ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

2016祇園祭。縁結びのご利益で人気の「保昌山」。山鉾以外にも、見どころいっぱいの祇園祭

2016-07-16 | 祭事・神事・風習

連日、祇園祭の山鉾見物に出かけているミモロ。15日の宵宵山には、いつも訪れる「保昌山(ほうしょうやま)」に行くことに。
   
ここは、平安時代の国司、平井保昌が、和泉式部との恋を実らせた故事にちなむ山です。和泉式部に梅の花をプレゼントしたことから、会所には、梅の花をモチーフにしたお守りや団扇などが並んでいます。

「毎年、縁結びのお守りいただくんだ…」と、今年もミモロは、小さなお守りを求めました。

「これで、今年も、いろいろな縁が結ばれるの…」ミモロ自身も縁結びネコと言われていますが、さらにパワーアップを狙います。

ミモロは、会所の前に置かれた椅子の上に…なに見てるの?

ミモロの視線の先には、会所の2階から町を眺めているご神体の保昌の姿が…
 
「う~よく見えない…」残念ながらあんまりよく見えませんでした。

「あ、お友達にもお守りプレゼントしよう…」とミモロは、もうひとつお守りを求めます。
「お守りって、人にプレゼントするといいんだって…人の幸せを願うと、自分にも幸せが来るんだよ」と。

さて、会所の隣りは、爪にやさしい胡粉ネイルで知られる「上羽絵総」さんのお店があります。
毎年挨拶に伺うミモロ。
 
「こんにちは~」「あ、ミモロちゃんいらっしゃい…今年も素敵な浴衣着ててカワイイ…」とお店の方。
 
「あれ~指、祇園祭のネイルなんだ~おしゃれ~」と足の指に山鉾や提灯がネイルエナメルで描かれています。
浴衣におしゃれなネイルは、若い女の子の間に人気です。
「かわいい…ミモロもやってみたいけど…」
う~あまりに爪が小さすぎて、とても絵が描けるスペースはなさそうなミモロの爪です。

トコトコと、「保昌山」のある東洞院通を四条通方向に歩きます。

途中、「榊」が供えられた台車が…「何だろ?」と、興味津々。
 
そばの方に伺うと、「これは八坂神社の中御座の神輿の前を進む榊なんですよ」と。神輿の前には、お祓いの意味のある榊が進むのだそう。「中御座の神輿って、素戔嗚尊さまの神輿でしょ」とミモロ。「あれ、よく知ってますね…」「はい、毎年見てますから…今年は、この榊、注意して見物しますね」とミモロ。いつも御神輿しか目がいかないミモロでした。

「あ、このお家・・・キレイな生け花が飾られてる…」と歴史ある大きな町家の格子から中をの覗くミモロ。
「あ、カワイイ子が覗いてる…」
中にいらした方がミモロに気付いてくださいました。

「よかったら、中で見てください…」と特別にお許しを頂き、中へ上がらせていただくことに…
「お邪魔します…」 
下駄を脱いでお座敷に…。

  
池坊の先生がご指導なさっている教室の生徒さんたちの作品が飾られているのだそう。「このお家の奥様も生徒さんなんですよ」と。

 
花材は、山野草。なんでも先生のお家のお庭に育つお花だそう。「あの~生け花も素敵ですけど、きっとお庭も素敵なんでしょうね~見てみたい…」と、ミモロ。「じゃ、これもご縁ですから、ぜひ遊びにいらしてください」と…。

「わ~さっそく保昌山のご利益かな…素敵なご縁ができちゃった~」とうれしがるミモロです。

そこをお暇して、四条通に入ると、「うわ~もうスゴイ・・・人がいっぱい」通りを埋め尽くす人たち…

すでに四条通は、交通規制で、人の流れる方向も規制され、あちこち歩き回ることはできません。

「金曜日でこれだから、土曜日は、もっとすごいかも…。おうちに戻るバスにどこで乗れるのかな…」とミモロは、四条通を河原町通まで、人の波に流されながら進みます。

「新町や室町の山鉾も見たいけど…もう無理…」小さなミモロは、人ごみでもみくちゃにされそう。


京都に生まれ育った人に「祇園祭行きますか?」と質問すると、ほとんどの人が「行かない!」と答えます。
高校生くらいになって初めて行ったという人も多いのです。「子供の時は、人がいっぱいで危ない…」と親に言われ、行けなかったとか…若い頃、友達と行ったけど、もう何十年も行ってない…」と。

