きのう、蔵王の山の上空にレンズ雲が現われた。これは地上の湿った空気が上昇していくと、山の付近で冷却されてできる。そのため、大抵山岳地帯で見られる雲である。山岳波の影響を受ける場合もある。風が山を越えて吹く場合、風の上下動が波になって風下側に流れる。このとき、やはり地上から上昇する水蒸気は冷却されてレンズ雲になる。
ゆっくりと東に進む低気圧が雨を降らせ、そのあとに層積雲やレンズ雲が現われる。観天望気では、レンズ雲は気象の変化の前触れと見られる。レンズ雲を地震と関連付けて見られることも多いようだ。地球内部の電磁波が異常を発して、地震雲になると言われる。3.11の震災以降、こうした見方をする向きが増えてきたようにも思えるが、現在のところこれを関連付ける確たる検証はなされていない。雲をみてあまり恐れるというのはいかがなものであろうか。
山地でのシャクナゲが咲くのはこれからだが、庭に移植したシャクナゲはみごとに開花した。光禅寺の庭園のシャクナゲだ。