朝の8時半頃の松本城です。
この時間天頂には青空が広がっているのに、雪が舞っていました。
このような雪の事を母親は「あれ」と言っていました。
子供 「かあちゃん かあちゃん 青空だに 雪がまってきたじー。」
母親 「あれだわ、そのいと やむずら」
という会話をした記憶があります。
標準語に直すと、
子供 「お母さん お母さん 青空が出ているのに 雪が舞ってきましたよ。」
母親 「あれでしょう、その内に止むでしょう」
となります。
長野県方言辞典で「あれ」を検索してみましたら、「あれ」は「晴天なのに急に雨や雪が降る事、荒天、吹雪で天候が荒れ模様になる事」とありました。
母親が使っていた「あれ」の意味は「晴天なのに雪が降る事」になります。
似たような状況で雨が降った時には「お天気雨」を使っていました。
何か安定しない天気が続いている三月弥生です。
「あれ」と言いますか。
天気雨はあっても天気雪はなさそうですね。
やっぱり「あれ」ですね。
会話の中で名前が思い出せないときとか、
当然相手には解っているだろうと思っている時に使うアレ、「あれを取って来て」「あれを忘れたけれどドウシヨウ」と言えば相手も「ああ、アレね!解った」が多くなりました。
関西では晴天の雪をあれとは申しません。
この「あれ」はまわりの方に話しても分かる人が居ませんでした。
松本ではごく狭い地域でしか使われていた言葉なのかもしれません。
便利な言葉ですね。
ただ、相手の理解能力に依存しますので、会話が止まってしまう事もあります。
「あれを あれして」で分かってしまう事がありますから不思議です。