のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

2013.2.10 恩師

2013-02-10 | 日記

私は師に恵まれた人間だとつくづく思う。

その思いは感謝に包まれている。

時の流れは瞬きをする間も休まないが、私には一つの過去が今も手に触れるほど、間近にある。

それが恩師だ。

中学卒業の日、担任が人の流れからそれるように、二階の理科室に続く階段に私を誘った。その階段の中ほどで先生が立ち止まると、私たちはステップの上で向かい合う格好になった。

先生が手を差し延べた。自然に応じた私の手が大きな手の中に握られた。

「可能性の追求、それを忘れるな」

そのとき私はどう答えたのか。

 

「はい」の「は」だけだったような気がする。

「い」はいまだに心の中で発音し続けている。

「可能性の追求」はこの瞬間にまで浸透し、私自身が神であるという悟りにまで導いてくれた。

この悟りがすべての瞬間にいきわたるまで、私は「い」を発音し続けるだろう。

 

曲がらずに、人の可能性を追い続けてきた。

それは師によって守られたためだ。幼少の叔父、小、中、高、アートの師、

必要なときに、必要な師が現れた。

気後れし、いじめられ、不登校で母を泣かした劣等性を育てるには、

これだけの人の手厚い見守りが必要だったということなのだろう。

 

「い」の声は、今や師の耳には達しないが・・・、

このこぼれるばかりの幸福感に感謝するしかない。

この幸せは、すべての人の心の中に同じように花開くに違いない。

私が神なら、地上の人類のすべての個人が、一人ひとり神なのだ。例外はない。

その可能性を追求しなければ

最後の「い」を言い切って死ぬことはできない。

 

それが私の、恩師への返答だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (理路)
2013-02-11 21:12:24
師に恵まれる事は幸せな事ですよね。
そして、恩を返すのは自分が成長することなのかもしれない。親の愛に似ているのかな?
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お久しぶりです (のしてんてん)
2013-02-14 08:02:36
理路さん、コメントありがとうございます。


師の訃報を受けて、そのありがたさが様々に思い浮かびました。人は一人で生きているんではないのですよね。
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Unknown (ドロマス)
2013-03-26 22:42:13
断崖をよじのぼる蛙
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