縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

サラバ三社祭の半纏・・・浅草三社祭

2024年05月18日 07時13分39秒 | 民俗学ごっこ
今年も浅草の三社祭がやってきた。
帰郷してから「柴崎西」の町会半纏に袖を通さなくなってもう14年になる。全体に「吉原繋ぎ」の伝統文様をほどこした総型半纏というヤツ。
 
20代からの思い出のある半纏なので手放す決心がつかず先送りにしていたが、昨年に友人の秋田真介さんが浅草に移住したことで浅草の友人宅に託すことができた。
客人用の半纏に活用してくれるだろう。オレの男気を引き継ぐのは秋田君、君だ!w
思い出ぶかいこの半纏を畳むのも最後と思うとシンミリ。御輿を担ぐときの帯は木綿がいいし、「浪人結び」だとほどけないネ。細目の帯が江戸好み。
 
今でも西浅草を歩いてると、地元の人から「師匠~!最近みないね!」と声がかかる。いい街だ。師匠はわが青春の浅草でのわたしの呼び名。
サラバ三社祭の半纏!
 
 

UXテレビの県内ニュース「輪島塗を救う 糸魚川のヒスイ職人の挑戦!」・・・「輪島漆器販売義援金プロジェクト」

2024年05月17日 05時06分48秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)

「輪島漆器販売義援金プロジェクト」は、義援金をお渡しすることだけを目的とせず、失われていく文化への鎮魂の意味もある。

【特集】能登半島地震|壊滅的被害を受けた輪島塗を救う 糸魚川のヒスイ職人の挑戦【新潟・糸魚川市】スーパーJにいがた5月16日OA

ボランティアに行けない人でも参加でき、被災者と共にひとつの目標にむかうプロセスがないとダメで、これが内実として必要なのだ。
だから被災者にも汚れ落としなどのお手伝いはしてもらう。
 
往時の漆器職人への敬意、被災家族のご先祖供養といった共感(無自覚であったにしても)がないと、このプロジェクトに興味は湧かないと思う。
 
災害関連ゴミとして処分されるモノいわぬ漆器にもモノガタリがあり、この声なき声こそ「文化」の本質とわたしは考えている。が、震災で生活様式がかわりひとつの「文化」が失われることはやむを得ない部分もある。
 
アイヌ民族の熊送りの儀式イオマンテは、食料となる熊のイノチをあの世に送り、再びこの世に還ってくることを神々に願うマツリであり、本州の縄文遺跡からも動物や家、壊れた道具類をあの世に「もの送り」をしていたことが伺える。
「輪島漆器販売義援金プロジェクト」も、被災者のご先祖が子孫に遺した漆器をバトンタッチ(もの送り)して、義援金として還ってくる儀式のようなもの。
取材してくれた人にそのことを伝えると、「捨てるのはもったいない漆器を売って義援金にするボランティア」という理解から、「多くのモノガタリ(文化)が失われていくことへの鎮魂」なのだと共感してくれる。だからみなさん取材予定時間を大幅にこえて熱心に取材する。
 
昨夜に放送されたUXテレビの県内ニュースは、取材時は3分尺と聞いていたが、放映は8分強と倍になったのは、編集デスクも大いに共感してくれたものか?来週の能登行きに同行取材して、次はもっと長い番組をつくってくれるそうだ。共感はチカラ!
 
 
 

 

 

 


誰でもラップスティックで梱包名人!・・・「輪島漆器販売義援金プロジェクト」

2024年05月16日 07時05分23秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
ホームセンターのレジで梱包につかっている「ラップスティック」が便利そうなので聞いたら、売り場に案内してくれた。
スティックとラップのセットで800円ほどで、使いはじめたら宅急便の梱包作業が大幅に短縮されたし、むしろ楽しい作業になった。
100円ショップ「サイゼリア」にホームセンター品と互換性のある「ハンデイラップ」が売っていたので、漆器販売を希望する被災者にわたすようになった。
 
漆器の搬出・洗浄・梱包を被災者と一緒にやると「与えるヒトと受けとるヒト」の関係から、同じ目的をもつ仲間となっていくのが「輪島漆器販売義援金プロジェクト」の目指すところ。
 
