貧しい筆力を承知で、
まずは、私が走る10キロのジョギング4コースをスケッチする。
① 自宅からすぐの十字路を左に折れる。
すると緩い一直線の下り坂が、噴火湾の近くまで2キロも続く。
丁度その真ん中辺りで、国道37号線を横切る。
走り始めの下りだ。
これほど楽な走り始めはない。
さほど苦にもならず、海の匂いがする道を右折。
そこから、西に向かう。
朝日を背に、平坦な歩道を住宅街の外れまで行く。
旧国鉄胆振線の跡地を整備したサイクリングロードに出ると、
桜の並木が続く。
今年もきっと5月の連休には、満開を迎えるだろう。
そこを1キロ、宿泊もできる『伊達温泉』に着く。
この付近からの左前方は、伊達のビュースポットの1つだ。
広がる田園の先に、荒々しい有珠山がある。
走るたびに、ここからの山容に力を貰う。
この辺が、中間点の5キロだ。
大きく右へUターンし、一般道に出る。
少し急な上りを過ぎると、製糖工場とその先に大きな海が広がる。
いつも、ここで深呼吸し、足を緩める。
その雄大さを目で追いながら、下り坂を進む。
その後は、住宅が『館山』の山裾まで続く道を行く。
毎回、この5キロから7キロあたりが、軽い走りになる。
私なりに、風を切る。心地いい。
秋には、気門別川を遡上する鮭を、橋上から見る。
そして、市街地の歩道を東へ。
その後、市役所前の通りを左折し、緩い上り道から国道に出る。
後は、歴史の杜公園を突き抜け、総合体育館の横を通る。
最後は、住宅街の緩い上り坂を、
汗だくで自宅まで、ひたすら腕を振る。
② 自宅から2キロの下り坂を進み、
海の匂いがする道までは、同じコースをたどる。
そこから、今度は左折する。
民家と民家の間から、右手に海を見ながら、
北舟岡駅の十字路まで行く。
折り返し地点のそこまで、ダラダラとした上り道が続く。
その丁度真ん中付近に300メートル程の急坂がある。
そこが第一の難関である。
潮騒や潮風も、路傍の花も、どうでもよくなる。
ただただ、前傾で腕を振り、何とか上りきる。
第二の難関は、北舟岡駅から国道までの1キロの上り坂だ。
畑と畑の間の舗装路だが、平坦な箇所が全然ない。
上り上り、その上、日陰もない。
脱水症状で、ここで1度だけリタイアしたことがある。
トレーニング走には最適な難所だ。
ここで、中間点を通過する。
国道に出ると、下り坂の復路になる。
2つの難関を駆け抜けた爽快感もあって、
緑の耕作地とその先の噴火湾を、背筋を伸ばして見る。
そして、反対側にある、ゆったりとした稀府岳にも目がいく。
朝の国道は、マイカー通勤で賑わう。
その運転席から視線を感じる。
時には、小さくクラクションが聞こえることもある。
勝手に声援と受け止め、それを力にして走る。
残り2キロは、国道を右に折れ、
デントコーンの畑の間を通る。
そして、右に左に腰折れ屋根の牛舎を見ながら帰路を急ぐ。
最後は、再びデントコーン畑の下り坂を、
スイスイと足を進める。
③ 自宅横の十字路を、右に曲がる。
上りの緩い坂なのだが、走り始めにはきつい。
0,5キロで、伊達インターと洞爺湖を結ぶ道道に着く。
そこを左折して、平坦な道をまた0,5キロで再び十字路。
そこを右へ。
スネークしたダラダラ坂が約10分間、
ただひたすら黙黙と駆け上る。
高速道路の下を通り過ぎ、ようやく高台の平坦な道で左折する。
その道からの晴れた日は、素晴らしい景観が広がる。
右手の遠方には、羊蹄山の美形。
そして、左手前のすぐそこに有珠山と昭和新山がある。
もっと左には、伊達の市街が遠望できる。
