のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

道立近代美術館 15

2009-09-25 | 小説 忍路(おしょろ)
体力をつけなくてはといって私は高価なメニューを勧めたが、里依子は安い一品料理を選んだ。そしてそれが私たちの最後の食事となるだろう。今度はいつ会えるだろうと思うと私は何を食べているのかさえ分からなくなる。  食べながら里依子は有島武郎の話をした。彼はニセコを舞台にして小説を書いているんです。と里依子は言い、そして微笑んだ。  ニセコは里依子のふるさとであり、その豪雪の地に生まれた彼女は色白で頬 . . . 本文を読む
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