埃をかぶっていた漆器を洗うと見違えるように綺麗になり、この輝きこそご先祖のメッセージだと思うのよ?と話すと、最初は面倒くさがっていた被災者の心境も変化してくる。汚れものを綺麗にする喜びに加え、先祖供養の要素もでてくるのである。これ大事。
10人前が入った箱入りの「二の膳」をどう梱包するか?ラップスティックを使わなかった時なら途方にくれていた。
ラップスティックのおかげで所要時間15分くらいで完成。箱ごと緩衝材で包めば120サイズで送れる。
 
乾拭きの後に同じ種類ごとに分類して、展示販売サポーターの希望個数をそろえ、梱包作業でハンデイラップの出番。緩衝材で包んだ漆器をハンデイラップでくるくると巻けば、あっという間にプロっぽい梱包ができるから、面白がってやってくれる。
 
この一連の作業でモノ(ゴミ)がご先祖からのモノガタリ(漆器)に変化していく体験をしてもらうことが重要なのだ。
 
梱包資材とハンデイラップ購入費用は、展示販売サポーターを名乗りでてくれた都内の女性専用ワーキングスペース「エアビジ」さんからの支援金を充てている。エアビジさんのホームページアドレスは下記
https://airbiz.kaze.com/
 
被災者にハンデイラップをわたす時は、「エアビジ」さんがどんな会社なのかを伝える。支援金や支援物資、義援金が誰からのものなのか?
顔の見える関係をつくるのも重要。
 
 

ぷるぷるゆれる胎児をイメージした勾玉カンザシ・・・輪島漆器販売義援金プロジェクト

2024年05月15日 07時09分17秒 | ぬなかわヒスイ工房
「ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ」の5本目は、本物のクルミの殻と勾玉を母胎に浮かぶ胎児のイメージにしてみた。
塗り箸と勾玉を接合するC環は真鍮に、勾玉をつるすワイヤーも金色に変更し、評判のよかった赤メノウビーズは直径4㎜から3㎜にサイズダウン。
本物のクルミだから内側の薄皮をとるのが面倒だし、半分に割るのだって成功率は低い結構大変な仕事。
桐箱もぴったりサイズの既製品がみつかり、内装を自作して焼き印をおしたら特注品のようでフヒヒとほくそ笑む。
 
「輪島漆器販売義援金プロジェクト」をはじめた時もそうだったのだが、思いついたら実行しないと次に進めない性分だから損得抜きでやってみる。
 
災害関連ゴミとして捨てるはずだった塗り箸をくれたご婦人に見せたらどんな顔するだろう?
売れたら売上の10%を義援金に渡せるのだけど、ニッコリと笑顔をみせてくれたら満足で、ミッションの半分は達成。
 
震災で廃業することになった創業70年の呉服屋の主を、ゴミがカワユク生まれかわったと、少しでも元気づけられたらいいのだ。いつ渡せるかわからない義援金より、求められたら1本プレゼントするのもアリ。
 
売れなくてもモノ言わぬ震災の語り部として手元に置いておける。
 
 
 

絵本「あさいち」を地元の本屋で買いましょう・・・能登半島地震ボランティア

2024年05月14日 06時36分18秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
名作「ピアニャン」の著者の童話作家で糸魚川出身の小川英子さんが陣中見舞いにきてくれ、読み聞かせ会で朗読したばかりの絵本「あさいち」をいただく。
利益は能登半島地震の義援金とするための復刊本だそうだから、読んでみたい人はネット通販でなく街の本屋で注文を。災害につよい街つくりは地元の商店にお金を落とすことから!
 
ちびたい海でとった魚を売り、ちびたい雪をかきわけてとった野菜を売るおっかさたちの、こうてくだ(買ってください)の声でさんざめく冬の輪島朝市の風景。
 
野菜をうるおっかさの横に「これはあげます」と張り紙のある子犬が二匹はいった箱が置いてあり、「5ひきもうんでな・・・まごのおらんまにもってきたげ がっこからけぇってきたら なくだろうな・・・」と話している場面など、語尾をしり上がり気味にのばす能登方言に脳内変換するとシミジミする。
 
小遣いを「ぎえんきん」にしてくれた糸魚川東小学校の子供たちに、本書をご褒美に寄贈しようと思う。
 
「ベロだしちょんま」「モチモチの木」などなど、国語の時間に朗読してもらった本は大人になっても不思議と覚えている。
 
いつまでも能登に想いを馳せてほしい。
 
 
 