「祇園祭は、京都の人ならみんな行くのかと思ってた~」とミモロの予想とは大違い。
「祇園祭って、鉾町や八坂神社の氏子さんたちのお祭りでしょ!」と。
ほかの地域の人たちには、あまり関係ないものだと知りました。京都の町の神社の祭りの規模の大きなもの…そんな感覚でしょうか。

「祇園祭に行くのは、観光客がほとんどだから…」と、なんとも冷やかな目でほかの地域の京都人は見てるのです。

まぁ、確かに、ミモロの住む下鴨エリアでは、全くいつもの週末と変わりありません。

京都の夏の行事の中で、もっとも多くの京都人が関心を持つのは、8月の「五山の送り火」です。
「送り火、いろいろなところで拝めるし、ご先祖送りは、みんなするからねぇ~」と。

でも、山鉾巡行と御神輿見物に行くんでしょ?
「うん、やっぱり見なくちゃ…」京都に暮らして5年たっても、ミモロの好奇心は衰えません。




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2016祇園祭。山鉾町には、大勢の人たち。「岩戸山」に上ったり、祭りムードを満喫

2016-07-15 | 祭事・神事・風習

「今日も、祇園祭行くの~」と、連日、ミモロは、山鉾が立つ烏丸四条近辺を歩きます。


祇園祭には、各山鉾の会所で、厄除けの粽が授与されています。これは、疫病除けや災い除けに、家の玄関先などに飾るお守りで、食べることはできません。
でも、「これ食べられるんだって~」
 
食べられる粽を売っているところもありました。

「祇園祭」では、厄除け粽、手ぬぐい、扇子などのほかに、この期間限定の品も登場します。
「これシュタイフのクマちゃん…」祇園祭の装束を着たシュタイフのテディーベアは、室町四条角の「ぎゃらりーちいさいおうち」で見つけました。

また「菊水鉾」にある、「したたり」というお菓子も、この時期だけの味。


木曜日の夜は、さすが人出が多くなっています。

夕暮れ時、鉾の提灯に灯りがともると、いっそうお祭りムードは盛り上がります。
 
「この感じいいよね~」毎年訪れるミモロ、この夕暮れ時が大好きです。
 
山鉾を飾る懸想品には、「龍」が数多く登場します。厄を祓い、福を招くといわれる龍は、祇園祭には欠かせない存在。

今年、後祭り(還幸祭)の巡行の最後尾を進む「大船鉾」の先頭には、木彫の大きな龍頭がつけられます。
昨年は、大きな御幣でしたが、なんでも「大船鉾」のある四条町では、昔、「龍頭」と「大御幣」が交互につけられていたのだそう。一昨年、150年ぶりに復活した「大船鉾」は、ついに今年、焼失した「龍頭」の復活を果たしました。

「すごい迫力…」見事な彫り物…今は、白木ですが、いつかは金が施され、金色に輝くようになるのだそう。

ミモロは、トコトコと山鉾町を歩きます。「今晩は、やっぱり人がすごく多いね~」
もう、人の交通規制も始まりました。

あまりに人出が多いと、山鉾に上がるのにすごく待つことに…。
「そう、昨年、上がりそびれちゃったの…」と、山鉾の拝観券を購入したのに、上がれなかったミモロは、昨年の拝観券をもって、再び訪れたのが「岩戸山」です。

「あの~去年、上がれなかったんですが・・・これ使えますか?」と昨年の券を入口で…
「はい、どうぞ…上がってください…」と優しい係りの方に言われ、ミモロはハシゴを上ります。
「う~結構高い…」下を見ると、足がすくむよう…。ミモロ、しっかりつかまって…。

上った「岩戸山」では、鉾の前で、神楽の舞が舞われていました。

岩戸山のご祭神は、天岩戸に隠れた天照大神。この舞は、その岩戸の前で舞われ、天照大神さまを外に誘い出したお話しに基づくものだそう。
ミモロは、鉾の上から見学しました。

