四、命のおわりに
スケール号は暗い宇宙空間を一直線に飛んでいる。それはまるで定規を当てて線を引くような正確さで星と星の間を移動しているのだ。
スケール号は光速で飛んでいた。
横からスケール号を見ているものがあったとしても、光が一瞬前を横切ったと言うぐらいしか分からなかっただろう。と言うのも、光は一秒間に地球を7回り半も走ることが出来るんだ。一緒に走りだしたら一歩進む間に地球を一周した光に7回も追い越される。スケール号はそんな速さで飛びつづけている。
土星のような星の影の中でキラリとネズミの目が光り、その目の中にスケール号が光の線となって映し出された。まぶたのまたたくその一瞬の出来事だった。
その光の速さで、スケール号は飛んで行く。目指すは、はるか彼方にあるピンクの銀河、そこがどれだけ離れているのか、だれも知らない。
とにかく宇宙はとてつもなく広いのだ。何億年、光の速さで進んでも、その果てに行き着くことはないのだ。ピンクの銀河がもし宇宙の果てのほうにあったら、スケール号がどれだけ頑張って飛んで行っても何億年もかかってしまう。もしそうだったら、艦長も乗組員も、生きてはいないだろうし、スケール号だってすっかり溶けてなくなっているだろう。
それでもスケール号はピンクの銀河を目指して飛んでいる。
「神ひと様に会いたければ、まずピンクの銀河を見つけるがよい。」
長老シリウスはそう言ったのだ。
「ピンクの銀河、それは何処にあるのですか。」
「あの十字架の形をした星座の中心に向かって進むのだ。だが、」
「だが、何なのですか。」
「どれぐらい遠いものやら、光の速さで行っても、何万年、何億年かかるやも知れぬ。それでも行くのか。」
「行きます。」
艦長はいきおいで答えた。しかしそれがどんな事を意味するのかよく分かっていなかった。
「艦長、何億年もかかったら、とても生きて行ける所じゃありませんよ。どうするんです。」ぴょんたがびっくりして聞いた。
「心配するな、何とかなるさ。」
艦長は無理をして答えたが、さすがに自信がなくなって、博士を見た。その目は無言で博士に助けを求めていた。
「時間にこだわる事はない。我々は今、シリウスの二倍の大きさになっている。つまり宇宙の、星の時間の中にいるのだ。人間の一億年など、星の時間から見れば一日程の長さにすぎないんだ。心配することはないだろう。」
「へーっ、そんなものでヤすか。」
「それにこのスケール号はまだすべての能力を出し切っている訳ではない。」
「もっとすごい事ができるんですか。」ぴょんたが耳をピンと伸ばしてたずねた。
「スケール号は艦長と共に進化して行くのだ。艦長の意識が高まって行けば意識の速さで飛ぶことだって出来るだろう。」
「なんだかよく分かりませんが、それって光よりも速く飛ぶことが出来ると言う事ですか。」
「その通り。意識の働きは光よりも速いのだ。どんな所にでも一瞬で行くことが出来る。もっともそのためにはこの世界をより深く理解する意識の働きが必要なんだがね。」
「どこにでも一瞬で行けると言うのは、ワープの事ですか。」
「いや、ワープは、あらかじめスケール号に行き先を覚えさせておかねばならないんだ。だから、行き先の位置がはっきり分からなければワープすることが出来ない。だから今、我々が行こうとしているピンクの銀河もその位置がはっきりしないためにワープ出来ないんだ。」
みんなは博士の言葉に聞き入っている。
「ところが、艦長の意識が高まると、それがスケール号に伝わって、艦長がピンクの銀河を意識するだけで、一瞬のうちにピンクの銀河に移動することが出来るようになるんだ。」
「ああっ、むつかしいだス。もうだめだス・・・」
ぐうすかが頭を抱えて、うめくように倒れ込んだ。そしてそのまま床に転がって動かなくなってしまった。
「どうした、ぐうすか。」
艦長がぐうすかに駆け寄った時には、すでにぐうすかは、いびきをかいていた。
「やれやれ、ぐうすかの奴、これで結構頭がいいんだから、嫌みなやつだよ。」ぴょんたがぐうすかを蹴飛ばして言った。
「えっ、ケーキだスか。うれしいだス。ムニャムニャ」
蹴っ飛ばされたぐうすかは、眠ったままうれしそうな顔をして、口をモグモグさせた。よだれがあふれて来た。夢を見ているのだ。
「汚ねー。」ぴょんたが呆れた顔をした。
「幸せな奴でヤすな。」
「まあまあ、」艦長が二人の間に入った。
「ぐうすかにはぐうすかのやり方があるのだ。それを認めてやろうじゃないか。」艦長が笑いながらぐうすかを見て、そう言った。
「分かりました。」
「分かったでヤす。」
二人共、首をすくめて笑った。
「ようするに、我々は必ず、ピンクの銀河に行くことが出来ると言うことだ。」
博士にそう言われて、艦長はやっと安心した。
