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35周年を記念する大会は、天童市民文化会館に吉村県知事、日本吟剣詩舞の東日本地区連絡協議会の前島議長の隣席のもとに開催された。一転して晴天、気温もぐんぐん上がって、秋晴れのもと800名を超える吟友が一堂に会した。本会は山形県各地域に根差した、19会派によって構成され、大会では地域を語る詩歌が多数紹介され、吟と舞のコラボで華やかな舞台となった。
特に印象に残ったのは、寒河江吟友会が吟じた二題の詠進歌であった。昭和45年の歌会始で井上草風氏の「林檎の花」は、リンゴ園で作業しながら、東京にいる孫の思いを寄せるほのぼのとする歌であった。
脚立して 林檎の花を摘みつつ思ふ 東京の孫山形の孫 井上 草風
もう一題は、平成21年の歌会始に詠進された元教師、木村克子さんの和歌だ。木村さんは散策の途中、懐かしい校舎を横切る。あけ放たれた窓から子どもたちの元気な声が聞こえてくる。自分が立っていた教壇が懐かしく思い出される。
梅雨晴れて 校舎の窓の開くが見ゆ 一年生は椅子に慣れしや 木村 克子
72題に及ぶ吟と舞が披露され、どっぷりと詩吟に浸かった一日であった。
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