鉾の上は、どこも約3畳ほどの広さで、そこに囃子方が40人くらい座り、巡行中、お囃子を奏でます。
 
子供から年長者まで、幅広い年齢層の囃子方。それにより伝統の祭りを次の世代へと継承してゆくのです。
小さな子供は、まず鐘のパートと担当。そして年齢が進むごとに、担当する楽器が変わってゆきます。

さぁ、そろそろお囃子が始まるみたい…ミモロ下に行きましょう…


コンコンチキチチン・・・独特の祇園囃子が、響きます。


15日からは、露天が道に登場し、いっそうにぎやかに…。

「なんかお腹空いた~」と言い出したミモロ。

お友達といっしょに、高辻にある「キッチンよし田」へ夕食に…。
「ここのスイカジュース大好きなの…」と夏限定のスイカジュースが、ミモロの喉を潤します。

そして料理自慢のオーナーさんの、野菜たっぷりの料理に舌鼓。

お友達と、祇園祭の話が弾みます。

まだまだ続く祇園祭の夜…京都の夏が、深まってゆきます。





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2016祇園祭。京都の町に響く祇園囃子。「八坂神社」に3基の神輿、先祭りの山鉾も勢揃い

2016-07-14 | 祭事・神事・風習

いよいよ2016年の祇園祭、山鉾と神輿の巡行の準備が整い始めました。
ミモロは、さっそく浴衣姿で、祇園祭見物に…。
まずは、神輿が並ぶ「八坂神社」へ参拝です。
 
拝殿には、京都屈指の大きな神輿3基が鎮座しています。「いつ見ても、りっぱだね~」
   
素戔嗚尊の御子神の八柱御子神を祀る八角形の西御座神輿、素戔嗚尊を祀る六角形の中御座神輿、そして妃神である櫛稲田姫命を祀る四角形の東御座神輿の3基です。

「八坂神社」でゆっくり拝めるのは、17日の夕方、神幸祭が始まるまで。17日の山鉾巡行の後、神輿は、神社を出発し、それぞれ別のルートで氏子町を巡行し、夜に四条河原町の高島屋のそばの御旅所に入り、24日の後祭り、還幸祭までそこで町を見守ります。

「八坂神社」では、厄除け粽もたくさん用意されています。


13日の夕方訪れたミモロ。「よかった割と空いてて…」境内には、中国人観光客が目立ちますが、日本人の姿はまばら…。

さて、神社から、四条通を西へ。河原町の御旅所を目指します。
 神輿が入るまで、ここでも粽やお札の授与コーナーが設置されていました。
「あ、祇園祭特製生八ッ橋もあるんだ~」京都名物の八ッ橋販売コーナーも。そこで祇園祭の資料をもらいました。
「はい、どうぞ…」「ありがとう…」

「今日は、あんまり人出がないみたい…チャンス!」とミモロは、山鉾めぐりをすることに…。

まずが、山鉾巡行の先頭を進む「長刀鉾」の会所へ。

この日は、雨が時々降るため、ビニールがかぶせられています。

四条通を西へ、「函谷鉾」にも立ち寄ります。
 

鉾のそばでは、記念の手ぬぐいや扇子、提灯などの販売も…。
「これいいなぁ~」
「あ、クマちゃんが浴衣着てる・・・カワイイ~」と、お姉さんたち。「う~ネコなのに…ブツブツ」かわいいといわれたので、あえて訂正しなかったミモロです。


四条通の向側には、「月鉾」が。まだ山は、立っていません。山が完全に登場するのは、明日の夜くらいからでしょうか。



ミモロは、室町通を南に向かい「鶏鉾」へと進みます。

「ちょっと見せてください…」と、手ぬぐいと扇子を見せてもらうことに…
 「キャ~カワイイ…ちゃんと浴衣着てる…」と、ここでも注目を浴びたミモロ。「だって、祇園祭だもの…浴衣着て来たの」と、ミモロ。「わ~下駄も履いてる…」「だって浴衣だもん…」ネコだって、祭りの衣装はしっかりと…。

京都暮らしで、すっかり浴衣も着こなすミモロでした。

次に、「綾傘鉾」の会所へ。
会所は、「大原神社」の中にあります。「どうぞお清めを受けてください…」と言われ、神社に参拝の後に巫女さんから、鈴でお浄めをしていただき、お神酒もいただきました。
「これも空いてるからできたんだよね~ラッキー!」と嬉しそうなミモロ。

