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複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

スケール号の冒険35

2008-06-27 | 童話 スケール号の冒険(第3話)
「ウサギちゃん!」ピピがぴょんたに飛びついて来た。
「ピピちゃん、無事だったんだね。良かった。」ぴょんたはピピを抱きしめた。
「ウサギちゃん、苦しい。」
「ああ、ごめんごめん。」
「ウサギちゃん、肩車。」
「ようーし、ほら。」ぴょんたはピピを軽々と持ち上げて、自分の肩に乗せた。
「ピピ、そろそろお別れだよ。ウサギちゃんはそんなに長くここにはいられないんだ。」ムカエルが肩の上のピピに向かって優しく言った。
「うん」ピピは少し淋しそうにうなずいた。
「さあ、ウサギちゃんにありがとうを言いなさい。」
「ウサギちゃん、ありがとう。」ピピはぴょんたの耳に顔をうずめて、小さな声で言った。
ぴょんたはそっとピピを肩から下ろした。
「さあ、あなたはスケール号に帰らなければなりません。」
「ピピをよろしくお願いします。」ぴょんたはピピをムカエルに渡した。
「ピピは自分の本当の流れの中に帰ります。もう悪夢は消えたのです。ありがとうございました。」ムカエルは深々と頭を下げた。
こうしてぴょんたはスケール号に帰って来た。もちろん言うまでもないことだが、スケール号の中では、まるでお祭り騒ぎでぴょんたを迎えた。

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