熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

オバマ

2008-11-05 22:55:05 | Weblog
08年米大統領選は4日、全米各州で投票、即日開票され、米国の「変化」を掲げた民主党のバラク・オバマ上院議員(47)が、共和党政権の「継続」を図ったジョン・マケイン上院議員(72)を破り、当選を決めました。
米史上初のアフリカ系(黒人)の大統領が誕生します。

オバマ上院議員は、「Change, Yes we can」をスローガンに、若さと魅力的な演説で米国国民の心を掴んでいきました。

それにしても羨ましいですね。
ブッシュ大統領の大きく誤った8年間の共和党政権に見切りをつけて、新しい大統領を選ぶことができるなんて。

日本の総選挙は何時になるのやら。

今日は歴史的な日です。
あのアメリカで黒人が大統領になるとは。
27年前、国際会議に出席するためにアメリカへ行ったときのこと、会議が終わり、自由時間にアラバマ州の都市を散策していたときに見た、あの黒人街と白人街の落差の大きさ。
日本人の私に対する偏見の目(アメリカの親会社の人達と一緒に散策していても偏見の目で見られました)、侮辱的なジョーク等々、私の中の良いアメリカのイメージが崩れていきました。

あれから30年近く経過して、アメリカも変わりましたね。

オバマ新大統領が、行き過ぎた規制緩和と軍隊派遣にブレーキを掛けて、平和で暮らしやすい世界になると良いのですが。



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弁理士会員研修

2008-11-04 22:08:12 | Weblog
弁理士会員研修「欧州特許における進歩性 課題ー解決アプローチを中心に」を受講してきました。

企業の知財部門で仕事をしていたときでも、米国特許実務はかなり経験していましたが、欧州特許の実務経験はほとんどありませんでした。

今回の研修は、経験の少ない私でも理解できる、分かりやすいものでした。

欧州特許実務での「発明活性(日本の進歩性)」の判断手法である、「課題ー解決アプローチ(Problem-Solution Approach)」は、私が実践している進歩性判断手法とほとんど同じだったので、自信を持ちました。

この「課題ー解決アプローチ(Problem-Solution Approach)」は、
①課題が公知または自明でない場合は、解決手段が陳腐なものでも進歩性が認められる。
②課題が公知または自明な場合は、解決手段が非自明性を有していれば進歩性が認められる。
③解決手段の自明性の有無は、意外性(当業者が予測できない手段)で判断する。
④商業的成功等の二次的考慮事項は、かなり限定して考える。

①と③が日本の進歩性判断実務と少し異なるような気がします。

進歩性の判断方法は、特許法の目的と関連しており、産業の発展を重視すると、発明の効果の大きさを考慮して判断することになります(二次的考慮事項を重視する)。

発明(創作)の保護を重視すると、解決手段の意外性(当業者が予測できない手段)を重視して判断することになり、効果の大きさは、あまり考慮しないことになります。

実務上は、両者を考慮して判断しており、どちらをより多く考慮するのかという問題でしょうか。

個人的には、欧州の「発明活性」判断方法である、「課題ー解決アプローチ(Problem-Solution Approach)」が妥当であると考えるのですが、皆様はどのようにお考えでしょうか?



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論文作成

2008-11-03 18:22:10 | Weblog
今年1件目の論文を一応作成しました。

私の定義では、「一応」とは、論文を作成し、一通り読み直した状態を言います。

私の論文作成は、通常、①作成 ⇒ ②読み直し・修正 ⇒ ③1週間程度経過後に投稿する、の手順で行います。

現在は、②まで終了しています。

③の1週間程度経過後に投稿する理由は、論文作成直後はハイテンションの状態にあるため、この段階で論文を見直しても論理矛盾・法律文章としての正確性・誤字脱字を見つけることが難しいことにあります。

この1週間の間に、2~3回見直しを行います。
この見直しにより明らかになった論理矛盾等を修正することにより、より良い論文になります。
もっとも、執筆者の見直しには限界があるため、査読者の指摘を受けることになりますが、少しは査読者の負担軽減に役立つのではと考えて、この方法を採用しています。

今週末まで見直しを行い、来週初めに論文投稿する予定です。
論文掲載が決まりましたら、ブログで報告します。

とりあえず、今年の目標(2件の論文作成)の半分が終わりました(11月で半分とは遅すぎますね)。

今月は、12月に行う2件の講演の資料作成と、残り1件の論文作成を行わなければいけません。

焦らずに少しペースを上げますか。



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国家の品格

2008-11-02 15:39:26 | Weblog
2,3年前のベストセラー「国家の品格」を読みました。

へそ曲がりな性格のせいか、ベストセラー作品は、しばらく時間をおいてから読むようにしています。
客観的に読むことができること、作者が考えていたことの検証が可能である等がその理由です。

「国家の品格」の著者は、数学者の藤原正彦さんです。
この本を検証的観点から見てみると、「銀行やヘッジファンドはデリバテイブの主役ですから、大規模デリバテイブが一つでも破綻すると、その瞬間に資金の流れは止まり、連鎖的に決済不能に陥ります。一千兆円という数字は、銀行のリスク許容能力である自己資金の総額の数倍にも達しているのです。・・・それが現状では最大級の時限核爆弾のようなものとなり、いつ世界経済をメチャクチャにするのか、息をひそめて見守らなければならないものになっています。」
この記述は、現在のサブプライムローン破綻による世界経済の低迷を見事に予測しています。

当時の変人総理大臣と、この変人に誤った経済政策を進言した元大学教授大臣は、現在の経済状況をどのように総括するのでしょうか。

規制緩和は誰のために進めたのかが、今、明らかになってきています。
アメリカ国民の大半が、ブッシュ大統領のイラク戦争、経済政策が誤っていたと考えており、その答えが大統領選挙で出るはずです。
これに対して、ブッシュ大統領に追従した変人総理と大学教授大臣の反省又は反論が聞こえないのが残念です。

「国家の品格」の内容に話を戻します。
この本は、「論理を徹底すれば問題が解決できるは誤り。」「論理に美しい情緒や形を付加する」ことが述べられています。
著者が指摘するように、論理を重視し過ぎると、金銭至上主義に陥り、弱肉強食、格差拡大等により不安定な社会になります。

論理より善悪の判断を優先させて、論理的に正しくとも善くないことは実行しない、という考え方が大切なのではないでしょうか。
私が子供のころ、大人の人に、「卑怯なことはするな」と言われたことがあります。
強いものが弱いものをいじめるのは、卑怯な行為です。
「卑怯なことはしない」の他に、「お天道様が見ている」も重要です。
誰もみていないからタバコの吸殻を捨てる、ではなく、誰も見ていなくとも悪いことはしない(お天道様がみているから)、という心構えが必要です。

最後に、この本に書かれている、大正末期から昭和の初めにかけて駐日フランス大使を務めた詩人のポール・クローデルの言葉を紹介します。

「日本人は貧しい。しかし高貴だ。世界でどうしても生き残って欲しい民族をあげるとしたら、それは日本人だ」

このような日本人になりたいと願っています。



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