ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

「霜月祭り」 遠山郷 2 ~“千と千尋の神隠し”の源流を訪ねて 

2016-10-24 | 信州の旅
「霜月祭り」 遠山郷 2 ~“千と千尋”の源流を訪ねて 



国の重要無形民俗文化財に指定されている遠山郷の「霜月祭り」は、霜月(12月)、上村・南信濃の各神社で湯立神楽が奉納され、湯立神楽の古い形態を今に伝える。
社殿の中央に設えた釜の上には神座が飾られ、湯を煮えたぎらせて神々に捧げる。
全国の八百万の神々に“お湯に入りにいらっしゃい”と招待する祭りでもある。
祭りのクライマックスを迎えると天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかける。
ふりかけられた禊ぎの湯によって、一年の邪悪を払い新しい魂をもらい新たな年を迎える。

 下栗の里から、上村に降りてくると、霜月祭りを執り行う神社のひとつ、上町正八幡宮の横に「まつり伝承館・天伯」がある。

                

               

 天伯は祭りの最後に登場する神で、東西南北・天と地に弓を放ち、悪鬼と外道を追い払うといわれている。
 動画
 館内設置のビデオから

               

               

               

               

               

               

               

               

 江戸時代には初期までこの地を領有した遠山氏の鎮魂の儀式が加えられて伝えられ「死霊祭り」「遠山様の祭り」などともいわれる。
 陳列された面(おもて)には、確かに魂が宿っているようにみえた。

               

               

               

               

               

               

               
  
“釜で湯を沸かして掛け踊る”という神様の湯治の場を表した湯立神楽が、「千と千尋の神隠し」の「神々が湯治に訪れるお湯屋」のアイデアとなったとされている。

               


 日本全国から神様を招待して、湯を捧げ、元気になって帰っていただこうというところは、まさに、「千と千尋」のストーリーそのまま。

 「まつり伝承館・天伯」には「山村ふるさと保存館・ねぎや」が併設されている。

               

               

               

               

 そういえば、遠山郷を訪れるには、物語のように長ぁ~いトンネルを抜けなければ、辿り着くことができない。

               


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