(2020年4月訪問)
前回に引き続き板室温泉のお風呂を訪ねます。当地は一本道に沿って温泉旅館が静かに建ち並んでいますが、そんな温泉街のちょうど真ん中あたりに位置する、淡いオレンジ色の外壁が印象的な「勝風館」で日帰り入浴させていただきました。玄関の引き戸を開けて日帰り入浴をお願いしますと、スタッフの方がとても温かく対応してくださいました。
お風呂は階段を上がった2階にあります。紅色の暖簾側は「融合風呂」、紺の暖簾側は「超音波風呂」と分かれているようです。「超音波風呂」については後ほど触れますが、女湯側の「融合風呂」とは果たしてどのようなお風呂なのでしょうか。
脱衣室はシンプルな造りですがちゃんとお手入れされており、快適に使うことができました。なお室内には扇風機が用意されていますが、ロッカーはありませんので、貴重品は帳場へ預けましょう。
ワインレッドのタイルが印象的なお風呂は内湯のみ。男湯の場合、入って左側にシャワーが3基並んでいます。
浴槽は大小に分かれており、手前は2~3人サイズの小浴槽、奥が4人サイズの大浴槽です。湯口は両方に跨がっていますが、主に大浴槽へお湯を供給しています。そして大浴槽を満たしたお湯は小浴槽へ流れ、更に小浴槽から洗い場へ溢れ出ていました。大浴槽ではジェットバスが稼働しているのですが、おそらくこれを超音波と称しているのでしょう。
神社のお札が祀られた湯口からは、無色透明無味無臭という、優しくまろやかなタイプのお湯が注がれています。分析表によれば比較的高いアルカリ性を示していますが、ツルスベ浴感はあまり強くなく、程々といったところでしょうか。源泉の湧出温度が40℃に満たないため加温されていますが、比較的ぬるめに設定されており、また体へ当たりがとても優しいお湯なので、時間を忘れていつまでも湯あみしていられます。なお湯使いについては特に館内表示が無かったかと思いますが、おそらくは加温した上での放流式でしょう(間違っていたらごめんなさい)。
長湯したおかげで体の芯までしっかり温まり、しばらくは汗が引きませんでした。やはり温泉の力はすごいですね。お宿の方の対応もハートフルで、そして温泉もしっかり温かい…。こちらのお宿の名前には「あったか~い宿」という副名もあるのですが、その言葉に嘘偽りは無いようです。とはいえ今回は日帰り入浴のみの利用でしたから、次回は宿泊してじっくりと宿の温かさを感じてみたいものです。
塩沢温泉組合源泉(板室4)
アルカリ性単純温泉 34.9℃ pH9.6 溶存物質738mg/kg 成分総計738mg/kg
Na+:158.0mg, Ca++:65.9mg,
SO4--:432.5mg, CO3--:8.9mg, OH-:0.7mg,
H2SiO3:36.5mg,
(平成7年2月10日)
栃木県那須塩原市板室1136
0287-69-0224
ホームページ
日帰り入浴12:00~20:00
500円
シャンプー類・ドライヤーあり、貴重品帳場預かり
私の好み:★★+0.5