温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

四国各県の目次

2011年07月05日 | 四国(香川・徳島・愛媛・高知)
2011.7.5作成

当ブログで記事にしてきた四国の温泉を一覧にしました。
【野】:野湯やそれに準ずる温泉
【路線名・駅名】:駅から徒歩圏内の温泉とその路線名・駅名

一部には温泉と関係のない記事もあります。
【食】:飲食店の記事(「食べログ」連携)
【旅】:旅行記など


●香川県
仏生山温泉 天平湯 【ことでん(高松琴平電鉄)琴平線仏生山駅】

●愛媛県(東予)
石鎚山温泉 京屋旅館
湯之谷温泉 【予讃線・石鎚山駅】

●愛媛県(中予)
奥道後温泉 ホテル奥道後
星乃岡温泉 千湯館 【伊予鉄道横河原線・福音寺駅】
東道後温泉 東道後のそらともり 【伊予鉄道横河原線・久米駅】
東道後温泉 久米之癒 【伊予鉄道横河原線・久米駅】

●徳島県
祖谷温泉 ホテル祖谷温泉








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仏生山温泉 天平湯

2011年05月11日 | 四国(香川・徳島・愛媛・高知)
讃岐の地に掛け流しの温泉はあるのか…。探しているうちに、この仏生山温泉に行き当たりました。駅から近くて歩いて行けるこの温泉ははたしてどんなところなんでしょうか。


ことでん仏生山駅から歩いて10分弱で到着。表通りに看板が立っていたので迷ったり通り過ぎたりすることはなかったのですが、どうやらこの建物が今回目的の仏生山温泉のようです。
美術館かアトリエを思わせるファサードですね。これ、本当に温泉?


とても日帰り入浴施設とは思えない洒落た玄関。デザインに拘った民家か、あるいは麻布や青山あたりの隠れ家ダイニングみたいです。

 
料金を支払って中へ。玄関ホールから真っ直ぐにフローリング床の空間が奥へと伸びており、手前側は雑貨販売スペース、そしてその奥は休憩エリアとなっていました。
白い壁に高い天井、間接照明とシンプルな照明を組み合わせた柔らかな明かり、濃淡色調のコントラストをはっきりさせた木材の多用など、いますぐにでも渡辺篤史が飛んできそうな、北欧テイストのおしゃれな空間構成になっています。お風呂に入って疲れを癒した後に、こうした落ち着いた大人の雰囲気の中でゆっくり寛ぐことを想定して設計されたんでしょうね。私、こういう発想が大好きです。


世間では邪険にされがちな喫煙スペースですが、ここではこのような落ち着いたテラスで一服できます。とはいえ私はタバコは一切吸いませんが…。


上の画像は脱衣所を露天風呂から撮影した様子です。
脱衣所や内湯の内部は混雑のため撮影していません。
脱衣所も白と木目を組み合わせてデザイニングされており、部屋の片面は中庭や露天風呂に面したガラス張りになっていて、明るさや開放感を確保しつつ、単に着替えるだけでなく、庭を視界に入れ安らぎを感じながら脱衣所にいるひと時を過ごせるような配慮がなされていました。普通脱衣所は極めて実用的な空間として処理されてしまうことが多いのですが、ほんの僅かな時間しか使わない部屋であっても、そこで受けてしまいがちなストレスを少しでも軽減することによって、お風呂で得られた安らぎや寛ぎを損なわずに持続させることができるわけです。結構この点は全国各地の温浴施設で見落とされがちではないでしょうか。
敢えてここのマイナス点を挙げるならば、脱衣所がやや狭く、ロッカーの鍵の掛かり方も悪く、総じて使い勝手があまり宜しくないように思いました。とはいえ部屋の狭さは設計時点で既に気づいているらしく、部屋の最奥に配置された洗面台スペースは全面鏡張りになっていましたが、これは部屋を少しでも広く見せようとする常套手段だと思われます。なお脱衣所のフローリングには床暖房が設置されているので助かります。


