ストローバレイ家の介護奮闘記

90→→92歳の母を支える4姉妹の泣き笑い奮闘記・・とその後

かんじゅく座10周年記念公演「カラスの声も、しわがれる・・・」

2016-05-05 21:33:04 | 日常
           

今日から中野ザ・ポケットで始まった『かんじゅく座10周年記念公演「カラスの声も、しわがれる・・・」』を見てきました。

かんじゅく座というのは鯨エマさんが主宰する60歳以上限定のシニア劇団で、旗揚げから10年たった今は座員の平均年齢が71歳とのこと。私もここ4年ほど見に行っていますが、いつも皆さん元気に頑張っていて、感心させられます。

エマさんによれば、『今年のネタは「選挙」。18歳選挙権適用直前ですが、実はこの芝居を書いたのは10年前。当時話題となった国政選挙での、亀井静香vsホリエモンをモチーフに書いたある田舎町の町長選挙の物語で、再演にあたり、いろいろと書き直し、新たな物語として生まれ変わった』とのこと。

今回は市町村合併の賛否が争点となった町長選という設定で、合併反対、故郷を残したい、という70歳の元教師の候補者と、合併を踏まえて地元の発展を新たに造りたいというIT企業の社長である30代後半の候補者の闘いという図式。これに夫々の候補者の家族の思いや、元教師が勤めていた学校の生徒達の問題意識を絡めて、話は展開します。

           

結論を言ってしまえば、才気走り利に聡い若い候補者が実際の選挙には勝ったけれど、生徒達の模擬投票では情に篤い元教師の候補者が圧倒的な票を獲得していた。・・・そして、それから数年後、元教師が亡くなった時には、若かった町長は元教師が描いていたひまわりがいっぱいの町を作っていた、というようなお話です。

誰もが自分の居場所と思える故郷の大切さ、など、今回もエマさんが伝えたい、ひたむきなメッセージがひしひしと伝わってくる演目でした。ただ初日のせいか、2人の候補者の対比がイマイチくっきりシャープに演じ分けきれていなかったのが残念ということと、舞台全体のトーンが暗すぎたこと、特に最後のカーテンコールの場面で出演者のほとんどが喪服という演出は、風薫る五月、ゴールデンウィークの出し物としては如何なものかというのが率直な感想でした。(三女)
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