ネギ坊主のような形の紫紅のきれいな花はアリウムだ。ネギ科の植物で北アメリカやヨーロッパが原産地である。野菜畑の隅に植えられていることが多く、珍しい花でひときわ目をひく存在である。アリウムはラテン語でニンニクのことである。先日、アサツキの花をこのブログで紹介したが、色も形も似ている。同じ仲間の植物で、アリウムにも独特のネギ臭がある。球根で種を増やしているので、一度植えると数年は同じようにきれいな花をつける。
アリウムの脇でズッキーニも花が咲き始めた。同じ地主から借りている畑の仲間が7名ほどいるが、私がズッキーニを栽培しているのを見て、4人ほどの人が畑にスッキーニを植えた。大抵は2株ほどだが、なかには5株植えた人もいる。玉村豊男が信州に移り住んで農園を始めたころには、ズッキーニは新顔の野菜であった。近所の農家の人が玉村の植えているズッキーニを見て珍しがった。東京の八百屋では1本200円から300円もすると話すと信じられない様子だったらしい。
色々な料理番組でズッキーニが紹介されるようになって、ズッキーニの栽培が広がっていたようだ。玉村はズッキーニの食べ方も紹介しているが、輪切りにして焼くほかに、炒めてからフードプロセッサーにかけて生クリームを加えるとライトグリーンのソースができる。パスタやリゾットにからめたり、魚料理のソースに利用することが紹介されている。わが農園には、今年、黄色のズッキーニも植えた。グリーンに比べ成長が早く、まもなく第1号の収穫ができる。食卓がもうひとついろどりが増えるのが楽しみだ。