采女祭 ~「月のしずく」
采女祭(うねめまつり)は、奈良時代、帝(みかど)の寵愛が衰えたのを嘆いて猿沢池に入水した采女(後宮で帝の食事の世話などに従事した女官)の霊を慰めるために、毎年、中秋の名月の夜に催される祭りである。 (本年は10月4日)
猿沢池では、二艘の管弦船が、優雅な雅楽が流れる中、流し燈籠の間をぬって池を巡る。
雅な王朝絵巻を見るようだが、悲しい恋物語が秘められている。
猿沢池の西北の隅に鳥居を背にした珍しい後ろ向きの小さな神社がある。
入水した采女の霊を慰めるために建てられた采女神社である。
建てられたとき、采女は我が身を投じた池を見るにしのびないと一夜のうちに社を後ろ向きにしたと伝えられている。
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