そして、真っ直ぐな道の両側は、小麦やビートの畑が続く。
「ここまで、上ってきてよかった。」
そう思いながら、足を進める。
道沿いの関内小学校を過ぎて、間もなく、
目の前にトンネルの道が見えてくる。
その交差点を左折し、今度は同じ道道を市街地方向へと折り返す。
道の両側は、矢張り伊達野菜の畑だ。
緩い下りを10分程行って、右折。
短い急坂を上ると、『館山』の台地が、
有珠山の麓まで続いているかのように見える。
広大な耕作地だ。
様々な野菜が作られ、美瑛や富良野と同様の景観に出会える。
さらに、私の後ろには、昭和新山と羊蹄山があり、
左には紋別岳や稀府岳が連なる『伊達・東山』だ。
この道には、春と夏と秋と冬の色を教えてもらう。
四季の流れと共に、
ここでの暮らしに満たされている私に気づく。
足は不思議と軽くなる。
その台地を下った後は、国道を東に走る。
歴史の杜公園と総合体育館横を通過し、緩い上りの帰路になる。
アップダウンはきついが、伊達郊外の魅力を満喫する10キロだ。
④ 自宅そばの十字路から、息を弾ませ、
伊達インターからの道道までたどり着く。
そこを左折した後は、一本道を1キロ。
息が整った頃、坂を駆け上り、『館山』の台地に着く。
前述した景観を通過し、そこを駆け下りた後、
今度は、高台にある光陵中学校までの上り坂だ。
伊達ハーフマラソンのコースでは、10キロ付近にトンネルがある。
その入口には、急坂が待っている。
それを、思わせるきつい坂道を進む。
足が次第に重くなる。息が弾む。それでも、いつも上りきる。
ちょっとした達成感がある。
その思いを持ったまま、平坦な道から下り坂へ。
伊達警察署前から左折する。
ここから国道を東へ東へと走る。
朝のジョギングでは、この道で
最初に、バスを待つ高校生たちの前を通る。
その一団に、朝の挨拶をする。
驚いた声で、挨拶をかえす生徒が数名いる。
それだけでも、気分はいい。
ところが、しばらく行くとランドセルの後姿に追いつく。
ここでも、私は朝の挨拶をする。
追い抜く小学生は、どの子も欠かさず挨拶を返してくれる。
いつも感心する。そして、明るい気持ちが増す。
続いて国道をそのまま行く。今度は伊達中学校が近づく。
追い抜く中学生も、欠かさず私に挨拶を返す。
その上、校庭でライン引き等の作業をする先生と生徒までが、
「おはようございます」と声を張り上げてくれるのだ。
ここまで7キロを走ってきた。この先長い上りが続く。
息は荒いけど、笑顔で走ることができる。
坂の途中に、もう1つ小学校がある。
そこでも、挨拶を交わす。
そして、辛さを忘れ、坂を上りきり、残りの道を急ぐのだ。
さて、ここまで10キロのジョギングコースを綴った。
その道々で、走りながら心熱くしている私がいる。
幸いなことに、そんな楽しさを、この年令で感じている。
じつにハッピーだ。
ところが、風邪が全快しない。体調がすぐれない。
走れないことに、イライラする日が続いている。
夕方になると、翌朝の天気が気になる。
目覚めと共に、カーテン越しに空模様をみる。
いい天気なら、急いで身支度を整える。
入念なストレッチの後、ジョギングを開始する。
それが、6年前から日課なのだ。
それができない。
誰も言いはしない。
「もう、年なんだから・・。」
時々私がそう思う。
でも、それを越えたい。
まだまだと思いたい。
珍しく弱気な私に気づく。
明日は、そんな思いのまま、沿道から
伊達ハーフマラソンのランナー達に声援を送るのだろうか。
『歴史の杜公園』湧水池の 水芭蕉
まずは、私が走る10キロのジョギング4コースをスケッチする。