さて、会所には、「綾傘鉾」を飾る品々が展示されています。
「キャ怖い…」とちょっとビックリしたのは、鉾のそばで厄病退治の踊りを披露する人がかぶるお面です。

今、「綾傘鉾」は、傘の部分しかありません。
「本当は、傘の下に鉾本体があるんですが、火事で焼けてしまったんです」と会所の方。

「あ、だから山じゃなくて、鉾なんだ~知らなかった~」とミモロ。まだまだ知らないことがいっぱいの祇園祭です。
「いつか鉾の本体が復活するといいのにね~」とミモロ。「そうですね…」と。

一昨年、150年ぶりに復活した『大船鉾」など、町の人たちの長年の努力と根性が稔ったケースもありますから、焼失した山鉾も復活する動きは、始まっています。



そして、この日の最後に訪れたのは先祭りの最後尾を進む「船鉾」です。


神輿を迎える神幸祭の先祭り(17日)、そして神輿を送る還幸祭の後祭り(24日)。その両方の山鉾巡行の最後尾は、船の形をした鉾が進みます。

先祭りの最後の方には、「放下鉾」「岩戸山」「船鉾」の大きな山鉾が続くのがお決まり。

毎年、くじにより山鉾巡行の順番が決まりますが、くじ取らずといって、毎年変わらぬ順番にいる山鉾があります。
上記の3基のほかに、一番目の「長刀鉾」。5番めの「函谷鉾」です。

9番目と13番目、17番目は、「月鉾」と「菊水鉾」「鶏鉾」がくじで決めます。山は、くじで順番を決めるのです。

「今年は、巡行が日曜日だから、すごく混むね~。どこで見物しようかな?」

どこかでミモロは、見物する予定。見かけたら、ぜひ声をかけてくださいませ。



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写真展で大人気の手づくり七味「ミモロスペシャル」。楽天での通販が7月で終了に…もう買えなくなります

2016-07-13 | グルメ

ミモロの写真展で、2回、販売した手づくり七味の「ミモロスペシャル」が、残念ながら、7月いっぱいで、「楽天」の通販から姿を消すことになりました。

「え~もう買えなくなっちゃうの…クスン」と、寂しがっているミモロですが・・・。

写真展で完売する人気の七味・・・ラストチャンスです。ぜひ、お見逃しなく~

さて、手づくり七味「ミモロスペシャル」は、京都の手づくり七味屋さん「森勝」さんと、ミモロがコラボで作った特別七味です。

  
山椒多めのピリ辛七味で、特別なブレンドで、丁寧に石臼で作ります。

 「いい香り~」

山椒好きには、たまらない味で、多くの方が、写真展で買い求められました。
「もうそろそろお家で切れるころじゃないの…?」と心配するミモロ。

ミモロは、「森勝」さんと一緒に、ラベルデザインを決めたり、自らもラベル貼をお手伝いしました。
  

「みんなに食べてもらうの…すごく美味しんだもの・・・」とミモロは、一生懸命思いを込めてラベル貼り。
「曲がらないように…」慎重に作業を進めます。

そうやって完成したのが「ミモロスペシャル」です。
「できた~!」

「ミモロスペシャル」は、そばやうどんのほか、あらゆる料理にマッチする味。
卵料理やパスタにも、料理のいっそう引き立てる七味です。

ある日、ミモロは、ベランダで育てているハーブの刈り入れを…
 
「よく育ってる~」さすがミモロ、大葉もバジルもスクスクと…もちろん無農薬栽培で、その場で食べられます。ミモロも摘みながら、時々食べています。

「ほら、こんなに大きくなっちゃった~」
 
そのハーブを透明の容器に入れて、いつもお豆腐を買いに行く、下鴨の手づくり豆腐の「すがい」さんにプレゼント。
「これ、ミモロが作ったの…食べてください…無農薬だから安心だよ~」と。「すごい、ミモロちゃんが育てたんだ~」


