価のニーズと局面」に続いて、第二部「金銭評価」、第三部「弁理士による知財価値評価への期待」についての講演がありました。

第二部の「金銭評価」は、仮想事例を用いて具体的に知的財産権の金銭評価を行っていたので、興味深く聞くことができました。

仮想事例の発表を聞いて気になった点があります。
先ず、仮想事例を元に金銭価値評価を行っているのですが、何故その評価方法を採用したのかが良くわからないことです。
つまり、知的財産権の金銭評価を行うために各種方法を比較検討し、消去法で選択したのか、積極的に良い点を見出してその方法を採用したのかが、今一つ理解できませんでした。

評価方法により評価値が大きく異なるという事実が存在するのに、評価方法を採用した理由が不明確(抽象的な理由)では、そもそも研究の方向性が定まらないのではないでしょうか。
その昔、研究者だった私としては、どうしても気になります。

次に気になったのは、発表内容のレベル差が大きかったことです。
企業や学会の研究発表ではないので、高いレベルを要求するのは酷な気がしますし、日常業務でお忙しい中、発表していただいた弁理士の方々に感謝もしていますが、弁理士が発表するので、ある程度のレベル以上の発表にした方が良いのではないでしょうか。

評論家のように好き勝手なことばかり言っていたのでは、建設的な議論ではありませんので、私も仮想事例に基づく知的財産権の価値評価についての論文を作成してみたいと思います(コテンパンに批判されるでしょうが)。



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川の駅

2008-03-02 13:58:33 | Weblog
毎月第1日曜日に開かれる「川の駅」に行ってきました。







自宅から歩いて30分程の所にある、川のほとりの休息所です。
往復1時間と、ウォーキングに丁度良い距離なので、妻と一緒に出掛けました。

地元の朝取り野菜、手作りジャム、甘酒、お団子、焼き鳥等のお店が出店されていて、楽しい時間を過ごすことができます。

個人的には、沖縄物産を販売するお店が目当てなのですが、今日は、何故か出店していません。
このお店で、スパムを買うことを楽しみにしていましたので、残念です。
来月まで待つことにします。

川の駅周辺は、のどかな田園風景が続きます。




日曜日の朝の散歩コースとしては、適当な距離・自然の風景・お楽しみの買い物等、最高のコースです。

来月もお天気に恵まれると良いのですが。



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