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複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

スケール号の冒険31

2008-06-23 | 童話 スケール号の冒険(第3話)
「そうです、私といっしょに来てくれますか。」ムカエルがぴょんたに向かって言った。
「しかし、外に出ると、ぴょんたは死ぬかも知れませんぞ。」博士が反対した。
「ほかに方法は?」艦長が聞いた。
「残念ながらありません。」ムカエルが真剣になって言った。
「行きます。」ぴょんたがきっぱりと言った。
「死ぬぞ、外はあまりに危険すぎる。」博士が大きな声で言った。
「ピピを助けたいのです。」ぴょんたは、今までに見たことのないような真剣な顔を博士と艦長に向けて言った。その真剣さに押されて、博士も艦長もしばらく言葉が出なかった。
「よし、そこまで言うのなら、スケール号から出ることを許可しよう。ただし、危険を感じたらすぐに引き返すのだぞ。」艦長が言った。
「分かりました。さあ、ムカエル、急ごう。」
スケール号がピピのすぐそばに着水した。どす黒くなったピピのエネルギーは、身をよじって最後の抵抗をしているようだった。その時ぴょんたとムカエルがスケール号から飛び出した。 

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