① 自宅からすぐの十字路を左に折れる。
すると緩い一直線の下り坂が、噴火湾の近くまで2キロも続く。
丁度その真ん中辺りで、国道37号線を横切る。
走り始めの下りだ。
これほど楽な走り始めはない。
さほど苦にもならず、海の匂いがする道を右折。
そこから、西に向かう。
朝日を背に、平坦な歩道を住宅街の外れまで行く。
旧国鉄胆振線の跡地を整備したサイクリングロードに出ると、
桜の並木が続く。
今年もきっと5月の連休には、満開を迎えるだろう。
そこを1キロ、宿泊もできる『伊達温泉』に着く。
この付近からの左前方は、伊達のビュースポットの1つだ。
広がる田園の先に、荒々しい有珠山がある。
走るたびに、ここからの山容に力を貰う。
この辺が、中間点の5キロだ。
大きく右へUターンし、一般道に出る。
少し急な上りを過ぎると、製糖工場とその先に大きな海が広がる。
いつも、ここで深呼吸し、足を緩める。
その雄大さを目で追いながら、下り坂を進む。
その後は、住宅が『館山』の山裾まで続く道を行く。
毎回、この5キロから7キロあたりが、軽い走りになる。
私なりに、風を切る。心地いい。
秋には、気門別川を遡上する鮭を、橋上から見る。
そして、市街地の歩道を東へ。
その後、市役所前の通りを左折し、緩い上り道から国道に出る。
後は、歴史の杜公園を突き抜け、総合体育館の横を通る。
最後は、住宅街の緩い上り坂を、
汗だくで自宅まで、ひたすら腕を振る。
② 自宅から2キロの下り坂を進み、
海の匂いがする道までは、同じコースをたどる。
そこから、今度は左折する。
民家と民家の間から、右手に海を見ながら、
北舟岡駅の十字路まで行く。
折り返し地点のそこまで、ダラダラとした上り道が続く。
その丁度真ん中付近に300メートル程の急坂がある。
そこが第一の難関である。
潮騒や潮風も、路傍の花も、どうでもよくなる。
ただただ、前傾で腕を振り、何とか上りきる。
第二の難関は、北舟岡駅から国道までの1キロの上り坂だ。
畑と畑の間の舗装路だが、平坦な箇所が全然ない。
上り上り、その上、日陰もない。
脱水症状で、ここで1度だけリタイアしたことがある。
トレーニング走には最適な難所だ。
ここで、中間点を通過する。
国道に出ると、下り坂の復路になる。
2つの難関を駆け抜けた爽快感もあって、
緑の耕作地とその先の噴火湾を、背筋を伸ばして見る。
そして、反対側にある、ゆったりとした稀府岳にも目がいく。
朝の国道は、マイカー通勤で賑わう。
その運転席から視線を感じる。
時には、小さくクラクションが聞こえることもある。
勝手に声援と受け止め、それを力にして走る。
残り2キロは、国道を右に折れ、
デントコーンの畑の間を通る。
そして、右に左に腰折れ屋根の牛舎を見ながら帰路を急ぐ。
最後は、再びデントコーン畑の下り坂を、
スイスイと足を進める。
③ 自宅横の十字路を、右に曲がる。
上りの緩い坂なのだが、走り始めにはきつい。
0,5キロで、伊達インターと洞爺湖を結ぶ道道に着く。
そこを左折して、平坦な道をまた0,5キロで再び十字路。
そこを右へ。
スネークしたダラダラ坂が約10分間、
ただひたすら黙黙と駆け上る。
高速道路の下を通り過ぎ、ようやく高台の平坦な道で左折する。
その道からの晴れた日は、素晴らしい景観が広がる。
右手の遠方には、羊蹄山の美形。
そして、左手前のすぐそこに有珠山と昭和新山がある。
もっと左には、伊達の市街が遠望できる。
そして、真っ直ぐな道の両側は、小麦やビートの畑が続く。
「ここまで、上ってきてよかった。」
