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信州松本からの投稿(2004年11月11日~)

我が家の松本弁 「べと」

2016-11-15 | 我が家の松本弁
我が家の松本弁 「べと」

「べと」は「泥」や「土」の意。



例文1

豊臣秀吉 「かあちゃん いってきました。」
秀吉の母 「おー ひでよしか おかえり。
        なんだ ひでよし べと だらけ じゃ ねーか。
        どこで そんねに べと つけて きた だ。」
豊臣秀吉 「かあちゃん ごめん。
        とくちゃと けんか して
        ころばされちまった もんで 
        べと だらけに なっち まったいね。」
秀吉の母 「そうか。
        あんまし けんか するじゃー ねえぞ。」



例文1の標準語(?)訳

豊臣秀吉 「お母さん ただいま。」
秀吉の母 「おー 秀吉かお帰り。
        どうしたのですか秀吉 泥だらけではないですか。
        どこでそんなに沢山の泥をつけたのですか。」
豊臣秀吉 「お母さん ごめんなさい。
        徳川家康君と喧嘩して
        転ばされてしまったのでー
        泥だらけになってしまいました。」
秀吉の母 「そうですか。
        あまり喧嘩をしては駄目ですよ。」

 


例文2
 
秀吉の父 「ひでよし さー たんぼに いくぞー。」
豊臣秀吉 「あーい。
        とおちゃん とおちゃん みてみましょ
        おぞい ずぼん はいたで
        べと だらけに なっても
        だいじょう だじ。」
秀吉の父 「おおー、そんでも あんまし べと 
        つけねーよーに しろよ。
        おまえ じゃなくて 
        かあちゃん が せんたくする だでな。」


例文2の標準語(?)訳
 
秀吉の父 「秀吉、さー田圃に行くぞ。」
豊臣秀吉 「はーい。
        お父さん お父さん 見てください。
        古いずぼんをはきましたので
        泥だらけになっても
        大丈夫ですよ。」
秀吉の父 「おおー、それでもあまり泥を 
        付けないようにしなさいよ。
        お前ではなく
        お母さんが洗濯するのですから。」



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「ベト」 (takezii)
2016-11-16 08:30:55
高校まで 北陸の山村に暮らしていましたが 使っていました。例文の通りです。
「おぞい」も 使っていましたね。今 思い出しました。
昭和20年代、昭和30年代、みんな おぞい着物を着ていましたね。
毎度 mt77様のブログで、すっかり忘れてしまっていた言葉を思い出させていただいています。
返信する
takezii 様 (mt77)
2016-11-16 16:15:06
北陸地域でも「べと」や「おぞい」を使われていたのですね。
昭和30年代、私を含めてクラスの仲間は皆ズボンの膝部分がつぎあてされていました。
おぞい着物が有ればこそ「一張羅」と言う言葉も輝きを増します。
でも「一張羅」、使わなくなりました。日本も豊かになりました。
豊かになり一般家庭でもラジオやテレビを購入できるようになるにつれて、方言も徐々に徐々に聞く機会が減ってきたように思います。
返信する

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