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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ズッキーニ

2016年06月29日 | 農作業


ズッキーニの収穫が最盛期を迎えている。この野菜は、どんな料理にしてもおいしいが、成長の早さが難点である。キュウリと同じで、花が咲き終わって一日経つと、大きくなる。ちょっと油断したり、葉の影で見落としたりするとたちまち大きくなりすぎる。最盛期には子どもたちに送ったり、近所に分けてもあり余るほどの量が取れれる。

そこでたくさん食べる調理法が必要だ。拍子切りにしてオリーブオイルを敷いたフライパンで焼いたところにポン酢を回しかける。火が通ったところで、上にとろけるチーズを乗せて蓋をする。5分も経たないうちに出来上がる。上に朝取りのバジルを刻んで振りかけると、いい香りがつく。やさしい味の老人好みのズッキーニ料理だ。腹にもたれることもなく、ビールのあてにグッド。
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うどん

2016年06月29日 | グルメ


考古学者の森浩一氏の著書に『食の体験文化史』という面白い本がある。森氏は万葉集に出てくる憶良の「瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めばまして偲はゆ」の歌を取り上げ、この瓜をマクワウリと推定し、栗とともに生で食べたものと指摘している。話はマクワウリから、顕宗天王の皇后自殺の話となる。

『日本書記』に「仁賢天皇がまだ皇太子のとき、宴席でマクワウリを食べようとした。ところが刀子(ナイフのこと)が見当たらない。天皇が皇太子に刀子を皇后に渡させようとした。このとき、皇后は立ったままで刀子を受け取り、瓜盤に置いた。皇后はこのときの行為が、貴人を敬う礼儀にかなっていなかったことをおそれて自殺した」という話を紹介している。刀子(とうす)というのは小刀で、瓜を割ったり、皮を剥くのに使われていたことは興味ぶかい。著者はこの刀子が、現代の闇社会で使われているドスの発音がつながっていると述べている。

この本は、遺跡に出てくる古代の日本人に食にふれながら、自分の好きな食べ物を記録し、食の体験記を綴っている。森氏はうどんを好きな食べ物とし、94年にうどんを食べた回数が102回であったと驚くべき執着ぶりを書いている。そして、独身の学生たちへ勧める「うどんすき」のレシピにまで筆が及んでいる。

「深めの鍋に細かく刻んだ玉ねぎとジャガイモをたくさん入れ、醤油と砂糖もたっぷり入れた上に切り込みの牛肉を積み上げて煮る。よく煮えてきたら、上にうどん玉を一つか二つ、うどんの色が炊き汁がしみるまで煮あげる。卵をひとつ落としてもよい。自家製すき焼きうどん。かんたんで栄養たっぷり」。先生の愛情が伝わるレシピである。
コメント (2)
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