彼岸花
2016年09月22日 | 花
今日、秋分の日。お彼岸である。近所の庭の隅に、この日に合わせたように咲いていた。曼珠沙華とも呼ばれるが、梵語で「赤い花」という意味らしい。何故か墓の周りに見かけることが多いので、寺の境内で見つけた僧がつけた名前であるらしい。もうひとつ、墓の周りに咲いていることから、地獄花と呼ばれて忌み嫌われる花でもある。そう言えば、この花を切り花にして観賞用に使っているのを見たことがない。
春に咲くタニウツギもピンクのきれいな花だが、こちらも忌み花とされている。この木の枝を箸にして火葬の際に骨上げに用いるからである。ガザ花とこの地方では呼ばれるが、勝手に忌み花にされるのは、花の身になってみればたまったものではないだろう。知人のある人が、あまりきれいな花だったので、病気見舞いに持っていったが、その場では受け取ってくれたが、そっと捨てられたという話を聞いたことがある。
露の香にしんじつ赤き曼珠沙華 飯田 蛇笏