桜が終わると、京都の次の行事は、「端午の節句」です。
昨年に続き、今年も、四条堀川そばの「京空間mayuko」で、家に伝わる武者人形飾りが公開されています。
ミモロもさっそく武者人形たちに会いに出かけました。
京町家のお座敷に並ぶ段には、さまざまな武者人形が、1年ぶりに勢ぞろい。明治時代から呉服商を営む黒田家。現在のご当主も着物の作家さんでいらっしゃいます。その家に代々伝わる武者人形。男の子が生まれると、必ず用意されたそう。
お嬢様には、雛人形。ご子息には、勇ましい武者人形や兜飾り。この家では、生まれた子供の健康と幸せを祈り、りっぱな飾り物が揃えられたのでした。主な人形の多くは、雛人形でも有名な「大木丸平」で作られた武者人形です。
お雛様には、男雛、女雛、三人官女、右大臣・左大臣、五人囃子など、ある程度決まったスタイルがあり、その人形が特定の人物を象ったものではありません。でも武者人形の場合は、人形のモデルとなる人物がいるのです。
お顔は、似ていますが、人形の装飾などで人物が特定されます。羽のような飾りがある冠は、太閤秀吉。虎皮の飾りがあれば加藤清正。でも義経や頼朝は、箱書を見ないと特定しにくいのですが、まぁ、若々しく勇ましい感じから、義経だとイメージされます。
武者人形のモデルとなる武将は、歴史上名を馳せた人物。特に戦いに勝利したり、その生きざまの勇ましさが、モデルとして好まれました。
「秀吉さん、なんかハンサムすぎない~?」とミモロ。掛け軸などで見る秀吉とは異なり、若く品格ある顔立ちです。いいの、イメージなんだから…。「信長や家康っていないの?」とミモロ。う~どこかにいるかもしれないけど…。
武者人形が多く作られたのは、京都や大阪などなので、その地域に縁が深い人物が、人々に好まれたと思われます。
頼朝や義経の出身も京都ですし、秀吉や加藤清正も大阪で活躍した人物です。
大阪、京都の反映に大きな影響をもたらした豊臣家。それを滅亡に追いやった家康って、関西ではあんまり人気がありません。関東エリアの武者人形には、家康がいるかもしれませんけど…。
さて、ミモロは、頼朝の人形に何かお話しています。
「どうも・・・では~」というと、そばの白馬に…
「和服だから乗りにくい~」
そう、昨年は、袴姿でまたがった、頼朝の白馬に今年も特別乗せていただきました。立派な白馬は、頼朝の人形とセットになった飾り。でも不思議にミモロにピッタリのサイズなのでした。「いい馬だね~」とご満悦のミモロです。
そして今年は、桃太郎の人形がミモロのお気に入り。
幼いまなざしを残しながらも、なんとも利発そう。しかも品格漂うお顔です。
ハンサムに弱いミモロ。積極的にアピールし「お友達になったの~」と。どうもミモロ好みの男の子だったようです。
「こっちにも桃太郎さんいる~」
お供の犬を吊れた桃太郎。
こちらもなかなかハンサム。さっきの桃太郎より、幾分ワイルドな雰囲気も漂わせています。
「どっちも素敵~。両方ともお友達になろう~」と、なかなか積極的。「でも1年に1回しか会えないの寂しいね~」と。
「ミモロちゃん、今年も来てくれてありがとうございます」とこの家の黒田さんとさまざまなイベントを企画する気谷さん。
「今年は、予約をしていただいて、ゆっくりご覧いただけるようにしたんです」と。お茶やお菓子のおもてなしもあり、ひとり1000円で拝見できます。
武者人形の見どころは、その装束の緻密な細工にあります。小さな甲冑も、職人の技が細部にまで施され、小さな刀や矢なども、職人の心意気を感じさせるもの。雛人形より、1体1体の細工は、手がかかっているのです。
「これ、ミモロちゃんに合うと思うけど…」と。
人形の兜をかぶせてもらったミモロ。う~なかなか凛々しい…。
お茶やお菓子をいただきながら、武者人形のお話を伺ったり、なんとも楽しい時間です。
さぁ、そろそろお暇しましょ。「え~もう行くの~」
「またね~」と美しく凛々しい武者人形たちにお別れを告げるミモロでした。
*「京空間mayuko」の「武者人形飾り」は、5月15日まで。10時から18時。火曜・水曜休み。予約制。ひとり1000円(お茶・お菓子付)京都市下京区醒ケ井仏光寺上ル要法寺町445 075-351-0026
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