20年程前に訪ねたが、場所が分からず辿り着けなかった長野県南佐久郡の畦道に鎮座する日本最大の「北沢大石棒」についにご対面。
縦2,23m×直径0.25mもある日本最大の石棒は、縄文中期後葉の四千年前の出土品と推測されている。小雨の降る夕方、グーグルマップの案内で辿り着いたが当たりは既に暗く発見できず、近所の農家に聞いてやっと辿り着いた。
普段は自撮りすることはないが、大きさを比較するために自撮りしたら恍惚とした表情で石棒に寄りそう感じが変態っぽくなってしまった(笑)
電柱でさえ傾くのに、四千年間も同じ場所に屹立していたとは凄い技術だ!と思いこんでいたが、大正時代に出土して畦道に建てられ、昭和に入って調査のために掘り起こされ再度建てられたと聞いてガッカリしたが、それにしても2m以上もある溶結凝灰岩を石器だけで綺麗に加工成形した技術は凄い。
ヒスイ加工をする者の立場から観ると、余程に大きな原石を縦に割って丸めていったと推測するが、新潟では糸魚川の「六反田南遺跡」から出土した1m越えの石棒が最大だが、歪だし裏側も綺麗に成形されてはいないのだ。
佐久市の縄文遺跡からは人骨も数体出土しており、顔を復元したら頬骨が高く吊り上がった一重瞼という朝鮮系や兵馬俑の兵士を思わせる面立ちであったと、以前に訪れた時に聞いている。
縄文といっても地域や時代によって多種多様で、そこが面白いのですな。