「自然界の報道写真家」が漆器を買ってくれたと子供たちが知ったら・・・輪島漆器販売義援金プロジェクト

2024年05月12日 07時29分40秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
「自然界の報道写真家」を自称する宮崎学さんが信州からやってきて、漆器を買ってくれた。
漆器は珠洲のビニールハウスに自主避難している9人家族から預かっているものなので、次回あったら子供たちに宮崎さんの写真集を見せて、NHK番組で特集された高名な写真家が買ってくれたと教えたらどんな顔をするだろう。
宮崎さんのフィールドは山野だから、せっかく糸魚川まで来てくれたので私のフィールドの海に案内した。筒石区の舟屋の浜は、信州や能登方面からとわかる漂着物が多く、舟屋が崩壊する前に案内したかったのだ。
宮崎さんのためであるかのように、タヌキの死骸が漂着していた。
 
タヌキが死ぬと連れ合いは遺体に葉っぱをのせて隠し、土に還っていくまでそばを離れない・・・宮崎さんにはそんな「もののあわれ」を感じる写真集もある。優しいまなざしだ。
 
 

小学生が集めた「ぎえんきん」・・・能登半島地震災害ボランティア

2024年05月11日 06時56分13秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
能登の被災地支援をよびかけておいた、糸魚川東小学校の岩槻校長から募金があつまったと連絡をもらった。
総額15,000円弱の学年ごとにお金をいれた封筒には、鉛筆で学年と「ぎえんきん」と書かれているではないか(´;ω;`)
 
募金そのものが目的ではない。困っている人を助ける相互扶助の精神の育成と、明日は我が身の防災意識の啓発が目的だ。
 
高校の同級生の岩槻校長を訪ね、縄文時代の糸魚川地域は能登町の「真脇遺跡」とまちがいなく交易していたし、弥生時代以降なら七尾市と珠洲市とご縁が深かったから、歴史や民俗学の勉強にもなると口説いた結果である。
 
小学生が小遣いを寄付してくれたのだから、大昔から交流のあった地域の小学校に渡すのがベスト。むつかしければ地方自治体の教育機会や石川県の義援金窓口に寄付することを薦めた。せっかくの募金から振込手数料がひかれるのは忍びないので、わたしが預かって手渡ししてきてもいい。
 
「緑の募金」より多く集まったそうだが、小学生にも共感が広まったということ。頼もしいネ。
 
 
 

ヒト・モノ・共感!・・・「輪島漆器販売義援金プロジェクト」初の展示販売開始

2024年05月10日 06時36分18秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
史上初(笑)の「輪島漆器販売義援金プロジェクト」の展示販売が、「レィジーナロマンティコ大阪本店」様で本日からスタートするのでご案内します。
マネキンの帽子の傾き加減や首飾りのマッチング次第で売れ行きが変わるというブティックの世界で、民具が売れるのだろうか?どんな展示をするのだろうか?先週からずっとハラハラドキドキしていた。
 
ところが担当のYさんとやり取りするうちに大船に乗った気分でこの日を迎えることができた。詳細は以下
 
【 SAVE NOTO! プロジェクト詳細】
正式名称: 一般ボランティアチームお手伝い
JAPAN公認 展示販売
取り扱い店舗:大阪本店(〒558-0053 大阪府大阪市住吉区帝塚山中 3-8-30 帝塚山ビル1F-1B)
        TEL:06-4701-7277
販売期間:2024年5月10日(金)~  (営業時間:11:00~18:00)
■売上金は全額義援金としてお渡しします 
(そのうち、送料などの必要経費分は省きます)
■セット販売ではなく単品販売をいたします
■販売品は実際に使用されていたものです
 ※使用感はあるものもありますが、美品もございます
■お支払いは現金のみ対応 (お振込み要相談)
被災地の方々に大阪から元気を送れますよう
ぜひご協力をお願いいたします
みなさまのお越しを心よりお待ち申し上げます
 
オーナーのTさんと担当のYさんも能登への共感からこの運びになったのだが、都会のお客様にも共感が伝わるに違いないと確信している。
 
京都の整体道場(野口整体)の先輩も今月から展示販売予定。
 
20日の週には都内と長崎の展示販売サポーターを被災地にご案内して、販売希望の被災者と漆器の汚れ落としの協同作業をしてもらう予定。
TVマスコミも同行取材する。
 
昨日は「自然界の報道カメラマン」を自称する著名なカメラマンの宮崎学さんが漆器を買いに寄ってくれ、地元の糸魚川東小学校から募金が終わったと電話があった。
 
よくイベントや起業に必要な順位としてヒト・モノ・カネというけれども、ヒト・モノ・共感が先ではないか?
 