内湯は総ヒバ造の浴槽がひとつ。7~8人サイズでしょうか。加温された源泉が放流式(非循環)で供給されています。
その脇が洗い場スペースでシャワー付きカランが8基設置されています。洗い場もちょっと数が足りないかも。腰掛や桶に至るまでこだわっているのがこちらの施設の特徴。特に桶は画像でご覧いただけるように、シンプルながらもちょっと変わった形状をしており、IKEAでサラダボールとして売っていそうな感じです。

 
ちなみにこの桶は館内で販売されており、お値段1575円也。デザイン料が高いのかな。

 
浴室は四角い中庭を中心にして、周囲の四辺を諸々のスペースが取り囲むスタイルになっており、四辺のうち一辺を脱衣所に、もう一辺を内湯&洗い場にあて、残りの二辺に露天風呂を設けています。露天風呂まわりはウッドデッキになっており、木材の質感を活かして中庭との調和を図っていますが、結構滑りやすいので要注意。
露天浴槽は計4つで全て総桧造り。脱衣所から見て左側に位置する露天主浴槽は二つに分かれ、いずれも3人サイズ、奥側は加温された源泉が張られており、その手前側は奥側から流れてきたお湯が溜められる浅めの浴槽になっています。


ここのお風呂で最も気に入ったのが、脱衣所側から見ると中庭を挟んだ反対側に据えられたこの浴槽。加温・加水されること無く源泉がそのまま掛け流しで投入されているのですが、その質感が実に素晴らしい。
うっすら黄色透明、しょっぱいが角の取れた優しい塩味+重曹味で、特にこの源泉非加熱槽の湯口では弱い金気臭+食塩泉にありがちな表現の難しい有機的な匂いが感じられました。そしてこの非加熱槽ではお湯に入るとビッシリと炭酸ガスの気泡が付着し、肌をさすると重曹パワーのおかげでヌルヌルスベスベの非常に気持ちよい浴感が得られます。ぬるいのでじっくり長湯ができ、炭酸ガスの温浴効果のおかげで体の心からポカポカです。
ただひとつ残念なのは、湯口の見えるところに小さな筒が置かれ、そこにカルキの錠剤が入っていたこと…。まぁ不特定多数が利用する入浴施設で、たとえ掛け流しとはいえその量が大量に実施できないのであれば、消毒は止むを得ない措置だと理解しているつもりですが、できればそれが見えないよう工夫をこらして欲しいところです。

分析表によれば、陽イオンはナトリウムが99.32mval%で圧倒的、陰イオンは炭酸水素イオンが63.19mval%、塩化物イオン36.12mval%となっており、数値だけ見ると純粋に重曹と食塩だけで成り立っているといっても過言じゃない状態です。しかも溶存物質11.4544g/kgですからそれらが相当量お湯に含まれているわけです。食塩泉と重曹泉の双方のメリットが存分に発揮されている気泡たっぷりの素晴らしいお湯だと思います。

全国に多くある日帰り入浴施設は、その多くが大規模&和風をコンセプトとするあまり、どこも玉○設計的の似たり寄ったりな金太郎飴のようなデザインとなってしまっている悲しい現実があるわけですが、それに反してこの仏生山温泉は業界の流れに左右されない独自のスタンスを貫き通そうとしている姿勢がとても素晴らしく、かつ掛け流しで良質なお湯を堪能することが出来るのですから、個人的には大いに評価したい温泉入浴施設です。あまりに気に入ったので、高松滞在中は連日連夜通ってしまいました。
ただ、こうし優良施設であるがゆえ、混雑は必至。デザイン重視のため、混雑に対応できていないのがちょっと残念かな…。


仏生山砂蒸し源泉
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉 45.3℃ pH7.7 溶存物質11.4544g/kg 成分総計11.4544g/kg

ことでん(高松琴平電鉄)琴平線仏生山駅より徒歩10分(約700m)
香川県高松市仏生山町乙114-5  地図
087-889-7750
ホームページ

平日11:00~24:00、土日祝9:00~24:00(各曜日とも受付は23:00まで) 第4火曜定休
600円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
コメント (3)
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石鎚山温泉 京屋旅館

