秋、早春、そして初夏と、1年の間に3回、訪れた京都御苑内の「仙洞御所」。
「夏は、夏で、いいねぇー。緑が本当にキレイ…」と、ミモロは、御所の中を歩きながら、みずみずしい空気を、いっぱい吸い込みます。
「仙洞御所」の見学は、1日2回、11:00と13:00.それぞれ約50人ほどがグループとなって、まとまって苑内を移動してゆきます。
「仙洞御所」は、皇位を退かれた天皇の御所。かつては、さまざまな建物がありましたが、何度も火災にあい、嘉永7年(1854)の大火で、京都御所と共に焼失した後、京都御所は、再建されたものの、ここ「仙洞御所」は、だれも使用しなかったために、造営されず、約7万5000㎡の敷地には、現在は、2つのお茶室のみ。建物がないだけに、お庭の見事さがいっそう際立って感じられます。
昔の建物の跡を物語る石垣が、ひっそりと木々の間に残っています。
現在ある茶室のひとつが、「醒花亭」。
庭園のもっとも南にある茶亭です。案内役の川村さんが、建物の解説を。
「ここには、ブータンの国王ご夫妻がいらっしゃって、ここに座って、お庭をご覧になりました」と川村さん。「この説明は、3回目だねー」とミモロは、ポツリ。ミモロのように何回も来る人は、いないんだから…。シー
この茶亭の名前の由来である李白の詩の拓本の額が、内部に掲げられています。文字は、中国明の時代の文徴明(ぶんちょうめい)の筆。
また、内部の畳も、とても清々しい感じ。
宮内庁の職員さんが、お掃除や空気の入れ替えなどをしているそう。
御所のお庭は、もともと小堀遠州の作庭ですが、改修や拡張などにより、当時の庭は、南池のごく一部だけだそうですが、その後の庭師さんたちのセンスがよいのか、どこもとても絵になる景色です。
なかでもミモロが大好きなのが、海岸を思わせる州浜の景色です。
池の畔まで石が敷き詰められて、まるで海岸。
もっと近くで見てみると、こんな感じ。
楕円形のやや平たい石が、約11万1000個ほど敷き詰められているんです。その石は、1個につき米一升の約束で運ばせたと言われ、「一升石」という別名も。
「さすが御所、大きさや形がm次ごとに揃っているのが、スゴイ!こういうディテールにこだわるから、すばらしい景色になるんだよねー」と、やたら感心するミモロです。
この州浜の美しさは、おそらく日本一。
「ここでピクニックしたら、気持ちいいだろうねー」とミモロ。できるとしたら、天皇家のみな様だけですね。
さて、お庭には、四季折々、さまざまな姿を見せる自然がいっぱい。
「あ、小さなお花があるー。なんのお花?」それは、榊の花。「えー榊にもお花が咲くんだー初めて見たー」と。
「小さな松の木…」
「ササもまだ小さいねー」
お庭には、今年芽吹いた植物の姿が、あちこちに。
「あ、冬に藁で被いをされてたソテツだー。思ったより大きいー」秋に訪れた時、すでに冬支度の藁でカバーされて、ミモロがオバケみたいといったソテツです。
「いつか雪景色も見てみたいね」とミモロ。
うーそれはなかなかむずかしいかも…。見学申し込みは、かなり前からなので、雪が降ったらと言って、すぐに来れるわけではありません。たまたま申込みをした日に雪が降るという幸運に恵まれないと無理です。
また、桜の時期は、申込みが殺到。ミモロのお友達も、申し込んでくれたのですが、残念ながら、行くことができませんでした。
「でも、また来たいなぁー」と、名残惜しそうに庭を見つめるミモロです。
*「仙洞御所」の参観申込みは、宮内庁のホームページから。
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