そう思いながら、足を進める。
道沿いの関内小学校を過ぎて、間もなく、
目の前にトンネルの道が見えてくる。
その交差点を左折し、今度は同じ道道を市街地方向へと折り返す。
道の両側は、矢張り伊達野菜の畑だ。
緩い下りを10分程行って、右折。
短い急坂を上ると、『館山』の台地が、
有珠山の麓まで続いているかのように見える。
広大な耕作地だ。
様々な野菜が作られ、美瑛や富良野と同様の景観に出会える。
さらに、私の後ろには、昭和新山と羊蹄山があり、
左には紋別岳や稀府岳が連なる『伊達・東山』だ。
この道には、春と夏と秋と冬の色を教えてもらう。
四季の流れと共に、
ここでの暮らしに満たされている私に気づく。
足は不思議と軽くなる。
その台地を下った後は、国道を東に走る。
歴史の杜公園と総合体育館横を通過し、緩い上りの帰路になる。
アップダウンはきついが、伊達郊外の魅力を満喫する10キロだ。
④ 自宅そばの十字路から、息を弾ませ、
伊達インターからの道道までたどり着く。
そこを左折した後は、一本道を1キロ。
息が整った頃、坂を駆け上り、『館山』の台地に着く。
前述した景観を通過し、そこを駆け下りた後、
今度は、高台にある光陵中学校までの上り坂だ。
伊達ハーフマラソンのコースでは、10キロ付近にトンネルがある。
その入口には、急坂が待っている。
それを、思わせるきつい坂道を進む。
足が次第に重くなる。息が弾む。それでも、いつも上りきる。
ちょっとした達成感がある。
その思いを持ったまま、平坦な道から下り坂へ。
伊達警察署前から左折する。
ここから国道を東へ東へと走る。
朝のジョギングでは、この道で
最初に、バスを待つ高校生たちの前を通る。
その一団に、朝の挨拶をする。
驚いた声で、挨拶をかえす生徒が数名いる。
それだけでも、気分はいい。
ところが、しばらく行くとランドセルの後姿に追いつく。
ここでも、私は朝の挨拶をする。
追い抜く小学生は、どの子も欠かさず挨拶を返してくれる。
いつも感心する。そして、明るい気持ちが増す。
続いて国道をそのまま行く。今度は伊達中学校が近づく。
追い抜く中学生も、欠かさず私に挨拶を返す。
その上、校庭でライン引き等の作業をする先生と生徒までが、
「おはようございます」と声を張り上げてくれるのだ。
ここまで7キロを走ってきた。この先長い上りが続く。
息は荒いけど、笑顔で走ることができる。
坂の途中に、もう1つ小学校がある。
そこでも、挨拶を交わす。
そして、辛さを忘れ、坂を上りきり、残りの道を急ぐのだ。
さて、ここまで10キロのジョギングコースを綴った。
その道々で、走りながら心熱くしている私がいる。
幸いなことに、そんな楽しさを、この年令で感じている。
じつにハッピーだ。
ところが、風邪が全快しない。体調がすぐれない。
走れないことに、イライラする日が続いている。
夕方になると、翌朝の天気が気になる。
目覚めと共に、カーテン越しに空模様をみる。
いい天気なら、急いで身支度を整える。
入念なストレッチの後、ジョギングを開始する。
それが、6年前から日課なのだ。
それができない。
誰も言いはしない。
「もう、年なんだから・・。」
時々私がそう思う。
でも、それを越えたい。
まだまだと思いたい。
珍しく弱気な私に気づく。
明日は、そんな思いのまま、沿道から
伊達ハーフマラソンのランナー達に声援を送るのだろうか。
『歴史の杜公園』湧水池の 水芭蕉
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