「駅 STATION」 ~高倉健さんを偲んで
さいはての駅に下り立ち 雪あかり さびしき町にあゆみ入りにき
啄木のこの詩を想うたび、ある情景が目に浮かぶ。
「駅 STATION」のシーンである。
大晦日の夜、留萌(るもい)本線、増毛(ましけ)駅前の小さな居酒屋。
故郷である雄冬に帰るべく、増毛までやってきた男。
陸の孤島と云われる雄冬へは、ここから船に乗らなければならないが、生憎の時化のため、欠航。
彼は仕方なく、この小さな居酒屋「桐子」で年越しをする羽目になる。
店のおかみさん、倍賞千恵子相手に猪口を傾ける高倉健。
店には彼等の他、誰もいない。
行き場を失い、心に風穴を開けた二人の男女が互いの孤独を埋め合うように寄り添う。
テレビでは紅白のトリ、八代亜紀が「舟唄」を唄っていた。
窓の外は雪、雪、雪。
「舟唄」がしみいるような北の冬景色である。
暗闇の彼方に光る一点を
今、駅舎の灯と信じつつ行く
ご冥福を心よりお祈り致します。
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啄木のこの詩を想うたび、ある情景が目に浮かぶ。
「駅 STATION」のシーンである。
大晦日の夜、留萌(るもい)本線、増毛(ましけ)駅前の小さな居酒屋。
故郷である雄冬に帰るべく、増毛までやってきた男。
陸の孤島と云われる雄冬へは、ここから船に乗らなければならないが、生憎の時化のため、欠航。
彼は仕方なく、この小さな居酒屋「桐子」で年越しをする羽目になる。
店のおかみさん、倍賞千恵子相手に猪口を傾ける高倉健。
店には彼等の他、誰もいない。
行き場を失い、心に風穴を開けた二人の男女が互いの孤独を埋め合うように寄り添う。
テレビでは紅白のトリ、八代亜紀が「舟唄」を唄っていた。
窓の外は雪、雪、雪。
「舟唄」がしみいるような北の冬景色である。
暗闇の彼方に光る一点を
今、駅舎の灯と信じつつ行く
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