「夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が繁る」と歌うのは、文部省唱歌の「茶摘み」の歌い出しである。立春から数えて八十八日目に当たるのでこう呼ばれる。「八十八夜の別れ霜」という言葉もあって、このころになると霜の降りることも少なくなり、茶摘み、苗代の籾まき、蚕のはきたてなどの作業を行う目安とされた。
そんな折り、浜松で地すべりで茶畑が崩落するという悲惨なできごとがあった。茶摘みを目前にしていただけに、農家の方々には残念なことであった。ここのところ気候もはっきりしない。寒波で高い山には今なお雪が降っているし、平地でも寒い。だが、畑の作業は待っていられない。今朝は、菊の植え替えをし、オクラの種ををまく畝にはビニールでマルチをして土壌を温める工夫をする。フダンソウ、ホウレン草、シュンギク、ミズナは発芽してかわいい新芽の顔を見せた。
庭畑の水菜たのもし別れ霜 下村ひろし
今年は植物活性剤のHB101を使用することにした。妻はこの活性剤を使用することで、みごとなカトレアの花やゴーヤの栽培にも効果があったというで、野菜に使ってみる。効果のほどは収穫のときにならないと分らないが、楽しみである。