2011年05月10日 | 四国(香川・徳島・愛媛・高知)
西日本で最も高い霊峰石鎚山の山腹には一風変わったお風呂があると聞いたので、それを自分の目で確かめるべく実際に行ってみることにしました。


伊予西条駅前から石鎚山ロープウェイ方面の路線バスに乗車。日曜だというのに客は私の他、地元の爺さん婆さんがそれぞれひとりずつ。


バスは途中、黒瀬湖(ダム湖)の湖畔をぐるっと周ります。見晴らしが良くて気持ちよい車窓です。


車窓からダム湖が消えるあたりになると、道は俄然狭隘になり、車一台通るのがやっとの幅員に。そんな狭い道をバスは物怖じせずにどんどん走って山を登っていきます。


ロープウェイ前バス停で下車。3月下旬の四国だというのに、彼方に聳える石鎚山の頂はまだ雪に覆われているではありませんか。まだ登山シーズンでもなく、かといってスキー場が開いているわけでもないため、辺りはひっそりと静まりかえり、どうしようもなく寂しい空気が一帯を覆っています。

 
ロープウェイ乗り場の真下の道路にはアーチが掛けられており、その脇に口を開けて構えているのが今回訪問する京屋旅館です。道路に面した店舗部分はシャッターが閉まっているので営業しているのかどうか不安でしたが…

 
奥へ進んでお土産屋兼食堂の方を覗いてみると、店内ではご主人と思しき男性とその息子さんらしき男の子が談笑中でした。入浴をお願いすると笑顔でどうぞどうぞと迎えてくださいました。

 
館内はまるで東北の山奥の湯治宿を髣髴とさせるような、鄙びて草臥れた雰囲気。お手洗いを借りたらボットン便所でした。経験則から言えば、こういう施設のお風呂って大抵記憶に残るような特徴的なお湯だったりするんですよね。


脱衣所です。浴室入口のドア上には天狗の絵が。修験道の信仰の山たる石鎚山の最高部は天狗岳ですから、その天狗に因んでいるのかしら。先客ゼロ。お風呂を独占できるぞ!

 
お風呂は男女別で内湯がひとつずつ。4~5人サイズの浴槽に張られているお湯は綺麗に真っ白く濁っています。硫黄泉にありがちな青白さでも黄色っぽい白さでもない、シルキーホワイトと表現したくなるような色です。浴槽の底にはジェットバスの装置が仕込まれているらしく、常時ブクブクと泡がでています。

 
白濁したお湯ですが、上述のように硫黄らしさはゼロ。おそらくカルシウムによって濁っているのでしょう。マイルドながらはっきりとした塩辛さ+強い炭酸味+えぐみ+土気味+酸っぱさが渾然とした複雑な味覚で、はっきり言って不味いのです。特に湯口付近では炭酸味が強く、シュワシュワ感にパワーがあって、舌が痺れるほどでした。匂いに関しては土気感が少々といったところでしょうか、表現の難しい不思議な臭いでした。
お湯に入ってみると、ツルツルスベスベ感が非常に強くて肌触りがとっても滑らか。トロトロでクリーミーです。ギシギシ浴感をもたらしやすいカルシウムが多いのにそれを感じさせません。
湯口や浴槽側面には白っぽい橙色の石灰析出が鱗状に付着しています。でも浴槽の脱衣所側や浴槽縁の上面、そして洗い場一帯には付着があまり見られません。



冷鉱泉を沸かして循環せずに湯船へ供給しているため、常時お湯が出ているわけではありません。湯口からお湯が出たり出なかったりを繰り返しています。どういう仕組み(タイミング)で源泉が投入されるのかよくわかりませんが、どうやら浴槽の水位に応じて瞬間的に源泉の弁が開くらしく、湯口付近のお湯を意図的に掻き混ぜて水位を変化させると、湯口の奥でカチッと弁が作動する音が鳴り、それと同時に冷たい鉱泉が湯船へ供給され、連動して加温用スチームも出ていました。
完全な掛け流しではなく、その都度源泉が補充される溜め置きタイプですが、循環や加水はなされていないため、掛け流しに近い状態でお湯を楽しむことが出来るかと思います。


