今日は朝から春めいてきたので
先週歩いた、海への散歩道を
自転車で海まで行ってみることにしました。
自転車で向かい風の中を走ると、まだ少し風が冷たい。
それでも気持ちのいいサイクリングロードが
目の前にゆったりとのびています。
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途中、保護樹林となっている楠の古木に出会いました。
この一帯の長老なのでしょうか。
たくさんの支えで、どうにか立っている風ながら、
でもまだまだ、十分な気概を示しているかのよう。
まわりの若い木々も見守っているようです。
一本一本の支えが、この楠への人々の愛と願いなのかな。
倒れないで、倒れないで。
枯れないで、枯れないで。
もう少し、この街を、わたしたちを、見守っていておくれ。
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ゆうるりと景色は流れ、
青空にしなやかに広がった木々の枝と
土手のなだらかな曲線に沿って、流れ落ちる木の影に
包まれるような小道を、のんびり進みます。
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小さな春、またひとつ発見。
たんぽぽだと思って立ち止まったものの、
たんぽぽとは違うような。
お前はなんていう名前なの?
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あ、この前の散歩の最後に見送ってくれた樹だ。
こんにちは。約束通り、また来たよ。
今日は先週よりずいぶん暖かくなったね。
お前の立派な枝の先では
芽吹きの準備が始まっているのかしら。
汗ばんできたので、ちょっと根元で
お茶を飲んで休憩させてね。
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ここがサイクリングロードの始点にして終点。
ここまで4km走ってきたことになります。
でも今日は、もう少し南まで足をのばしてみました。
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この先は海へと続く道。
もうかなり、潮の香りが漂っています。
きらきら光る水面がきれい。
川の色が上流よりうんと藍色が濃いのは
深さが相当あるからなのでしょう。
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道はここでおしまい。
この先は、早春の穏やかな瀬戸内海。
お茶を飲んで休憩していたら
時折、大きな船が沖を行き来するのが見えました。
この海を見に来たのは久しぶり。
ああ、海はやっぱりいいなあ。
見てるだけで、心が内側からぐんぐん外に押し広げられて
のびのびと何かが解き放たれていくよう。
さざなみの中を水鳥たちが羽根を休めています。
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ひとしきり海の風に吹かれたら、帰ることにしました。
北に向かう帰り道は、海からの南風に押されるから楽。
ペダルをこぐ足も、スイスイ軽くなりました。
帰り道にも、大好きな木々たちが待ってくれています。
バリの踊り子のような、繊細な、踊る指先で
きっとお前は、春を紡ぎ出しているのかな。
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川の上に架かっている橋は、ただの橋じゃなくて阪神の駅。
川の上からの眺めはどんなでしょうね。
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最後に、ひとりぼっちの自転車、発見。
見回すと、自転車の持ち主と思われるおじさんが
川辺でお弁当を広げていました。
わたしもお腹がすいてきたので、
今日のサイクリングはこれでおしまい。
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先週歩いた、海への散歩道を
自転車で海まで行ってみることにしました。
自転車で向かい風の中を走ると、まだ少し風が冷たい。
それでも気持ちのいいサイクリングロードが
目の前にゆったりとのびています。
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途中、保護樹林となっている楠の古木に出会いました。
この一帯の長老なのでしょうか。
たくさんの支えで、どうにか立っている風ながら、
でもまだまだ、十分な気概を示しているかのよう。
まわりの若い木々も見守っているようです。
一本一本の支えが、この楠への人々の愛と願いなのかな。
倒れないで、倒れないで。
枯れないで、枯れないで。
もう少し、この街を、わたしたちを、見守っていておくれ。
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ゆうるりと景色は流れ、
青空にしなやかに広がった木々の枝と
土手のなだらかな曲線に沿って、流れ落ちる木の影に
包まれるような小道を、のんびり進みます。
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小さな春、またひとつ発見。
たんぽぽだと思って立ち止まったものの、
たんぽぽとは違うような。
お前はなんていう名前なの?
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あ、この前の散歩の最後に見送ってくれた樹だ。
こんにちは。約束通り、また来たよ。
今日は先週よりずいぶん暖かくなったね。
お前の立派な枝の先では
芽吹きの準備が始まっているのかしら。
汗ばんできたので、ちょっと根元で
お茶を飲んで休憩させてね。
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ここがサイクリングロードの始点にして終点。
ここまで4km走ってきたことになります。
でも今日は、もう少し南まで足をのばしてみました。
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この先は海へと続く道。
もうかなり、潮の香りが漂っています。
きらきら光る水面がきれい。
川の色が上流よりうんと藍色が濃いのは
深さが相当あるからなのでしょう。
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道はここでおしまい。
この先は、早春の穏やかな瀬戸内海。
お茶を飲んで休憩していたら
時折、大きな船が沖を行き来するのが見えました。
この海を見に来たのは久しぶり。
ああ、海はやっぱりいいなあ。
見てるだけで、心が内側からぐんぐん外に押し広げられて
のびのびと何かが解き放たれていくよう。
さざなみの中を水鳥たちが羽根を休めています。
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ひとしきり海の風に吹かれたら、帰ることにしました。
北に向かう帰り道は、海からの南風に押されるから楽。
ペダルをこぐ足も、スイスイ軽くなりました。
帰り道にも、大好きな木々たちが待ってくれています。
バリの踊り子のような、繊細な、踊る指先で
きっとお前は、春を紡ぎ出しているのかな。
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川の上に架かっている橋は、ただの橋じゃなくて阪神の駅。
川の上からの眺めはどんなでしょうね。
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最後に、ひとりぼっちの自転車、発見。
見回すと、自転車の持ち主と思われるおじさんが
川辺でお弁当を広げていました。
わたしもお腹がすいてきたので、
今日のサイクリングはこれでおしまい。
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