徒手空拳ではじめたプロジェクトが多くの共感を呼んで広がりつつある。共感はチカラ!
 
 
 

災害関連ゴミからよみがえった塗り箸+ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ・・・能登半島地震ボランティア

2024年05月09日 07時31分18秒 | ぬなかわヒスイ工房
輪島市の繁華街を走行中に、損壊した店舗兼住宅で瓦礫の分別をしていたご婦人に手伝いを申し出た。80代の女主が経営する創業70年の呉服屋さんで、高齢で跡取りもいないので再建はあきらめて店仕舞いするとのこと。
被災者の輪島漆器を代行販売して義援金を渡すボランティアをしていると自己紹介したら、災害関連ゴミとして捨てる予定だった大量の塗り箸をいただいた。
 
ボランティアで中断しているヒスイ加工の創作欲求が抑えがたくなっていたので、「ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ」を塗り箸でつくり、売上金の10%を義援金としてお渡しすることを約束。
左が加工前の塗り箸で右が「ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ」の加工品。
 
箸の長さは人差し指と親指をV字にひらいた「ひと咫(アタ)」の1.5倍が適切とされているので、市販の箸の長さは22.5㎝前後が標準。性別や年齢別で食具の長さをかえるのが、身体尺を基準にする日本の文化だ。
しかしこれではカンザシとしては長すぎるので、カンザシ愛用者から聞き取った「長くても18~20㎝が適切」との意見をとりいれて長さ6寸(18㎝強)を常寸にすることにした。モデルは工房に遊びにきた女友達の理恵嬢。
 
塗の箸の先端をカットした後の処理をどうするかが問題で、箸を塗った塗師への敬意もあり、元からそうであったような自然な加工を心がけて10本ほど試作。
黒紋付が赤や藍に下染めしてから深い漆黒に染めあげるように、黒い箸も赤茶の箸も朱漆が中塗りされていた。これも日本の工芸文化の深み。
箸・橋の語源は離れた端(ハシ)をつなぐモノとする説があるが、箸は食物と身体をつなぎ、橋は陸地を繋ぐ。能舞台の「橋掛かり」はあの世とこの世をつなぐ幽玄世界の演出だ。
そんな意味をこめて塗り箸のカンザシで能登を橋渡しするカンザシが商品開発の経緯で、ボランティアに明け暮れる生活の「箸休め」にこのカンザシつくりました!とテレビインタビューで言ったら、オチがついてる!座布団1枚!とウケてたけど、オンエアされたらウレシイ( ´艸`)
 
約束のカンザシ!義のカンザシ!災害関連ゴミからよみがえった塗り箸カンザシ!ぷるぷるゆれる勾玉カンザシ!
 
仕事の収入がなくなった山田も支援してちょうだいw
 
 
 

共感はチカラがマスメデイアにも波及・・・「輪島漆器販売義援金プロジェクト」

2024年05月08日 06時53分00秒 | 災害(輪島漆器義援金プロジェクト・ボランティア・サバイバル)
昨日の朝、北陸中日新聞で「輪島漆器販売義援金プロジェクト」が紹介され、後日に名古屋版でも紹介されるのだそうだから、北陸・中京地域から展示販売サポーターが出てくれるかも知れない。二時間以上も熱心に取材してくれた大野記者に感謝。
*リンクのURLが張れないので、興味ある方は「中日新聞」のwebサイトで「北陸初」のキーワードで5月7日の記事を検索してください
 
奇しくも昨日は某テレビ系列のローカル局が取材に来て、半日の予定のつもりが、深い!面白い!と丸一日の取材となった。
まずは夕方6時台のローカルニュースで3分尺で紹介し、20日からわたしの現地活動に同行取材して、15分尺の特集で放送する二段階構えのニュース構成だそうだ。
こちらは新潟・北陸地域の放送予定だが、編集デスクの判断いかんによっては首都圏の放送もあり得るとのことで、取材記者と別れ際に「頼むよ!」「頑張ります!」とガッチリ握手。
 
活動に共感してを熱心に取材してくれる記者たちも、展示販売サポーターたちも、そして代行販売を託してくれる被災者も、チーム「輪島漆器販売義援金プロジェクト」の仲間。
共感はチカラ。