浴室は川に面しており、谷を見下ろす眺望に恵まれたロケーションなのですが、窓サッシにシャワーホルダーを取り付けているために窓は開きません。なおカランはシャワー付き混合栓が6基にスパウトのみの蛇口が3基ほど。鄙びた建物ですがお湯の出は良好でした。


浴槽脇にはなぜかシャンプー類が大量放置。この雑然とした感じが、鄙びた宿のお風呂にはなぜかしっくりくるんですよね。

 
(↑画像はクリックで拡大)
脱衣所内には新旧の分析表が掲示されていました。左が平成18年10月23日分析の新しい方で、右は平成4年4月8日分析の旧版です。遊離炭酸ガスが1702mg/kg(新分析表)って凄い数値ですね。
両者を比較すると、旧は成分総計が約22g/kgであるのに対し、新では約8g/kgと、14年で3分の1ほどに薄まっています。これって、泉質が大きく変化したのか、あるいは旧分析表の数値が誤っているのか、どちらなんでしょう?
いずれにせよ濃い鉱泉であることには違いなく、配管の管理など、宿の方はメンテナンスに相当ご苦労されているのではないでしょうか。

 
お風呂から上がった後、橋で対岸へ渡ってみました。そこには荒涼とした駐車スペースが広がっていましたが、橋のたもとには「権現湯」と書かれた額がかけられた小さな建物がたっており、温泉スタンド設けられていました。


建物はどうやら無人のようですが、このスタンドは営業中でした。200円で20L出るそうです。

私が独り占めして湯浴みした後には、石鎚山から下山してきた山男二人がこのお風呂に入り、ゆっくり体を温めて疲れを癒していました。この二人こそ、この鉱泉宿の本来の使い方を実践しているんでしょうね。一般人にはあまりおすすめできませんが、下山後の汗を流したい方は勿論のこと、変わりダネの鉱泉を追い求める温泉マニアの御仁にも是非訪れていただきたいお風呂です。
ちなみに帰りのバスを待つ間、空からはハラハラと雪が降ってきました。春先の四国でも雪は降るんですね。



含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 16.4℃ pH6.2 溶存物質6.365g/kg 成分総計8.067g/kg
(加温・消毒)

伊予西条駅よりせとうちバスの西之川行でロープウェイ前下車すぐ(所要1時間弱・970円)
愛媛県西条市西之川甲106  地図
0897-59-0335

10:00~17:00 土・日・祝のみ受付
500円
シャンプー類・ドライヤーあり、ロッカー無し

私の好み:★★★

コメント (4)
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湯之谷温泉

2011年05月10日 | 四国(香川・徳島・愛媛・高知)
以前から行ってみたかった伊予西条の郊外に湧く鉱泉旅館です。鉱泉なのに掛け流しという贅沢な湯使いらしいので、どんなお湯なのか気になって仕方なかったのです。


松山の中心部・大街道バス停から新居浜行き特急バスに乗車。約1時間半で石鎚神社前に到着(大街道からの運賃1300円)。


国道11号線を東進するとやがてうどん屋さんなどが集まった一角にたどり着きます、そこには「湯之谷温泉」の看板が立っているので、看板の矢印に従い南へ直角に曲がります。
(画像は反対側の西条市街側から撮影したものです)


畑が広がる長閑な田園風景の向こう側に「湯之谷温泉」の文字を冠した建物が見えてきました。

 
本棟手前の建物の側壁に左向きの矢印が描かれ、その中に「大浴場」と書かれていますね。なるほどこの矢印の示す先に本棟(受付・入口)があるわけです。
湯之谷温泉は日帰り入浴と宿泊で入り口が分かれています。といって隣同士なんですが、一応表示に従い、日帰り入浴希望の私は玄関向かって左側の入口からお邪魔しました。

