ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

木津川アート散歩 1 ~「百年の邂逅」

2014-11-20 | 催事・イベント
木津川アート散歩 1 ~「百年の邂逅」

              

 木津川市主催の今年のアート・イベントのテーマは「邂逅(かいこう)」である。
 邂逅とは、古色燦然たる言葉がでてきたなと思ったが、念のため、辞書で引いてみると「思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。」とある。
 誰と誰が出逢うのか、もしくは、何と何が出逢うのか?
 釈然としないまま、アート・イベントに現れたのが、この廃屋のような建物である。

              

 よく見ると「木津川漁業協同組合養魚場」とある。
 ???ここに海などないし、はは~ん、川がある。
 でも、木津川なんて、だいぶ離れているし・・・・???

              

 またしても、釈然としないまま、中に入ってみた。

              

 どうやら、漁業の道具らしい。でも、これは昔の道具の展示物?それとも、アート?

              

 天井から吊るされた懐中電灯に照らしだされているモノ。
 これは、「浮き」だということだ。
 でも、何故、日常、普通に使われていたモノがアートなのか。
 「存在」そのものをいろんな角度から、デッサンして、本質を見極める作業をしていると作者さんは説明する。
              
 「へぇ~!ふ~ん!」と言いながら、私はますます、わからなくなってしまった。
 考えたって、結論は出ない。
 「アートは感じるもの」と、自らの感性を総動員して、アートと邂逅することにした。

              

 レンゲとは蓮華と書く。なるほど、わかったような、わからないような。

              

              

 う~ん。これも、アート?

              

 釈然としない私は、きっと、こんな顔をしていたことだろう。

              

 それにしても、この廃屋。
 作品以上に、このキャンパス自体がアートではないのか。

              

 作者さんに聞くと「先日、この家のかつての住人だった、おばあさんが遠方から、見にやってきて、凄く懐かしがっていた」とのこと。
 このイベントが終わると、この家屋も、ついに取り壊されるらしい。 
 そうなのだ。この場所には生活の匂いや人生の記憶が刻み込まれているのだ。

              


 「アートは記憶と邂逅したのだ。」
 と、また、わかったような、ますます、わからなくなるような想いに支配される私であった。

 よく聞くと、ここにはかつて、広大な池があって、鯉やフナを養殖していたとのこと。
 戦時中は貴重な栄養源だったと、(美人の)作者さんは丁寧に説明してくれた。

 思えば、摩訶不思議な町である。

               

 次回も、この町のアートを探索します。 
 


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