「根開き(ねあき) 春は間近!」
雪の山で樹の根元が溶け出すと、春が間近にやって来ていると嬉しくなります。
早春の自然の成り行きと言う物は面白い現象を作り上げてくれます。
樹の根元が溶け出す様子を「根開き」と言っていますが、多くの人が雪山に入らないので「根開き」の現象に出会わないので、「根開き」の言葉も多くの人に知られていません。
樹の幹が黒っぽいので、太陽の熱を吸収し反射させ樹の根元の雪を解けるとも考えられますし、樹が根元に熱を溜めているとも考えられます。
下の写真は、2014年の4月18日の物ですが、4月と言うのに、この年は雪が多かったと見えて根開きがあまり進んでいませんでした。
※ 「ねあき」は漢字でどう書くのでしょうか? 「根開き」なの?「根明け」なの? 一般的には根開き(ねあき)と使うようですが 「根明け」として使っている文もあり、どちらも使っているらしいのです。
〇 道新「俳句」(31.4.7)に
それぞれの樹にそれぞれの木の根明く(会津 澄生) ●源 鬼彦選 があり、ここでは「木の根明く」の字を使っています。
※ 根開き 「雪根開き」とは
雪に覆われた山の斜面で、立木の根元だけが雪が溶け地肌があらわとなる光景 北の風物詩とも言えるこの風景に先達は美しい言葉をつけた。これを雪根開き(ゆきねびらき)、根開き(ねあき)、根回り(ねまわり)と呼称する地方もあると言います。
※ ザゼンソウ(座禅草)は、早春の湿地の雪原に顔を出しますが、話によるとむらさき色の苞の中は温度は高いそうで、雪の中から顔を出しているのを見ます。植物それぞれに生き方があるのです。