尾花沢の親せきからスイカが届いた。
毎年、初もぎのものを箱に詰めて送って
くれる。今年は、いつもの年よりやや
早い収穫であったような気がする。
届くのは小玉である。妻のいとこたち
も高齢化で、大玉のスイカを扱うのは
辛くなっている。小玉でも、品種が
改良されて甘い。冷蔵庫に入れるのも
小玉の方が適している。
昔、子どものころ、スイカはお盆の
ご馳走の主役であった。冷たい水に
冷やした大玉のスイカを割ると、
大勢の家族が集まってくる。真ん中
の大きく切れたのが、一番おいしい
というのを皆が知っている。
長幼の序というものがあった。一番
おいしいところは長男が、次は可愛
がられてきる末の男の子が、次は
その他の男の子、女の子は端の方
を食べていたような気がする。
まだきより西瓜常陰の井にて冷ゆ
(中尾 白雨の句)