「ミモロ、お豆腐やお揚げに『ミモロスペシャル』かけるの大好きなの・・・」と。
「うん、美味しいですよね~」と。

家に戻ったミモロは、さっそくお豆腐に、「ミモロスペシャル」をたっぷりかけます。
「お豆腐の甘味が、いっそう感じられるの…」と。

さらに、鶏肉をソテーして、その上に大葉と「ミモロスペシャル」をこれまたたっぷり。


「ホント美味しくなるんだよね~」

「わ~もう、『ミモロスペシャル』買えないなんて~どうしよう…」と心配するミモロ。

「まとめ買いしておこう・・・」と、冷凍庫にかなりの数を備蓄。「これが切れると…う~」

手づくり七味「ミモロスペシャル」は、楽天で、7月31日まで購入可能。
ぜひ、この機会をお見逃しなく・・・もう出会えない味です。「ミモロスペシャル」のご購入はこちらから…





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三条河原で処刑された豊臣秀次一族を祀る、木屋町三条の「瑞泉寺」。

2016-07-12 | 寺社仏閣

鴨川にかかる三条大橋は、東海道から、京都の町に入る橋。その河原は、今は、観光客でにぎわい、またカップルのデートスポットになっている場所。でも、昔から、そこには悲しい歴史があるのです。

多くの人たちが行き交う場所は、処刑された人の首を晒して、時の権力者の力を見せつける場所でもありました。

その橋の近くにある「瑞泉寺」は、木屋町の賑わいが始まるエリアにあるお寺。
賑やかな場所になんでお寺?と思う人もいるでしょう…

このお寺は、豊臣秀吉の甥である秀次の一族の御霊を祀るために慶長16年(1611)に、高瀬川の開削工事を行っていた豪商、角倉了以が、その悲しい歴史をいたみ、建立したお寺です。
「静かなお寺だね~」
よく手入れされた木が、みずみずしい境内。
ミモロは、まず門のそばにある展示スペースを訪れました。

「資料頂こう…」お寺の歴史が書かれた資料に目を通します。


時は、文禄4年(1595)8月2日の昼下がり、三条河原に引き出されたのは、時の関白 豊臣秀次の側室や子供達39人。すでに、その2週間前、秀次は、幽閉先の高野山青厳寺で切腹され、その残された一族です。

三条大橋の上には、その姿を一目見ようと群がる人々。美しい側室や幼い子供たちは、人々の目の前で、一人ずつ、処刑され、そばに掘られた穴に、投げ込まれていきました。あまりに無惨な景色…それを命じたのは、おじである秀吉でした。

かつては、聡明な秀次を寵愛した秀吉。長らく世継ぎに恵まれなかった秀吉にとって、秀次は頼もしい後継者でもあったのです。しかし、淀君に秀頼が誕生したことから、疎んじられてゆく秀次。ついには、謀反の罪を着せられてしまいます。

そして、秀次の一族は、すべて根絶やしにされる悲劇が襲ったのです。


側室や子供たちが、処刑され、投げ込まれた穴には、塚を作られ、その上には、秀次の首を納めた石びつが置かれ、三条河原を通る人たちの見せしめにしたのだそう。その塚は、洪水などで荒廃し、16年後に、その場所にできたのが、現在の「瑞泉寺」の本堂なのだそう。

「秀次さんって、近江八幡の町づくりをしたり、すごく賢い人だよね~。人々からの人望も厚かったんでしょ・・・」とミモロ。秀次のイメージは、神経質で暴力的に描かれる場合もありますが、賢いがゆえに、次第に信頼する太閤秀吉から嫌われてゆくのが耐えられなかったのかもしれません。

境内の奥まった場所に、ひっそりと墓所があります。
 静かにお詣りします。

境内には、御霊を祀る地蔵堂もあり、その中には、御霊を見守るお地蔵様がおいでになります。
 

そのそばにも、歴史を語る展示が…
 

もし、秀吉が、秀次を嫡子の幼い秀頼の後見人にしていれば、豊臣家は、滅亡することは免れたかも…。

「今は、こんなに賑やかで、楽しいエリアなのに・・・そんな悲しいお話しがあるなんて…」と、神妙な面持ちのミモロでした。

門があいているときは、いつでも参拝ができるお寺です。


「かわいそうに~」と、静かに手を合わせるミモロです。

*「瑞泉寺」三条大橋のたもと。門は、木屋町通に面しています。詳しくは、ホームページで



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