「上賀茂神社のすぐそばに、美味しいサバ煮が食べられる食堂があるの…ミモロちゃん知ってる?」と、ある日お友達から聞いた、魚好きのミモロ。
「えー上賀茂神社なら、何度も行ってるのに、そんな食堂があるって、知らなかったー」と。
そこで、すぐさま、上賀茂神社に向かいました。「今日は、お参りじゃなくて、サバ煮が、メインねー」と言いながら…。
教えてもらったのは、「今井食堂」というお店。

神社の駐車場のすぐそばで、ミモロも何度も通っている道ですが、いままで全く気が付かなかった食堂です。
白い暖簾が目印。中に入ると、お店の人が忙しそうに働いています。

縦長のお店の両脇の壁に沿うように、カウンター席がズラリ。「空いたとこに座ってください」と、言われ、ミモロは、慌てて席に。すでに昼の時間を過ぎているのに、店には、人が次々にやってきます。
まずは、注文を…。

グルリと店内を見まわすと、壁には、野球選手の写真やサイン、新聞記事などが一面に貼られています。

「あ、古田敦也さんだー」と、テレビで見たことがある顔が。
実は、この食堂は、立命館大学や京都産業大学のグラウンドに近く、野球部員が常連。古田さんも、学生の頃から通っていたそう。
60年前にできた食堂は、はじめはうどん屋さんだったそう。現在の2代目のご主人になり、食欲旺盛な学生たちのリクエストで、サバ煮をはじめ、それが好評で、今やうどんはやめて、サバ煮一筋に。
ミモロが、壁の写真などを見ている内に、注文したサバ煮弁当が運ばれました。

プラスチックのお弁当箱に入ったもので、昔はお皿で出ていたそうですが、あまりの忙しさに、食器を洗う手間が大変になり、現在のスタイルに変わったとか。
弁当には、サバ煮が3切れ、チキンカツなどが入っています。
「いただきまーす!」

まずは、サバ煮を一口。「わー口の中でとろけちゃう…。お醤油のお味が、身の奥まで染みてる。こんな美味しいサバ煮食べたことない…」とミモロは、もう夢中。
京都でサバ煮は、とても人気の味。ここでは、ノルウェー産のサバを使っています。
「安定した質と量、そして値段を下げるために、ピッタリなんです。3日間、大きな鍋で煮て、ゆっくり味を浸み込ませています」とご主人。
店の奥の台所には、大きな鍋がいくつも見らます。

サバを煮る汁は、継ぎ足しながら使って、サバの旨みがたっぷりと。
お店は、11時から14時まで。その前後の時間は、仕込みのために費やされます。

「なにしろ二人でやっているので、昼は電話にもでられません」と奥さん。
14時には、お弁当は売り切れ。残念そうなお客さんに「持ち帰りのものなら、ありますよ」と。1パック3切れ入りで1人前500円。
そのパックも、次々に売れて行きます。
お世辞にもキレイとは言えない店内。壁に「きたないけど、旨い店」にテレビ番組で認定された写真が。
「京都に仕事で来ると、食べに寄る人が多いんですよ」と、奥さん。
学生時代の味を食べにに来るOBが、多数いるそう。
カウンターには、男性だけでなく、女性の姿も。
お店に入れない人は、お弁当を買って、どこかで食べるのだそう。
週末は、ほとんどがお持ち帰り。
「大人気なのがわかるねぇー美味しいもの…」とミモロ。
上賀茂神社の参拝の折に、ぜひ味わいたい味です。
*「今井食堂」京都市北区上賀茂御園口町2 電話075-791-6780(あまりつながりません)営業時間:11:00~14:00LO 水曜休み

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