のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

道立近代美術館 8

2009-09-18 | 小説 忍路(おしょろ)
 いつになったら私にこんな絵が描けるのだろうか。片岡球子の絵を前にして私はため息を漏らした。  私はこのような大胆な表現をいつも夢見ながら、それを実現しようとする前に崩れてしまう脆弱さを持っている。片岡球子の絵には私には越えることのできない精神の峻厳さを感じるのだ。その迫力を私はただ羨ましいと思うばかりだった。  私は富士から眼を放すことができず長い間立ち尽くしていた。本物の絵に出合うと、反発す . . . 本文を読む
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