5月4日はオードリー・ヘプバーンの生誕80年にあたる日だそうだ。ということで、BS2では、「おしゃれ泥棒」と「昼下りの情事」の2本がオンエアされる。オードリー・ヘプバーンは1950年代の初めから、80年代まで約40年間にわたって大スターであり続けたが、その間に出演した映画は20数本と意外と少ない。一般的には「ローマの休日」や「ティファニーで朝食を」などが代表作として上げられることが多いが、僕は個人的には「昼下りの情事」が一番好きだ。何といってもビリー・ワイルダー監督の洒落た演出が際立っている。またバックに流れる「Fascination」の調べにはウットリとさせられ、これぞ“映画だ!”っていう感じだ。恋愛映画定番の、ラストの駅での別れのシーンは、初めて観た時はあっと驚くドンデン返しで、ワイルダー監督のニヤッと笑う顔が見えたような気がしたものだ。
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「昼下りの情事」撮影時のオードリーとゲーリー・クーパー
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「昼下りの情事」撮影時のオードリーとゲーリー・クーパー