毎回、興味深い文化講座を開講する「一般財団法人 日本伝統織物研究所」。今回は、「装束」に関する講座が行われました。
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会場は、格式ある伝統織物を製作する「龍村光峯錦織工房」です。
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ミモロは、すでに何回か、こちらの講座に参加。京都、いいえ日本の素晴らしい錦織の世界を見学させていただいています。
今回は、特に、神官装束について、数々の神社に装束を納める「吉田装束店」の吉田恒さんにお話いただきました。
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さぁ、講座の始まりです。ミモロは、一番前で、熱心に耳をピクピクさせながらお話を伺います。
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「装束」とは、日本の伝統的な衣装を総称していう言葉。
「吉田装束店」では、特に、神社に関係する装束およびさまざまな調度品などを納めているそう。
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神官が、着る装束は、祭事により、その種類も異なるそう。例えば、伊勢神宮の式年遷宮のような特別な祭事には、正服という最もフォーマルな装束を着なくてはいけません。それは、白い装束だとか…。
さて、この講座で見せて頂いたのは、神官装束の中でも、使用頻度が高い常装着の狩衣(かりぎぬ)と呼ばれるもの。そのスタイルは、平安貴族の平服で、そのため、とても優美に感じられます。
神官装束には、神官の位によって、袴などに使用できる色が決められてるそう。白紋入りの白袴が最上位で、白紋入りの紫袴、紫紋入りの紫袴などのシルク製がつづき、若い神官さんたちが着るのは、浅黄色(水色)や白袴で、コットン製だとか。
「今度、神社に行ったら、よく見てみよう…」と思うミモロです。
首回りは、丸く、右側で止めるようになっています。その丸い縁の部分の芯には、和紙が使われているそう。
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さて、この狩衣スタイルの装束は、その模様などは、比較的自由で、自然界の草花や鳥などのモチーフが用いられます。
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神官装束は、できるだけ、大切な布を切らず、傷つけないように工夫されているとか。
普通の和服以上に、直線で構成されています。
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「どうやって着るんですか?」とミモロは、興味津々。
「では、着てみますね」と吉田さんが、装束を羽織って下さいました。
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神官装束の特徴は、大きな袖。「このままでは、手がでませんから、袖の半分くらいのところでたくる感じに…」
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「そして、鳥の尾のように長く垂らした姿になります。前は、同じ布で作った帯で、たくし上げます」
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「さらに頭には、烏帽子をかぶり、手には、笏(しゃく)を持ちます」
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「装束の模様には、鳥がよく登場します。それは、天を舞う鳥に、特別な思いを神道では、抱いているのかもしれません。装束の姿も鳥に似ています」
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「確かに、神社には、鳥居もあるし、お神輿には、鳳凰が乗ってるし、鳥って、天からのお使いってイメージあるよねー。神社には、鳩も多いし…神社って、ネコって、あまり使われてないかも…狛犬はいても、狛猫はいないし、有名なの招き猫か、眠りネコくらい…」と、ちょっと淋しそうにポツリ。
神官装束に使用される布は、普通の和服の反物より幅も広く、1本約14メートルほど。
「最近は、昔に比べて、神官の背が高く、従来の長さでは足りず、布をたす場合もあるんですよ」と。
いろいろなお話を伺い、あっという間に、終了の時間に。
「では、ここでお茶の時間にしましょう…」と、主催者の龍村さん。
「お茶だって…お菓子もあるー」
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「また、次の講座にも来よう…」と、美味しいお菓子を頂きながら、思うミモロでした。
*「織物文化サロン」に関する情報、またお申込みは、ホームページから。次回の文化サロンは、11月16日(土曜)13:30~。「織りの永遠の魅力」
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