ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

町に神様をお招きする夜。八坂神社から黄金色の3基の神輿が町へ

2011-07-22 | 旅行
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祇園祭の山鉾巡行を、とっておきの場所で見物したミモロ。

17日の同じ日に、祇園祭で最も重要な神事が行われます。
多くの観光客が、山鉾巡行だけを見て、帰ってしまうのは、実は本当にもったいない話。

だって、山鉾巡行は、神様を町にお迎えするためのお祓いのようなもの。
肝心の神様が、町へ向かわれる神事こそ、大切なものなんです。

華やかで、優美な山鉾の巡行。それとは対称的に、大きな神輿が3基
町に繰り出す勇壮な神事が、夜に行われる「神幸祭」です。
京都の祭りは、静かなパレードだけ・・・なんて思っている人は、驚くはず。

ふと思うのは、巡行を終えた山鉾。
実は、巡行を終え、それぞれの町に戻るとすぐ、解体し、仕舞われるのです。
だから、夜、町にいっても、なんにもありません。
これ・・・後の祭りね・・・。

さて、「神幸祭」は、
夕方、四条通の東の突き当りにある八坂神社から始まります。

18時ごろには、黄金の飾りで彩られた3基の実に豪華なお神輿。

本殿での神事の後、神社の鳥居の前に登場します。

「観光客の多くは、山鉾巡行で帰っちゃうから、きっとそれほど混んでないよね」と
ミモロは、18時ぎりぎりに八坂神社に到着。

「えーこんなに人がいるのー」。ミモロの予想が大外れ。
もう、見物する場所がないほど、鳥居の前は、人であふれています。


なんとこの日は、昨年の3倍以上の人が集まったそう。
さすが連休の中日の効果は絶大です。

「わー見えない・・・どうしよう・・・」
ミモロが、ウロウロしていると、
「ここ、どうぞ・・・」と、観光客らしいおねえさんが、少し体をずらして、
ミモロを前に入れてくれました。
「小さくてよかった・・・・」と思うミモロです。


「ホイットー、ホイットー」という掛け声に合わせ、大きな神輿が荒々しく揺さぶられます。
人々のどよめくような声の中、カシャカシャと神輿の金具が清らかな音を立てます。

ミモロは、掛け声に合わせて、手拍子を。
前に、「下御霊神社」のお神輿について歩いた経験から、手拍子も慣れたもの。

八坂神社の鳥居の前で、黄金色の神輿は、大勢の男たちの手で、高々とさし上げれると、
見物人からは、一斉に「おー」とか「わー」と歓声が湧き上がり、祭りは最高潮に。

その後、3基の神輿は、3方向に分かれ、別々のルートを経て、
神輿は、四条寺町の御旅所へ。そこに24日まで留まります。

そして、24日の夜、再び、町を巡行後、八坂神社へと戻られます。
神社への到着は、夜中、近く・・・。
「眠いけど、絶対、見に行きたい・・・」とミモロ。

24日、京都にいる方は、ぜひ、夜中に八坂神社へ、行ってみてください。
きっと、心に残る情景に出会えるはず・・・。



八坂神社から、家にもどったミモロ。
急に泣き出してしまいました。

どうしたの? いくら聞いても、
ワーン、ワーンと泣くばかり・・・。
しばらく泣き続けた後、ちょっと落ち着いたのか・・・
「あのね・・・大切な祇園祭の団扇をどこかで落としちゃったの・・・」
祭りに持って行った大好きな団扇を、人ごみでなくしてしまったのです。

「気に入っていたのに・・・ワーン」

「だれかミモロの団扇を拾った人は、教えてください・・・」と祈るミモロです。

でもね、小さなかわいい団扇だから、きっと誰かに拾われて、大切にされているのでは・・・

「うん、そうだね・・・きっと」。クスン・・・と鼻を鳴らすと、
やっとミモロの目から涙が止まりました。

コメント
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