 
噂に聞く無愛想な爺さんはおらず、むしろ愛想の良いお姉さんが受付してくださいました。
受付や食堂がある母屋は昔ながらの鄙びた鉱泉宿なんですが、浴場棟は最近建て直されたらしく、田舎の鉱泉一軒宿にしては珍しく明るくて綺麗な内装でした。


脱衣所もご覧の通り、なかなか綺麗。実用一辺倒で無味乾燥としてはいますが、でも決して鄙びた印象は少なくともこの画像からは感じられないかと思います。

 
内湯のみで浴槽は3つに分かれています。浴槽脇にはサウナも設けられています。浴槽のうち、手前側は2人サイズでややぬるめ、奥側は8人サイズでやや熱め、右側のサウナ脇の小さな水風呂は源泉を沸かさずそのまま投入している冷鉱泉です。


各浴槽には湯口(投入口)があり、常時定量が供給されているわけではなく、まるで間欠泉のように不規則にお湯が出たり出なかったりを繰り返していました(これは私の訪問時だけの現象でしょうか)。でもトータルの投入量が多いため、鉱泉沸かし湯なのに浴槽の縁から勿体無いほどザブザブと溢れ出ているのです。思わず嬉しくなって、溢れ出ている様子を撮影しちゃいました。なお水風呂(冷鉱泉)は常時オーバーフローです。


洗い場のカランは10基で、うちホース付シャワー併設が3基、固定式シャワー併設が7基。出てくるお湯は鉱泉を沸かしたものです。水栓金具に温泉成分の析出が付着してお湯側が若干白くなっていますね。

お湯はほぼ無色透明ですが、若干白く霞んでいるようにも見えます。浴槽内では匂い等の知覚が弱まってしまうのですが、湯口やカランそして水風呂では茹で卵のような匂いと味が薄いながらもはっきり感じられました。より細かく表現するならば、茹で卵的な知覚の他、軟式テニスボール的な硫黄感とカルシウム(石灰)っぽい味と匂いも一緒に混ざっているようでした。浴感としては弱いツルスベ感です。

冷鉱泉の沸かし湯なのに掛け流しという贅沢な湯使いで、しかもオーバーフロー量も多いとは、まったく恐れ入りました。硫黄感もはっきりしているいいお湯なので、温泉ファンなら訪問マストな施設だと思います。


弱アルカリ性単純冷鉱泉 18.4℃ pH7.6 

JR予讃線・石鎚山駅より徒歩15分(約1km)
JR伊予西条駅からせとうちバスの今治営業所行または周桑営業所行に乗車して湯之谷下車、徒歩3~4分
または新居浜~松山の特急バスで石鎚神社前下車、徒歩10分ほど
愛媛県西条市洲之内甲1193  地図
0897-55-2135
ホームページ

8:30~22:00
360円
ロッカー(100円リターン式)あり、ドライヤー20円、他は販売

私の好み:★★★
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東道後温泉 東道後のそらともり

2011年05月10日 | 四国(香川・徳島・愛媛・高知)
 
前回取り上げた「久米之癒」と同じ資本により運営されている温浴施設です。ここには以前「いよてつ健康ランド」なるものが存在していましたが、それが閉鎖された後、思いっきりコンセプトを変えて改装され、2009年5月に現営業形態で再スタートを切ったんだそうです。「久米之癒」はいわゆるスーパー銭湯であり、短時間の利用を想定していますが、この「そらともり」は非日常的な空間で一日中ゆっくり寛ぐことを目的としており、それゆえラグジュアリ感がそこここから漂っている造りとなっています。たとえばエントランスまわりのファサードやロビーホールは高級ホテルを思わせる落ち着いた色調と余裕のある空間確保により、そこに立ち入ったことによって即座に客の空間意識がスイッチできるような設計となっていました。
こんな施設ゆえに客層は女性、特に若い女性(広告業界でいうところのF1層)が多く、私のような中肉中背のオッサンが一人でヒョコっと出没すると、ちょっと場違いなんじゃねぇのかと気後れしてしまいそうになりました。


