雪降る街 カムイラピットの楽園 こな雪 ぼた雪 あられ雪

けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

「おばんでした。」 こんな挨拶あるの?

2013-04-12 13:14:47 | 風土
カムイラビットの出た大学の同窓会北海道支部の同窓会誌の題名は「おばんです」です。北海道にふさわしいと北海道弁の「おばんです」を会誌の名にしたもののようです。北海道での夕方・夜の挨拶は「おばんです」ですよね。
私は夜、道道知人と会ったり、電話を受けたりすると「おばんでございます」と言っております。「おばんです」より、より丁寧語だと思っている内に、自然に「おばんでございます」の言葉が口癖(出るよう)になったのでした。
夕方の挨拶は「こんばんわ」や「おばんです」で交わされます。おかしなことに、この挨拶は、今晩になった、なっているのに「今晩は」とは、とか、今(いま)晩になっているのに「お晩です」というのもおかしいのですが、一声かけなければあいそっけもないとして、その時のことを挨拶語に使っていたものが夕、方の挨拶語になったものでした。
朝も同じで、「おはようございます」も朝の早さが挨拶の言葉になっています。朝の様子を挨拶語にしたものなのです。しかし、次にあげる言葉は適語なのでしょうか。
それは「おばんでした」と言う言葉です。「でした」の語は過去形なので、実におかしな言い方と思われませんか。
池田(北海道十勝管内)に勤めていた当時、自分から見て少々年上の方が転勤してこられました。その人の挨拶は「おはようございました」「おばんでした」です。年上なので誰もその言い方に、どうしてその挨拶をするようになったのとか誰も聞きませんでしたが、その人に言う「おはようございました」の方が格上にのように見えたりもしました。
しかし調べて見ると「おばんでした」「おはようございました」の言い方も、北海道のある地方では使っているとの事ですので、まったく否定することでもありませんでした。
近所づきあいは「挨拶」からとよく言われますので、相手に通じるように、その人の目を見て言葉を交わしたいものですね。一番頼りとなるのは近所の人ですからね。
☆北海道の内陸部に挨拶語の新語が生まれた。「オバンデシタ」と言う言葉である。(石垣福雄「北海道の方言紀行」276)