それにしても、意識が高まればスケール号を光よりも速く飛ばせると博士は言ったけれど、どう言うことなのだろう。
そういえば、彗星モクモクを助けに行ったときだったが、捕らえられていた地下室から、心の中でスケール号を呼んだら、助けに来てくれたことがあった。もしかしたらその事と関係があるのだろうか。
どうしたら、そんなすごいことが出来るんだろう。艦長はひとしきり考え込んでいた。
すると、艦長の心を見透かしたように、博士が言った。
「艦長、むつかしく考える必要はないよ。」
「えっ、でも、博士。」
「君はスケール号の立派な艦長だ。どうしようなどと考えることはないんだ。ぐうすかが、ぐうすかのままでいいのと同じように、君は君のままでいい。そうすればいつか時期が来る。時期が来れば花が咲くように、自然にスケール号を意識のままに操れるようになるだろう。」
艦長はうれしくなった。博士の言っていることはよく分からなかったけれど、少なくとも、自分はこのまま頑張っていればいいという事が理解出来たのだ。
(つづく)
古池や蛙飛びこむ水の音
こちらの蛙が、今もなお、
時空間超えの、古池に飛び込み
日本国中、今や世界中の
静謐スポットに
壮大で愛らしいチャポン☆♪を
轟かせておりますので、
そのことを、
芭蕉翁にお知らせしようと
我が君よ時空ちがえど光速より心速はやし以心伝心 (トンチンカン真鹿子)
の、伝心でお知らせしましたところ、
芭蕉翁からのご返信は、
荒海や佐渡に横たふ天の川 (芭蕉)
の、天の川から
トンチンカン真鹿子の
遠近感トンチンカンボイス聴こえて来た
という風な、苦笑でしたが ^ ^ ; ;
しかし、やはり、光速より
心速や意識速!意識の働きの方が速いですよね。
のしてんてんさん博士が、同じお考えなので驚きました。
スケール号の、使命を帯びた冒険も、
いよいよ佳境に入ってきましたね。
ドキドキ♪〇究〇究=ww81
ナンノコッチ ^ ャ ^
でございます。
「私は神速と呼んでおったが、なるほど心速もいい命名じゃな。目を瞑れば同じ響きじゃ。
それにしても、私の研究を理解するものが現れたということは、地球も捨てたものではないの。めでたいめでたい。」
「博士は今どこにおられるのですか」
「巨大恒星に行く手を阻まれておるが、何、すケール号の神速ですぐに切り抜けられるじゃ・・・・・・・・・ピー・・・・ブツブツ・・・」
急に音声が途絶えて、スケール号に何か起こったのかもしれません。
夜も更けて かわず飛び込む 天の川
(芭蕉 天国にて)
のしてんてん博士のご登場☆ありがとうございます♪
それにいたしましても、波瀾万丈の展開!
のしてんてん博士をはじめ、みなさまの御無事を
神速(心速)でお祈り申し上げます☆
それに、現在、
天の川で蛙泳ぎをしている蛙さんは、
かえるだけに、かえる星になってかえって奇想天外☆♪
うさぎお月さん☆とかえる星さん☆
仲良く輝いてほしいです ^ ネ ^
この世は毎日が奇想天外、前代未聞なんじゃよ。
意識を深めて周りを持てごらん、おなじ日常は一瞬たりともないことがわかるじゃろう。
この一瞬はいつも、前代未聞の体験なのじゃよ。
けさの真鹿子、見たとこあるじゃと?
それこそが妄想というものじゃ。
今朝、新しい真鹿子に気付かねば、何のための命じゃ。
の、のしてんてん博士、言いすぎじゃないですか。
何、言いすぎじゃ・・・・・・ピー・・・プツン
博士、もしもし、切れちゃった^わ^
本来わたしたちは、一瞬!一瞬!
常に革新されている
新しいわたしたち、
革新されている自分を、
自覚しなければいけませんよ ^ ネ ^
今革命!
今常に革命更新(行進)中
宇宙聖命(生命)ほとばしる
命の革命
意識改革!自己革命だ!
(トンチンカン真鹿子)
叱咤激励!感謝申し上げます☆
今日もがんばるだ ^ す ^!
空=意識
意識=宇宙
宇宙=微細極大瞬時存在=真鹿子宇宙
まさしく感謝あるのみです☆
宮沢賢治の[春と修羅・序]の中の一節ですが、
(すべてがわたくしの中のみんなであるように
みんなのおのおののなかのすべてですから)
私はこちらの詩句の[すべて]を[宇宙]として、
(宇宙がわたくしの中のみんなであるように
みんなのおのおのなかの宇宙ですから)
と解釈させていただいております。
まさに、
万物は宇宙と直結一心同体
潜在極域通底意識は宇宙意識
万物一心同体の宇宙意識だ
でございま ^ す ^
「いつだって
唯一無二のこの一瞬
一瞬謳歌こころは無限!」
「この瞬間いつもまっさら生まれたて
時の先端 光のうぶ声」 真鹿子
今日もどうぞ善き一瞬☆善き一日を♪
お過ごしくださいませ
ご厚情感謝申し上げます☆♪
皆も空なり
空は一つのものにして、みなのものなり。
感謝は、みなが一つのものに向かう道なり。
のしてんてん(博士の方)