旋風の被害が出た。竜巻と旋風の違いは、積乱雲があるかないか、だと気象予報士が解説していた。この時期、南から暖かい空気が入ってきているところへ、北の寒気が張り出してくるとそこに上空と地表の温度差が出て激しい上昇気流が生じる。積乱雲が生じていると、黒くなった空に竜巻がでるが、晴れた日でも同様な現象が起きる。
鴨長明の『方丈記』には、旋風が出てくる。「治承の旋風」という見出しがついて、本文中には辻風と表記されている。「治承4年4月の頃、中御門京極のほどより、大きなる辻風起こりて、6条わたりまで吹けることはべりき。3、4町吹きまくる間にこもれる家ども、大きなるも、小さきも一つとして破れざるはなし。」と書き、屋根も家のなかの家財もみな、空へ吹き散らされたという。
この旋風が、先日の旋風と同じかどうか、分からないが、大風はこのような昔からあったもののようだ。