料金は後払い。受付でバーコード付きのロッカーキーを受け取ります。間接照明を多用したお高めのホテルみたいなロビーフロアを抜け、洒落た小物売り場やレストランをかすめて階段で2階へ(1階は半分近くが家族風呂で占められているようです)。階段を上がったところに置かれている棚から館内着をセルフで取って更衣室へ。館内着は何種類かのサイズが用意されています。更衣室手前には広いパウダールームがあり。やはり女性客がメインターゲットのようです(その一方で男性用の洗面台等は狭いんだよなぁ)


内湯の主浴槽。この画像右側はサウナルームで、その手前がアカスリ室です。


屋上スペースに配された露天浴槽エリア。和風庭園を模したデザインです。

 
つぼ湯が用意されているところは、いかにも今風の温浴施設らしい点であり、和風庭園的な設計といい、つぼ湯といい、玉○設計みたいなコンセプトですね。右側画像の浴槽は「ぬる湯」で39℃設定。じっくり長湯できます。


こちらは露天浴槽の「あつ湯」で温度計は44℃を表示しています。この奥に寝ころび湯があります。


露天エリアには「三玉の湯」と称する別棟の内湯も設けられており、石と岩がメインの主浴槽と違ってこちらは桧風呂が据えられたウッディな湯屋です。この別棟内にも洗い場あり。

お湯は無色澄明無味無臭ですが、各浴槽とも循環されており、カルキ臭がはっきりしている点は残念でした。でもツルスベ浴感はしっかり得られ、個人的には特に「三玉の湯」の浴感はとっても良かったように思います。「久米之癒」同様、東道後温泉のいくつかの源泉を混合使用しているようですが、どのように混合しているのか、あるいは使い分けているのかは不明です。

この施設で温泉以外の要となるのが岩盤浴。寝ころんで利用する部屋と座って利用する部屋の2室があり、特に寝ころぶ岩盤浴はとっても気持ちよかったなぁ…。汗をかいても館内着は着替え放題なので、じゃんじゃん発汗しても大丈夫。また、こまめに岩盤浴室の清掃が行われるので、衛生面も安心できます。
岩盤浴室の隣には冷気で満たされた小部屋もあって、わざわざ冷水を浴びなくても、館内着を着たままでクールダウンできるのも便利な点です。(余談ですがこの部屋に入ると、冷凍庫に入れられる魚介類の気持ちがちょっと分かった気がします)。

なお、この施設では岩盤浴を利用するに当たっては、温泉水「三玉の水」を飲んで水分補給することを推奨していますが、この「三玉の水」は2号源泉をろ過したもので、とっても口当たりがよくて飲みやすい水でした。

利用前に1050円という金額を知って「高いなぁ」と尻ごみしてしまったのですが、実際に入館してみると、利用できるサービスが非常に充実しており、ラグジュアリ感もしっかりしているため、意外なコストパフォーマンスの優秀さにすっかり満足。いつもはお湯に浸かったらそそくさと出てしまう私も、ここでは居心地の良さゆえ、じっくりゆっくりと過ごしてしまいました。


東道後第2源泉
単純温泉 33.1℃ pH8.3 溶存物質0.2375g/kg 成分総計0.2375g/kg
(加温・循環・消毒)

東道後第4・第8源泉
アルカリ性単純温泉 38.7℃ pH9.2 溶存物質0.4970g/kg 成分総計0.5019g/kg
(加温・循環・消毒)

伊予鉄道横河原線久米駅より徒歩5分(約300m)
愛媛県松山市南久米町3-1  地図
089-970-1026
ホームページ

10:00~24:00(受付は23:00まで)(金・土・祝前日は翌朝2:00まで営業)
1050円(一般料金)(貸しタオル・館内着・岩盤浴利用含む)
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーはもちろん、アメニティー類は揃っています

私の好み:★★★
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