空間絵画NO110(キャンバスに鉛筆)455×530mm
空間具象宣言
空間絵画を新たな芸術運動に位置付ける理論をこの日本から世界に発信したい。
それは抽象画ではなく、具象画の中に新たな論理的なジャンルをつくることである。
本来の具象画は見えるものを対象にして描く。物質を通して心を描く手法であり、これを物質具象と呼ぶ。
そして新しい具象画のジャンルをこう呼ぶ。
すなわち空間具象と!
空間具象は思考を逆転させる。これまで背景に押しやられていた空(くう)を主体とし、物質は空の果実として描く手法となる。
では形のない空をどう描くのか。その論理的基礎は正しいのか。それは現代科学の証明する宇宙の法則と、心を解き明かす般若心経の経文にある感動的な一致点から導き出される空の概念を使うのである。
色即是空・空即是色{ 見えるもの(物質)は空であり、見えない空は見えるものにもなる。}
E=(MC2){ 見えないもの(エネルギー)は物質がすべて光になったものである。}
すなわち空はエネルギーの具象なのである。見えないのではない。無いのではない。それは満たされた具象なのだ。
新しい具象絵画(空間具象)ではその空を描くのである。これは抽象ではない、それは強い具象(宇宙)の意識と共にある。
そこではエネルギーが主体になる。エネルギとは無限の波動である。この無限の波動が永遠に続いて行くのが空間である。
そしてこの波動が場所を得て固まり無限循環しているのが物質である。そう捉えると、空間具象は成り立つのだ。
すなわち空間具象は基本的に波動と無限循環である円によって絵画を生み出す。
簡単に言えば世界は波と円で出来ているのであり空間具象は円を育む波を描くのだ。これがこの世界の見えない真の姿だからである。
100枚を超える空間絵画を描き続けて、私はようやくこれが新たな絵画のジャンルになり得ると確信した。
時間を主軸とする世界観(四次元)を持つ現代人は、明確に区分された自他の境界を持って生きている。時間は人間に成長を意識させ社会を発展させるという利点がある反面、様々な苦悩が生み出されている。時間に追われ、不安と後悔や世界に対する無力感と絶望観にさいなまれて諦観がはびこり、それが社会を老化させている。人々の眼は物質の引力に惹きつけられて空を見上げる暇もないのである。
人類は今やしたたかに空を主体とする生き方を必要としている。それは時間と垂直に交わるスケールの概念を得ることで成就される。
時間とスケールを座標軸にして世界を観ると、スケールを主軸とする世界観(五次元)を得た人間は自他の境界を持たず、己は宇宙そのものであるという実感の中で生きることが出来るのである。
私達が存在する真実の姿は、空を主体に生かされていることを理解しなければならない時が来ているのである。
空を主体にした生き方がどれだけ人間に益(幸福)をもたらすのか、それは誰も知らないが、しかしこの空間具象の運動の中から、いずれそれらは詳らかになるだろう。それが人間の叡智だと信じるのである。
空間具象をその先駆けとして空間の真実を世に問う新たな芸術運動を、より自由に発展させ、制作の波紋を広げようではないか。
北籔 和(Waa)
以下空間絵画制作の最新情報
空間絵画NO110
空間絵画NO110・空間絵画NO111
空間絵画NO110・空間絵画NO111・空間絵画NO112
空間絵画NO110・・NO111・・NO112・・NO113
現在113枚の空間絵画はご覧のようにすべてが1枚につながった作品である。
今後十数年をかけて1000枚を描き、その千枚目を一枚目につなぎ円とする構想がある。
これが私の行う空間具象宣言の実行である。
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